この記事の結論
大阪・兵庫・関西の中小企業が、Webやシステム、AIの活用を外に頼む前に相談できる公的な窓口は、地域ごとに違います。府県ごとに置かれた無料の経営相談所である「よろず支援拠点」に加えて、大阪市の大阪産業創造館、堺市の産業DX支援センター、東大阪商工会議所のITなんでも相談窓口、姫路ものづくり支援センターのIT相談、神戸市中小企業DXお助け隊のように、市の中にデジタル化の相談先がある地域もあります。市の窓口には、対象をその市内の会社に限るものがあるので、まず自社の所在地の窓口から確かめます。この記事では、大阪・兵庫・関西・西日本の15本の記事を、地域ごとの表と、どの窓口から行けばよいかの目安にまとめています。
先に、自社の所在地の窓口を確かめる
「ホームページを作り直したい」「業務をシステムにしたい」「AIを使ってみたい」と考えたとき、依頼先を探す前に、課題を整理できる公的な窓口があります。ただ、どこに何があるかは、府県や市によって違います。
これまで、大阪・兵庫・関西・西日本の地域ごとに、その地域の事情と、使える相談先をまとめてきました。このページは、それらを比べて使うための目次と要約です。自社の所在地の行を見て、詳しい記事に進んでください。
全国どこでも使える窓口は、次の2つです。地域ごとの表では、くり返さずに省いています。
- よろず支援拠点:国が都道府県ごとに置いている、無料の経営相談所です。売上拡大や経営改善のほか、ホームページやSNSの活用、IT化の相談の例を挙げている拠点が多くあります(よろず支援拠点全国本部、2026年10月2日確認)
- デジタル化・AI導入補助金:国の補助金(旧IT導入補助金)で、事務局に登録されたITツールの導入が対象です。使いたいサービスが登録されているかは、公式サイトで確かめられます(公式サイト、2026年10月2日確認)
各地域の相談先の内容は、それぞれの記事を書いたときに公式ページで確かめたものです。対象や受付の期間は年度ごとに変わることがあるので、使う前に公式ページで最新の内容を確かめてください。
大阪:市ごとに、デジタル化の相談先がある
大阪は、市によって相談先の顔ぶれが大きく違います。大阪市、堺市、東大阪市には、市や商工会議所の中に、ITやデジタル化を相談できる窓口があります。
| 地域 | その地域ならではの事情 | 主な公的な相談先 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 大阪市 | 民営事業所の数が東京都区部に次いで多く、同じ業種の会社と並んで比べられる。区によって、昼に近くにいる人と夜に近くにいる人が大きく違う | 大阪産業創造館の経営相談室(メール相談、面談、夜間・休日経営相談)、コンサル出前一丁(大阪市内の会社のみ)、大阪市の特定創業支援等事業 | 大阪市の中小企業が、競合の多い街で選ばれるために整えることと、市の相談先 |
| 東大阪市 | 市内の製造業の6割以上が、発注者の図面に基づく加工を行っている。弱みに、販路開拓などの営業力を挙げる会社が多い | 東大阪商工会議所のITなんでも相談窓口、モノづくりワンストップ相談窓口、東大阪市の専門家による経営相談、東大阪市立産業技術支援センター | 東大阪の町工場が、Webで新しい取引先に見つけてもらうために最初に整えること |
| 堺市 | 事業所の数は卸売業・小売業が最も多いが、美原区だけは製造業が最も多い。刃物や線香などの伝統産業もある | 堺市産業振興センターの産業DX支援センター、堺商工会議所のIT導入・デジタル化支援専門家派遣、さかい新事業創造センター、堺市の特定創業支援等事業 | 堺市の中小企業が、Web集客やシステム、AIを頼む前に。区ごとの違いと市の相談先 |
| 大阪府全体 | 依頼先は、大手のシステム会社から個人まで種類があり、向き不向きが違う。比較サイトの順位より、自社の業務を理解しようとするかで選ぶ | 大阪産業創造館のDX推進相談窓口、大阪府DX推進パートナーズ | 大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方 |
| 大阪全体(AI検索) | お客様は、AIに「大阪で」「梅田の近くで」など、地域の条件をつけて質問する | 大阪産業創造館のDX推進相談窓口、大阪府DX推進パートナーズ | 大阪の中小企業が、LLMO対策を始めるときに最初にやること |
大阪市の大阪産業創造館では、専門家への相談をメールや面談で無料で使え、平日の昼に現場を離れられない人向けに、夜間・休日の相談もあります。大阪府DX推進パートナーズは、困りごとを書いたヒアリングシートを出すと、解決策を提案できる企業とつながる、大阪府の仕組みです。依頼先の候補を探す段階で役立ちます。
堺市の産業DX支援センターは、堺市内の中小企業を対象に、専門家が現状を聞いて診断し、ロードマップを作るまでを、無料で支援しています。東大阪では、市内の事業所を対象に、商工会議所がIT専門家を無料で派遣しています。どちらも、市内の会社であることが条件です。
兵庫:県の窓口と、神戸・姫路・尼崎それぞれの窓口
兵庫は、県全体の窓口として兵庫県よろず支援拠点があり、そのうえで神戸、姫路、尼崎に、それぞれ市の中の相談先があります。尼崎は大阪と接していて、相手が県境の両側にいる会社が多い地域です。
| 地域 | その地域ならではの事情 | 主な公的な相談先 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 神戸・兵庫県全体 | 県全体の相談先に加えて、神戸市内の会社向けに、デジタル化の支援と補助の制度がある | 兵庫県よろず支援拠点、神戸市中小企業DXお助け隊、神戸市中小企業DX推進支援補助制度 | 神戸・兵庫で、Web集客やシステムを頼むときの選び方と、使える公的な相談先 |
| 姫路市 | 製造業の比重が全国より大きく、製造品出荷額等も卸売業の販売額も、県内で神戸市に次ぐ規模。姫路城を訪れる人も多い | 姫路ものづくり支援センターのIT相談、姫路商工会議所のデジタル化相談、はりま産学交流会、姫路市の産業振興課 | 姫路の会社が、神戸や大阪の会社と比べられたときに選ばれる材料と、市内の相談先 |
| 尼崎市 | 仕事や学校で市外へ出る人の半分を超える人が、大阪府へ向かう。大阪で探す相手にも、兵庫で探す相手にも見つけてもらう必要がある | 尼崎地域産業活性化機構、ARKadeのあまがさきDXスタジアムと土曜創業相談会、尼崎商工会議所の専門相談、尼崎市の特定創業支援事業 | 大阪にも兵庫にも相手がいる尼崎の会社が、対応地域と連絡の早さを示す方法 |
兵庫県よろず支援拠点は、売上拡大、販路開拓、IT活用などの経営の相談に、何度でも無料で応じています。姫路の会社なら、姫路商工会議所の中にある姫路ものづくり支援センターで、ITコーディネーターに無料で相談できます。尼崎の会社は、大阪側の窓口に、対象を大阪市内の会社に限るものがあるので、まず市内の窓口から当たるのが確実です。
関西のほかの府県:京都・奈良・滋賀・和歌山
京都、奈良、滋賀、和歌山は、どの府県でも、よろず支援拠点が入口になります。そのうえで、府県や市ごとに、デジタル化の専門家の派遣や診断の仕組みがあります。
| 地域 | その地域ならではの事情 | 主な公的な相談先 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 京都 | 京都市は看板の決まりが厳しく、探されたときに地図とWebで見つかることが大事。観光客向けか地元向けかでページが変わる。代替わりを控えているなら、社長しか知らない仕事を移すことが先 | 京都府よろず支援拠点、京都産業21、京都市中小企業等デジタル化・DX相談コーナー、京都府事業承継・引継ぎ支援センター | 京都の中小企業が、Web集客やシステムを外に頼む前に整理したい3つの事情と、京都府・京都市の相談先 |
| 奈良 | 県外で働く人の割合が全国で3番目に高い。観光で訪れる人の多くは日帰りで、大阪府から来る人も多い | 奈良県よろず支援拠点(近鉄奈良駅前のサテライトを含む)、生産性向上支援センター、県内の商工会・商工会議所 | 奈良の会社がWeb集客やシステムを頼む前に。大阪へ通う人と日帰り観光の数字から考えることと、奈良県内の相談先 |
| 滋賀 | 県内総生産に占める製造業の割合が全国1位。ただし、県内でも地域によって産業の形が大きく違う | 滋賀県よろず支援拠点(長浜サテライトと出張相談会を含む)、滋賀県産業支援プラザの専門家派遣、県内の商工会議所・商工会 | 滋賀の中小企業が、Web集客やシステム、AIを外に頼む前に。ものづくりの県ならではの整理と、滋賀県内の相談先 |
| 和歌山 | 県が、自社のデジタル化の状況を県内の平均と比べられる「デジタル経営診断」を、無料でオンラインに用意している。果実の比重が大きい県 | 和歌山県よろず支援拠点、生産性向上支援センター、和歌山県のデジタル専門家派遣、和歌山県事業承継・引継ぎ支援センター、県内の商工会議所・商工会 | 和歌山の会社がWebやシステム、AIを頼む前に、県の無料診断で自社の現在地を測る。県内の相談先とあわせて |
西日本:岡山・広島・福岡
岡山、広島、福岡も、よろず支援拠点が入口です。どの県も、人手不足に向けた生産性向上支援センターや、県や市のデジタル化の相談先があります。
| 地域 | その地域ならではの事情 | 主な公的な相談先 | 詳しい記事 |
|---|---|---|---|
| 岡山 | 東西と南北の高速道路が交わる交通の結節点で、お客様や取引先が県の外まで広がりやすい。平成30年7月豪雨の経験から、止まったときの備えも要る | 岡山県よろず支援拠点(web相談が主体)、生産性向上支援センター、岡山県産業振興財団のデジタル化に関する相談窓口、おかやまDX応援隊、県のかんたんBCPシート | 岡山の会社がWebやシステムを頼む前に。県外へ広がる商圏と、止まったときの備え |
| 広島 | 転出超過が全国で最も多く、その多くが若い世代。県の調査は、BtoBの分野の優良な企業が学生に知られていないことを指摘している | 広島県よろず支援拠点、生産性向上支援センター、広島県DX推進コミュニティ、地域中小企業支援センター、広島市中小企業支援センター | 広島の会社がWebやシステムを頼む前に。若い世代に見つけてもらう準備と、県内の相談先 |
| 福岡 | 福岡都市圏は開業率が大都市の中で最も高く、新しい同業が増えやすい。アジアから訪れる人も多い | 福岡県よろず支援拠点、福岡県中小企業"稼ぐ力"応援センター、福岡市中小企業サポートセンター、北九州市デジタル相談窓口、ふくおかよかとこコールセンター | 福岡の会社がWebやシステムを頼む前に。開業の多い街での比べられ方と、アジアの言語 |
どの窓口から行けばいいか
どの地域でも、窓口は「今の段階」で選ぶと迷いにくくなります。各記事に書いた範囲で、目安をまとめます。
| 今の段階 | まず当たる窓口 | 例(地域) |
|---|---|---|
| 何から手をつけるか、まだ決まっていない | 府県のよろず支援拠点。大阪市内なら大阪産業創造館の相談も | 兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山、岡山、広島、福岡の各よろず支援拠点。大阪産業創造館の経営相談室とDX推進相談窓口 |
| 自社の市に、ITやデジタル化の専用の窓口がある | 市や商工会議所の窓口。対象が市内の会社に限られるものがある | 堺市の産業DX支援センター、東大阪商工会議所のITなんでも相談窓口、姫路ものづくり支援センターのIT相談、神戸市中小企業DXお助け隊、京都市中小企業等デジタル化・DX相談コーナー、北九州市デジタル相談窓口 |
| ものづくりの技術や、取引先の開拓を相談したい | ものづくりの支援機関 | 東大阪のモノづくりワンストップ相談窓口と産業技術支援センター、姫路ものづくり支援センター、はりま産学交流会 |
| 人手が足りず、仕事の回し方から見直したい | よろず支援拠点の中の生産性向上支援センター | 奈良、和歌山、岡山、広島 |
| これから創業する、創業して間もない | 市の創業支援 | 大阪市と堺市の特定創業支援等事業、尼崎市の特定創業支援事業と土曜創業相談会、さかい新事業創造センター、福岡市の起業・創業応援サイト |
| 代替わりや、事業の引き継ぎを考えている | 事業承継・引継ぎ支援センター | 京都府、和歌山県 |
| 依頼先の候補を、課題から探したい | 府県や商工会議所のマッチングの仕組み | 大阪府DX推進パートナーズ、おかやまDX応援隊 |
| 近くで、続けて相談できる相手がほしい | 地元の商工会議所・商工会 | 奈良、滋賀、和歌山、岡山、広島、福岡の各記事に、県のまとめページを載せている |
補助制度は、対象や募集の時期が年度ごとに決まり、早く締め切られることもあります。たとえば京都市のデジタル化推進プロジェクトは、2026年度の募集がすでに締め切られています。申請や依頼先との契約の前に、必ず公式ページで確かめてください。
窓口に行く前に、自社の所在地の市と、今の段階を1行で書いておくと、どこへ行けばよいかが決まります。「堺市の会社で、何から手をつけるか決まっていない」なら堺市の産業DX支援センター、「尼崎の会社で、創業して間もない」なら土曜創業相談会、のように、上の2つの表を順に当てはめてみてください。
窓口で整理したことを、依頼先との最初の打ち合わせに持っていく
公的な窓口で課題を言葉にしておくと、依頼先との最初の打ち合わせが具体的になります。依頼先を選ぶときは、地域よりも、自社の業務や集客の話をどこまで聞いてくれるか、作った後も相談できるかを確かめます。確かめたい点は大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方にまとめていて、大阪以外の会社でも同じです。
bundlyzeでは、大阪(グラングリーン大阪)を拠点に、大阪・兵庫を中心に関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。SEO・LLMOの対策からWeb広告、ホームページ制作、システム開発、AIの活用までを一社で対応しているので、公的な窓口で整理した課題を、Webと業務の仕組みに分けずに一緒に考えられます。
よくある質問
大阪市の窓口は、兵庫や大阪市外の会社でも使えますか?
よろず支援拠点と、市の窓口は、どちらに先に行けばいいですか?
公的な窓口に相談すると、依頼先を紹介してもらえますか?
地域の窓口を知っておくと、頼む前の整理が早くなる
大阪・兵庫・関西・西日本には、Webやシステム、AIを外に頼む前の段階から使える公的な窓口があります。府県のよろず支援拠点を入口に、自社の市にある窓口や、ものづくり、創業、事業承継などの専門の窓口を、今の段階に合わせて選んでください。
まずは、上の表で自社の所在地の行を見て、詳しい記事から窓口を1つ選ぶところから始めてみてください。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。