この記事の結論
大阪市の中小企業がWeb集客やシステム、AIの活用を外に頼むときは、「同じ街で、どんな会社と比べられるか」と「自社の区の近くに、誰がいるか」を先に整理しておくと、依頼先との話が具体的になります。大阪市の民営事業所は17万7,184か所で、東京都区部に次ぐ多さです。一方で、中央区は昼間の人口が夜間の5倍を超え、城東区や鶴見区は昼間のほうが少ないなど、区によって近くにいる人が大きく違います。整理の段階から、大阪産業創造館の経営相談室で、メールや面談、夜間・休日の相談を無料で使えます。大阪市内の会社なら、専門家に会社まで来てもらう「コンサル出前一丁」も選べます。
大阪市の会社は、「比べられる相手」と「近くにいる人」を先に整理する
「ホームページを新しくしたい」「業務をシステムにしたい」と依頼先に話すと、多くの場合、作るものの話から始まります。けれど大阪市の会社の場合、その前に確かめておきたいことがあります。お客様が自社を探したとき、同じ画面に並ぶのはどんな会社か。そして、自社のある区の近くにいるのは、働きに来る人か、住んでいる人か、取引先の会社かです。
大阪市経済戦略局がまとめた統計集「大阪の経済2025年版」を確かめると、大阪市には次の3つの事情があります。私たちは、依頼の前にこれを自社に当てはめておくとよいと考えています。
| 大阪市の事情 | 出典 | 依頼の前に整理すること |
|---|---|---|
| 民営事業所は17万7,184か所で、東京都区部に次ぐ多さ。いちばん多いのは卸売業・小売業で、全体の25.3% | 2021年経済センサス(活動調査)(大阪市「大阪の経済2025年版」第3章) | 検索や地図で、自社と並んで比べられる会社はどこか。比べる人が何を見ているか |
| 中央区の昼夜間人口比率は516.6%、北区は349.5%。城東区は83.8%、鶴見区は83.5% | 2020年国勢調査(同 第7章) | 自社の近くにいるのは、働きに来る人か、住んでいる人か、取引先の会社か |
| 2016年から2021年の事業所の開業率は年2.3%、廃業率は年5.7%。北区と中央区は、開業率と廃業率がともに高い | 2021年経済センサス(活動調査)をもとにした大阪市の算出(同 第3章、第7章) | 地図やホームページの情報が、今も営業していて新しいと分かる状態か |
大阪市では、同じ業種の会社と並んで比べられる
「大阪の経済2025年版」によると、2021年の大阪市の民営事業所は17万7,184か所で、東京都区部に次ぐ多さです。業種別では、卸売業・小売業が4万4,879か所でいちばん多く、宿泊業・飲食サービス業が2万2,806か所、不動産業・物品賃貸業が1万6,744か所、学術研究・専門・技術サービス業が1万4,583か所と続きます。全国の構成比と比べると、学術研究・専門・技術サービス業や、不動産業・物品賃貸業、情報通信業の割合が高いとされています(大阪市:大阪の経済2025年版を作成しました、第3章 大阪市の産業・企業(PDF)、2026年10月1日確認)。
同じ業種の会社が多い街では、お客様は1社だけを見て決めることが少なく、検索や地図で何社かを並べて比べます、と私たちは考えています。そのとき比べられるのは、会社の雰囲気より、次のような具体的なことです。
- 何を、どこまで頼めるか。 対応できる仕事の範囲と、対応していないこと
- 誰が担当するか。 相談した人と、実際に手を動かす人が同じか
- どう進むか。 問い合わせから始まるまでの流れと、おおよその期間
- 費用が何で決まるか。 金額そのものではなく、何によって変わるか
依頼先にホームページを頼む前に、自社のページにこの4つが書けるかを確かめておきます。書けないところが、依頼先と一緒に考える中身になります。問い合わせの前にお客様が何を見ているかは、問い合わせが来るホームページ・LPは、何が違うのかにまとめています。
同じ大阪市でも、区によって近くにいる人が違う
市内の24区は、同じ大阪市の中でも、近くにいる人の顔ぶれが大きく違います。「大阪の経済2025年版」第7章の数字から、3つの形を拾うと次のようになります(第7章 大阪市区別(地域別)の経済構造(PDF)、2026年10月1日確認)。
| 区の形 | 区の例と数字 | 近くにいる人と、Webで先に確かめること |
|---|---|---|
| 働く人が集まる都心 | 中央区と北区で、市内の事業所の3分の1(約6万か所)。昼夜間人口比率は中央区516.6%、北区349.5% | 平日の昼に近くで働く人や、取引先の会社。平日の昼に、勤め先の近くで探されたときに見つかるか |
| 住む人が多い区 | 昼夜間人口比率は城東区83.8%、鶴見区83.5%で、昼より夜の人口が多い | 地域に住む人。夜や休日に、家の近くで探されたときに見つかるか |
| ものづくりの比重が大きい区 | 区内総生産に占める製造業の割合は、大正区54.7%、生野区54.4%、西淀川区52.7%、此花区51.0%(2021年度の推計) | 部品や加工、設備を探す会社の担当者。何を、どの量まで対応できるかが伝わるか |
昼夜間人口比率は、昼間の人口を夜間の人口で割った割合で、2020年の国勢調査の数字です。区内総生産は大阪市の推計値で、区の経済を大まかにつかむための数字です。
同じ「大阪市の会社」でも、都心の区にある会社と、住宅の多い区にある会社では、探しに来る人も、探す時間帯も違う、と私たちは考えています。依頼先と話すときは、次のことを伝えておきます。
- 自社のある区と、お客様や取引先が実際にいる区・市(市外も含めて)
- お客様が探していそうな時間帯(平日の昼か、夜や休日か)
- 地図で探される仕事か、会社名やサービス名で探される仕事か
地図で探される仕事なら、Googleビジネスプロフィールの住所や業種の設定が先です。手順はMEO対策とは。来店型のお店でない会社が、Googleマップに出るためにやることにまとめています。
開業も廃業も多い街では、情報の新しさも見られる
「大阪の経済2025年版」によると、2016年から2021年にかけての大阪市の事業所の開業率は年平均2.3%、廃業率は年平均5.7%でした。業種別では、小売業の廃業率が7.1%と高く、区別では、北区と中央区で開業率と廃業率がともに高いとされています。数字は事業所が単位で、支店の開設や閉鎖、移転も含みます。
新しく入ってくる会社と、なくなる会社がどちらも多い街では、お客様は「この会社は、今も営業しているか」も気にしている、と私たちは考えています。ホームページの最後の更新が何年も前だったり、地図の営業時間が古かったりすると、比べる段階で外されることがあります。依頼の前に、次の3つを確かめておきます。
| 確かめる場所 | 見ること |
|---|---|
| Googleビジネスプロフィール | 住所、電話番号、営業時間、休みの日が今の状態と合っているか |
| ホームページの会社概要 | 所在地や事業内容が、地図の情報と一字一句同じか |
| ホームページのお知らせや記事 | いちばん新しい日付が、いつになっているか |
会社概要と地図の情報を揃える書き方は、会社概要を、AIに正しく伝わる形に書く手順にまとめています。AIに「大阪で〇〇を頼める会社は?」と聞かれたときの準備は、大阪の中小企業が、LLMO対策を始めるときに最初にやることに書いています。
大阪市の会社は、産業創造館の相談を段階で使い分ける
市内の中小企業の支援拠点として大阪市が案内しているのが、堺筋本町の大阪産業創造館(サンソウカン)です。デジタル化の相談窓口は大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方で紹介しました。ここでは、同じ館の経営相談室で、Web集客やシステムの依頼の前に使える場を、今の段階ごとにまとめます。
| 今の段階 | 使える場 | 確かめたこと(2026年10月1日) |
|---|---|---|
| 何を頼めばいいのか、まず文章で聞いてみたい | メール相談 | 無料。専門家から原則2営業日以内に回答がある。専門家は、IT、Web活動、マーケティング、販売促進などの分野から探せる |
| 依頼先と話す前に、専門家と向き合って整理したい | 面談 | 無料。館内で1回60分から90分。登録専門家のプロフィールを見て、相談する人を選べる。予約制 |
| 平日の昼は、現場を離れられない | 夜間・休日経営相談 | 無料。毎週金曜日の夜と、毎月第一土曜日に開いている(祝日の扱いは公式で確認)。電話での予約のみ |
| 自社の現場を見たうえで、続けて助言がほしい | コンサル出前一丁 | 大阪市内の中小企業だけが使える専門家派遣。最初の三者面談は無料で、課題と派遣の回数を決める。派遣は有料で、費用の一部を大阪市が補助する。1テーマ原則6回まで。テーマの例に、ホームページの集客力の向上やSNSの活用がある |
| これから創業する、または創業して間もない | 大阪市:特定創業支援等事業 | 経営・財務・人材育成・販路開拓の4分野について、4回以上、1か月以上の継続した支援を受けると、大阪市が証明書を出す。会社設立の登録免許税の軽減などを受けられる。対象は創業前か、事業を始めて5年未満の人 |
費用の補助の額や対象の条件は、年度によって変わることがあります。申込みの前に、必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。
相談の場に行く前に、この記事の3つの事情を自社に当てはめた一文を書いておくと、話が早くなります。たとえば「検索で並ぶのは、同じ北区の同業の会社。比べる人は対応範囲と担当者を見ている」「お客様は住宅の多い区に住んでいて、夜や休日に探している」「地図の営業時間とホームページの会社概要が、移転の前のまま」のように書きます。そのまま、依頼先への最初の説明にも使えます。
依頼先には、比べられる相手と区の形を最初に伝える
依頼先を選ぶときに確かめたい点は、大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方にまとめています。そのうえで大阪市の会社なら、最初の打ち合わせで、次の3つを伝えてみてください。
- 検索や地図で、自社と並んで比べられる会社と、比べる人が見ていること
- 自社のある区と、お客様や取引先がいる場所、探される時間帯
- 地図やホームページの情報で、今の状態と合っていないところ
この3つを聞いて、ホームページに置く材料や、地図の整え方、システムで最初に扱う業務まで提案が変わる相手かどうかが、大阪市の事情まで考えてくれる依頼先かどうかの目安になります。
bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪(JR大阪駅直結)を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。SEO・LLMOの対策からWeb広告、ホームページ制作、システム開発、AIの活用までを一社で対応していて、自社のサイトでも検索やAIに選ばれるための取り組みを続け、その記録を公開しています。
よくある質問
大阪産業創造館の相談は、大阪市外の会社でも使えますか?
都心の区にある会社は、地図の対策をしなくてもいいですか?
統計の数字は、自社の集客にどう使えばいいですか?
比べられる相手と区の形が分かれば、置く材料が決まる
大阪市の会社がWeb集客やシステム、AIを外に頼むときは、同じ業種の会社が多い街であること、区によって近くにいる人が違うこと、開業も廃業も多く情報の新しさが見られることの3つを、自社に当てはめてから依頼先と話すと、提案が具体的になります。整理に迷ったら、大阪産業創造館の経営相談室を、今の段階に合わせて使えます。
まずは、自社の仕事を検索したときに同じ画面に並ぶ会社を3つ書き出し、比べる人が何を見ているかを1行で書いてみてください。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。