この記事の結論
関西将棋会館が移ってきた高槻で、店を新しく開いたり、将棋にちなんだ新商品を作ったりするときは、Webを「ネットで売る場所」ではなく「店まで来てもらうための案内」として先に組み立てると、依頼先との話が具体的になります。高槻市は、市内に新しく出す飲食店や小売店の改装費を補助していて、補助の上限は、関西将棋会館の周り(芥川町1丁目から4丁目と南芥川町)が最も高く設定されています。将棋に関する新商品の補助では、ホームページの作成費や広告費も対象の経費に入りますが、市内の店で売ることが条件で、ネットだけで売る場合は対象外です。どちらの補助も、交付の決定より前に発注や工事を始めた費用は対象になりません。来てほしい人と店で売るものを決め、補助を使うなら発注の順番を守ることが、高槻の店や会社の出発点だと私たちは考えています。
高槻の店は、「店まで来てもらう」ためのWebから考える
「新しい店のホームページを作りたい」「新商品をSNSや広告で知らせたい」と依頼先に話すと、多くの場合、ページの見た目や載せる写真の話から始まります。けれど、高槻で店を開く、または新しい商品を作るなら、その前に決めておきたいことがあります。Webを見た人に、最後にどこへ来てほしいかです。
高槻市と高槻商工会議所、日本将棋連盟が公表している情報を確かめると、高槻には次の4つの事情があります。私たちは、依頼の前にこれを自社に当てはめておくとよいと考えています。
| 高槻の事情 | 出典 | 依頼の前に整理すること |
|---|---|---|
| 関西将棋会館が、高槻市芥川町に移ってきた。市は「将棋のまち高槻」を進めている | 高槻市「関西将棋会館」、日本将棋連盟「将棋道場」 | 将棋を目当てに高槻へ来る人も、自社の相手になるか |
| 市は、市内に新しく出す飲食店と小売店の改装費を補助している。上限は出店する場所で違い、関西将棋会館の周りが最も高い。審査では集客力や話題性も見られる | 高槻市「高槻"魅力あるお店"応援プロジェクト」 | 出店の計画の中で、店の場所と来てほしい人を、どう知らせるか |
| 将棋に関する新商品の補助では、ホームページの作成費や広告費も対象の経費に入る。ただし市内の店で売ることが条件で、ネットだけで売る場合は対象外 | 高槻市「将棋のまち推進 新商品創出・販路開拓促進等補助金」 | 新商品のWebを、店に来てもらう案内として作るか |
| どちらの補助も、事業計画書の審査で採択された人が対象で、交付の決定より前に発注や工事を始めた費用は対象外 | 同上 | 依頼先に発注する時期が、交付の決定より後になっているか |
高槻市は、将棋会館の周りに新しい店と商品が生まれることを後押ししている
高槻市は、2021年7月27日に日本将棋連盟と「関西将棋会館の移転に係る合意書」を結び、関西将棋会館の高槻への移転が正式に決まりました(高槻市:関西将棋会館、2026年10月2日確認)。日本将棋連盟の案内では、関西将棋会館の住所は、大阪府高槻市芥川町2丁目2番6号です(日本将棋連盟:将棋道場、2026年10月2日確認)。市の中には「将棋のまち推進課」が置かれ、市内の将棋にまつわる場所をまとめた「将棋スポットめぐりMAP」も公開されています(高槻市:「将棋のまち高槻」将棋スポットめぐりMAP)。
この流れは、店や会社への支援にも表れています。2026年10月2日に公式ページで確かめた内容は、次のとおりです。
新しく店を出すとき(高槻"魅力あるお店"応援プロジェクト)
- 対象は、高槻市内で店舗を借りるか取得して、新しく出店する飲食店と小売店。店を持たない小売業は対象外
- 補助の対象は店舗の改装費で、建物に付いていない備品(テーブル、椅子、厨房機器など)は対象外
- 補助の上限は出店する場所で3つに分かれていて、関西将棋会館の周り(芥川町1丁目から4丁目と南芥川町)が最も高く、次が高槻駅の周りと富田駅の周り、それ以外の場所の順
- 事業計画書を出し、市の事業者選定会議の審査で採択された人が対象。審査では、事業の実現性や続けられるかのほか、集客力や話題性などの効果が見られる。任意で、本人が撮った3分以内の動画で説明することもできる
(高槻市:高槻"魅力あるお店"応援プロジェクト、高槻市:募集の案内、2026年10月2日確認)
将棋にちなんだ新商品を作るとき(「将棋のまち推進」新商品創出・販路開拓促進等補助金)
- 対象は、将棋に関する自社で企画した新商品で、募集を始めた時点でまだ売られていないもの
- 対象の経費は、試作やデザインなどの「企画試作費」と、ホームページの作成費、広告費、チラシなどの印刷、イベントへの出店などの「販路開拓費」
- 新商品は市内の事業所で売ることが条件で、ECサイトなどでネットだけで売る場合は対象外
- 交付の決定から1年以内に売り始め、売り始めてから1年以上売り続けることが求められる
(高槻市:「将棋のまち推進」新商品創出・販路開拓促進等補助金を募集します、2026年10月2日確認)
市が、場所によって出店の補助の上限を変え、新商品の補助でも市内の店で売ることを条件にしているのは、高槻を訪れた人に、市内の店まで足を運んでもらうことを狙っているからだと私たちは読んでいます。そうであれば、これらの支援を使う店や会社のWebも、店まで来てもらう流れの一部として作るのが自然です。
高槻は、駅を使う人が多い街
高槻市の統計書によると、JR高槻駅の乗車人員は、2024年度(令和6年度)で2,132万5千人でした。このうち定期券で乗った人は1,470万3千人で、定期券以外で乗った人は、差し引きで約662万人です。2022年度(令和4年度)の同じ差し引きは約595万人でした。阪急の高槻市駅の乗車人員は、2024年度で1,199万9千人です(高槻市:統計書(令和7年版)の「運輸及び通信」、2026年10月2日確認)。
統計は、駅で降りた人が何を目当てに来たかまでは示しません。それでも、通勤や通学の定期券以外で、年に数百万回、JR高槻駅から人が乗っていることは、仕事以外の用事で高槻に来る人や、ふだんと違う目的で駅を使う人が少なくないことを表していると私たちは考えています。こうした人は、初めて行く店を、駅を出る前や歩きながら、スマホの地図や検索で探すことが多いはずです。
同じ統計書で、2021年6月1日時点の市内の民営事業所9,224か所を業種で見ると、卸売業・小売業が2,036か所、飲食店などが1,090か所で、合わせて全体の約3分の1です。駅の周りで探されたとき、比べられる相手は少なくありません。
Webは、「ネットで売る場所」ではなく「店に来てもらう案内」として作る
初めて高槻に来た人や、将棋会館に来たついでに店を探す人は、店に行く前に、行けるかどうかを短い時間で確かめます。私たちは、次の表の情報が、見つけてもらう場所にそろっているかを先に確かめるとよいと考えています。
| 店に行く前に確かめられること | 載せる場所 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 店の場所と、駅や将棋会館からの道 | Googleビジネスプロフィール、ホームページ | 地図のピンの位置と、入口の場所が合っているか |
| 営業日と営業時間、臨時の休み | Googleビジネスプロフィール、ホームページ、SNS | 載せている場所ごとに、内容が食い違っていないか |
| 将棋にちなんだ商品があるか、どこで買えるか | ホームページ、SNS | 店頭だけで売るなら、そのことをはっきり書く |
| 何人で入れるか、持ち帰りができるか、支払いの方法 | Googleビジネスプロフィール、ホームページ | 来る前に気になることを、問い合わせなくても分かるようにする |
| 初めての人にすすめたいもの | ホームページ、SNS | 写真と一緒に、値段や量の目安も書く |
新商品の補助では、ホームページの作成費や広告費も対象の経費になります。それでも、市内の店で売ることが条件なので、作るページは、商品の魅力を伝えたうえで「どこの店で、いつ買えるか」までを一つの流れで伝えるものになります。ネットでの販売を考えている場合も、補助を使う商品は店頭で売ることが前提なので、ネットだけの売り方にならないよう、計画の段階で確かめておきます。
店名、住所、電話番号、営業時間は、ホームページ、Googleビジネスプロフィール、SNSで書き方をそろえておくと、検索やAIの答えでも取り違えられにくくなります。ページの中で店の情報を伝える方法は構造化データとは。中小企業のサイトで、まず入れるべき種類にまとめています。ホームページの文章を誰が書くかで止まっているなら、ホームページの原稿が書けない。文章を用意するための進め方が参考になります。
高槻には、地元の品を土産として紹介する取り組みもあります。高槻商工会議所の「たかつき土産」は、服部越瓜(しろうり)、高槻寒天、三箇牧トマトなどの特産品や、富田の酒づくりを挙げ、高槻の魅力が詰まった品を紹介しています(高槻商工会議所:たかつき土産、2026年10月2日確認)。将棋にちなんだ商品を考えるときも、高槻の産品との組み合わせや、こうした紹介の場で、どう見せるかを一緒に考えておくと、伝える言葉が決めやすくなります。
補助を使うなら、事業計画書を書く段階で、Webの役割と発注の時期を決める
出店の補助も、新商品の補助も、事業計画書を出し、市の事業者選定会議の審査で採択された人が対象です。どちらも、交付の決定より前に発注した経費や、着手した工事は対象になりません。出店の補助の事業計画書は、高槻商工会議所の中小企業相談所で作り方の相談を受け付けています(高槻市:募集の案内)。
先に依頼先と中身を決めて発注してしまうと、補助の対象にならないことがあると私たちは考えています。使うつもりなら、次の順番で進めます。
- 来てほしい人と、店で売るものを決め、Webで何を伝えるかを書き出す
- 高槻商工会議所や市の産業振興課に相談しながら、事業計画書を作る。集客の方法として、Webの役割もここに書いておく
- 事業計画書を出し、審査で採択されたら、交付の申請をする
- 交付の決定を受けてから、依頼先に発注する。見積もりは、それまでに取っておいてよい
出店の補助で対象になるのは店舗の改装費で、ホームページの制作費は含まれていません。ホームページの作成費が対象の経費に入るのは、将棋に関する新商品の補助のほうです。補助の割合や上限、募集の時期と締め切りは年度や募集の回ごとに決まり、予算に達すると次の募集がないこともあります。申し込みや依頼先との契約の前に、必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。
高槻で、依頼先を決める前に使える相談先
出店や新商品の補助のほかにも、高槻には依頼先を決める前の段階から使える相談先があります。大阪府全体の窓口は大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方に、関西の地域ごとの窓口は大阪・兵庫・関西で、Webやシステムを頼む前に相談できる公的な窓口。地域別のまとめにまとめています。
| 今の段階 | 相談先 | 確かめたこと(2026年10月2日) |
|---|---|---|
| これから店を開く、または開いて間もない | 高槻市:高槻創業支援ネットワーク | 市の産業振興課に、創業についての支援策を紹介する「ワンストップ相談窓口」がある。市、高槻商工会議所、日本政策金融公庫、市内の信用金庫などが連携していて、窓口での相談やセミナーを1か月以上かつ4回以上受けると、市が特定創業支援等の証明書を出す |
| 事業計画書の書き方や、経営のことを相談したい | 高槻商工会議所:無料専門相談 | 経営、税務、金融、労務の相談があり、経営の相談は中小企業診断士が担当する。すべて事前の予約制で、商工会議所の中で、1事業所1時間以内 |
| ものづくりの会社で、新製品の開発や取引先探しを相談したい | 高槻市:ビジネスコーディネーター派遣事業 | 企業の技術職の出身者が、市内の会社を直接訪ねて話を聞き、新製品の開発や技術の課題、取引先とのマッチングを支える |
| 将棋にちなんだ新商品の補助について聞きたい | 高槻市:「将棋のまち推進」新商品創出・販路開拓促進等補助金 | 申し込み先は市の産業振興課。申請の手引きと事業計画書の記載例が公式ページで公開されている |
依頼先や相談先に会う前に、自社について次の3行を書いておくと、話が早くなります。「来てほしいのは、将棋会館に来たついでに昼ごはんを探す人と、近所に住む人」「将棋にちなんだ新商品は、店頭だけで売る」「出店の補助を使うので、発注は交付の決定の後になる」のように、この記事の事情を自社に当てはめた一文にしておくと、そのまま事業計画書や依頼先への説明にも使えます。
依頼先には、来てほしい人と、店で売るものと、補助の順番を最初に伝える
依頼先を選ぶときに確かめたい点は、大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方にまとめていて、高槻の店や会社でも同じです。そのうえで高槻の店や会社なら、最初の打ち合わせで、次の3つを伝えてみてください。
- 来てほしいのは誰か。将棋を目当てに来る人、駅を使う人、近くに住む人のうち、誰をいちばんに考えるか
- 何を、どこで売るか。店頭だけで売るのか、ネットでも売るのか
- 市の補助を使うつもりか。使うなら、事業計画書の段階と、交付の決定より後の発注の時期
この3つを聞いて、ページの作り方だけでなく、Googleビジネスプロフィールや地図での見え方、補助の順番に合わせた進め方まで提案が変わる相手かどうかが、店まで来てもらう流れを一緒に考えてくれる依頼先かどうかの目安になります。
bundlyzeでは、大阪(グラングリーン大阪)を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。SEO・LLMOの対策からWeb広告、ホームページ制作、システム開発、AIの活用、採用ページの制作までを一社で対応しているので、検索や地図で見つけてもらうところから、店に来てもらうまでの流れを、分けずに一緒に考えられます。
よくある質問
将棋にちなんだ新商品を、ネットだけで売る場合も、市の補助の対象になりますか?
新しい店のホームページの制作費は、出店の補助で払えますか?
関西将棋会館の周りに店がなくても、将棋を目当てに来る人を考えたほうがいいですか?
誰に来てほしいかが決まれば、作るWebが決まる
高槻で店を開く、または将棋にちなんだ新商品を作るときは、市の支援がどちらも市内の店に来てもらうことを前提にしていること、補助の上限や対象が場所や商品で違うこと、交付の決定より前の発注は対象外であることの3つを、自社に当てはめてから依頼先と話すと、提案が具体的になります。整理に迷ったら、市の産業振興課や高槻商工会議所の相談を頼れます。
まずは、来てほしい人と、その人に店で買ってほしいものを、一文で書き出すところから始めてみてください。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。