この記事の結論
姫路の中小企業が、Web集客やシステム、AIの活用を外に頼むときは、「自社は誰と比べられているか」を先に決めておくと、依頼先との話が具体的になります。姫路市は、市内総生産に占める製造業の割合が28.9%と全国(19.8%)より高く、製造品出荷額等も卸売業の年間商品販売額も、兵庫県内で神戸市に次ぐ2番目の規模です。会社を相手にする仕事では神戸や大阪の会社と、地元のお客様を相手にする仕事では播磨の近くの会社と比べられます。整理の段階から、姫路商工会議所の中にある姫路ものづくり支援センターの無料のIT相談や、商工会議所のデジタル化相談を使えます。
姫路の会社は、「誰と比べられるか」を先に決めてから頼む
「ホームページを作り直したい」「業務をシステムにしたい」「AIを使ってみたい」と依頼先に話すと、多くの場合、作るものの話から始まります。けれど姫路の会社なら、その前に決めておきたいことがあります。自社のお客様や取引先が、自社をどの会社と比べているかです。
姫路市と姫路商工会議所の統計を確かめると、姫路は、播磨地域の中心として、ものづくりと卸売の比重が大きい市です。一方で、姫路城には毎年多くの人が訪れます。同じ姫路の会社でも、相手によって比べられる相手が変わる、と私たちは考えています。依頼の前に整理しておくとよいのは、次の3つです。
| 姫路の事情 | 出典 | 依頼の前に整理すること |
|---|---|---|
| 市内総生産に占める製造業の割合は28.9%(全国は19.8%)。製造品出荷額等と卸売業の年間商品販売額は、どちらも兵庫県内で神戸市に次ぐ2番目 | 姫路商工会議所「数字で見る姫路経済2025」(兵庫県「市町民経済計算」、経済センサス(活動調査)) | 取引先の担当者が、自社と神戸や大阪の会社を比べるときに、何を見ているか |
| 姫路城の2025年度の入城者数は約157万人で、そのうち外国人は推計で34.9% | 姫路市「姫路城の2025年度入城者数」 | 自社のお客様は、姫路を訪れる人か、播磨に住んでいる人か |
| 姫路市と周辺の8市8町が「播磨圏域連携中枢都市圏」として、経済や観光の取り組みを一緒に進めている | 姫路市「連携中枢都市圏構想の推進」 | 自社が対応する地域を、播磨のどの市町まで書くか |
姫路は、製造業と卸売業の比重が大きい市
姫路商工会議所の「数字で見る姫路経済2025」によると、姫路市の市内総生産(2022年度)は2兆8,097億円で、そのうち製造業が8,111億円で、28.9%を占めます。全国(2022年)の国内総生産に占める製造業の割合は19.8%なので、姫路は製造業の比重が大きい市です。製造品出荷額等は1兆9,911億円で、鉄鋼業、電気機械器具製造業、化学工業の順に多く、兵庫県内では神戸市に次ぐ2番目の規模です。卸売業も、年間商品販売額が1兆1,012億円で県内2番目、業種では機械器具卸売業が最も多くなっています(姫路商工会議所:数字で見る姫路経済2025、2026年10月1日確認)。
臨海部の大きな工場や、そこに部品や設備、保守を届ける会社、機械や材料を扱う卸の会社が多い地域では、会社を相手にする仕事の比重が大きくなります。このとき、取引先の担当者は、姫路の会社だけでなく、神戸や大阪の会社も候補に入れて比べています。私たちは、ここから次のことを考えておくとよいと見ています。
- 会社を相手にする会社は、ホームページで「何を、どの範囲まで、どのくらいの期間で対応できるか」を、初めて見る担当者にも分かる言葉で書けるかを確かめます。比べられたときに、ほかの会社の説明と並べて判断できる材料になります
- 人を採用したい会社は、同じ播磨のものづくりの会社と比べられます。仕事の中身や働き方など、比べるときに知りたいことを、採用のページに書けるかを確かめます
- 地場産業に関わる会社も、取引先や買い手に見つけてもらう材料は同じです。姫路市は、皮革を地場産業として紹介し、革の製造元や製品を扱うお店をまとめた案内を出しています(姫路市:HIMEJI LEATHER GUIDE MAP、2026年10月1日確認)。「姫路」と品目の名前で探されたときに、自社の情報がWebに載っているかを確かめます
取引先の担当者が問い合わせの前に何を見ているかは、問い合わせが来るホームページ・LPは、何が違うのか。作る前に決めておく5つのことにまとめています。
神戸や大阪の会社と比べられたときに、地元で選ばれる材料を出す
取引先の担当者が、姫路の会社と、神戸や大阪の会社を比べるとき、技術や価格だけでなく、「頼んだ後に困らないか」も見ています。ここで姫路の会社が出せる材料は、実は自社の中にすでにあることが多い、と私たちは考えています。ただし、ホームページに書いていなければ、比べる人には伝わりません。
| 出せる材料 | ホームページに書く形の例 |
|---|---|
| 近さ | 「姫路市内と、播磨の各市町へ伺います」のように、対応する地域を市町の名前で書く。急ぎの相談にどう対応するかも書く |
| 地域での年数 | 創業の年と、播磨でどのような仕事を続けてきたかを、文章で書く |
| 担当する人 | 誰が相談を受け、誰が現場に来るのかを、名前や役割で書く |
| 頼んだ後の流れ | 相談から見積もり、納品、その後の対応までを、順番に書く |
どれも、新しく作る必要のない材料です。書き出してみて、ホームページに載っていないものがあれば、そこから手を付けるのが近道です。
対応する地域の書き方は、AI検索にも関わります。AIに「姫路で」「播磨で」と条件をつけて会社を探されたときに、会社概要に対応地域が文章で書かれていて、Googleビジネスプロフィールの情報と揃っていることが、見つけてもらうための土台になります。書き方は会社概要を、AIに正しく伝わる形に書く手順、地図の検索で見つけてもらう準備はMEO対策とは。来店型のお店でない会社が、Googleマップに出るためにやることにまとめています。
姫路城を訪れる人と、播磨に住む人は、探し方が違う
姫路市の発表によると、姫路城の2025年度の入城者数は156万7,674人で、そのうち外国人は推計で54万7,426人、全体の34.9%でした(姫路市:姫路城の2025年度入城者数、2026年10月1日確認)。
飲食や小売、サービスの会社にとって、姫路を訪れる人と、播磨に住む人は、どちらもお客様になり得ます。けれど、探し方が違う、と私たちは考えています。訪れる人は、旅行の前後に、地図の検索や観光の情報から、その日に行ける場所を探します。外国から訪れる人なら、日本語以外の言葉で探していることもあります。一方で、播磨に住む人は、「姫路」に加えて自分の住む地域の名前や、近くの駅の名前で探すことがあります。
ホームページやWeb広告、予約の仕組みを頼む前に、次のことを書き出しておくと、依頼先との話が早くなります。
- 今のお客様のうち、訪れる人と、播磨に住む人のおおよその割合
- それぞれのお客様が、どの言葉で、どの画面から自社を見つけているか(分かる範囲で)
- 外国の言葉でのページや、予約の受付が要るかどうか
姫路市は、周辺の相生市、加古川市、赤穂市、高砂市、加西市、宍粟市、たつの市と、稲美町、播磨町、市川町、福崎町、神河町、太子町、上郡町、佐用町の8市8町で「播磨圏域連携中枢都市圏」をつくり、経済や観光などの取り組みを一緒に進めています(姫路市:連携中枢都市圏構想の推進、2026年10月1日確認)。地元のお客様が住む範囲も、取引先がある範囲も、姫路市の中だけとは限りません。対応する地域は、実際のお客様や取引先がいる市町の名前で書いておくことをおすすめします。
姫路で、依頼先を決める前に使える相談先
姫路には、依頼先を決める前の段階から使える公的な相談先があります。兵庫県全体の窓口(兵庫県よろず支援拠点など)は神戸・兵庫で、Web集客やシステムを頼むときの選び方と、使える公的な相談先にまとめているので、ここでは姫路の中にある窓口を、今の段階に合わせて並べます。
| 今の段階 | 相談先 | 確かめたこと(2026年10月1日) |
|---|---|---|
| ITで何ができるか、まず聞いてみたい | 姫路ものづくり支援センター:IT相談 | 姫路商工会議所の2階にある、播磨地域の中小企業を支える機関。ITコーディネーターが、ITの疑問や課題に1対1で応じる。2026年度は原則として毎月第1から第4木曜日に開き、相談は無料。予約制。技術の相談や、特許などの知的財産の相談の窓口もある |
| デジタル化を、相談から導入まで進めたい | 姫路商工会議所:デジタル化相談 | 地域のIT支援の事業者と連携して、中小・小規模企業のデジタル化を支える「ITコンソーシアム姫路」の相談を受け付けている。相談は無料で、機器の導入などは有償。申込みのあと、3営業日以内に連絡がある |
| 経営全体の相談をしたい | 姫路商工会議所:経営・創業のご相談 | 金融や創業など、経営の幅広い相談に応じている。窓口での相談のほか、経営指導員が店や会社を訪ねて相談に応じる形もある |
| 大学や高専の研究と、自社の課題をつなげたい | はりま産学交流会 | 1995年に設立された、播磨の企業と大学・研究機関をつなぐ会。事務局は姫路商工会議所の中にある。研究の発表や事業の課題を話し合う「創造例会」を年4回開いている。入会の申込みが要る |
| 姫路市の支援制度を探したい | 姫路市:産業振興課 | ものづくりの支援、中小企業の人材育成、地場産業の振興などを担当している。市の補助制度や融資の案内は、このページから探せる |
補助制度は、対象や募集の時期が年度ごとに決まり、予算に達して早く締め切られることもあります。使えそうな制度があれば、申請や依頼先との契約の前に、必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。国の「デジタル化・AI導入補助金」も、条件が合えば使えます(公式サイト)。
相談先に行く前に、自社について次の3行を書いておくと、話が早くなります。「比べられている相手は、神戸や大阪の同じ業種の会社」「お客様は、播磨に住む人が中心で、姫路を訪れる人もいる」「対応する地域は、姫路市と加古川市、たつの市」のように、この記事の3つの事情を自社に当てはめた一文にしておくと、そのまま依頼先への説明にも使えます。
依頼先には、比べられる相手と、お客様と、対応地域を最初に伝える
依頼先を選ぶときは、地域よりも、自社の業務や集客の話をどこまで聞いてくれるかを重視します。確かめたい点は大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方にまとめていて、姫路の会社でも同じです。システムを頼む前の準備は、要件定義とは。システム開発を頼む前に、発注する側が準備することも参考にしてください。
そのうえで姫路の会社なら、最初の打ち合わせで、次の3つを伝えてみてください。
- 自社が、取引先やお客様から、どの地域のどんな会社と比べられているか
- お客様は、姫路を訪れる人か、播磨に住む人か、取引先の会社か
- 対応する地域を、播磨のどの市町まで書くか
この3つを聞いて、ホームページに書く中身や、対応地域の書き方、システムで最初に扱う業務まで提案が変わる相手かどうかが、姫路の事情まで考えてくれる依頼先かどうかの目安になります。
bundlyzeでは、大阪(グラングリーン大阪)を拠点に、大阪・兵庫を中心に関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。SEO・LLMOの対策からWeb広告、ホームページ制作、業務システムの開発、AIの活用までを一社で対応しているので、比べられたときに選ばれる材料をホームページに載せることと、問い合わせの後の業務の仕組みを、分けずに一緒に考えられます。
よくある質問
姫路ものづくり支援センターのIT相談は、製造業でなくても使えますか?
姫路の会社は、姫路の依頼先を選んだほうがいいですか?
観光で訪れる人向けのページと、地元のお客様向けのページは、分けたほうがいいですか?
誰と比べられるかが決まれば、頼む中身が決まる
姫路の会社がWeb集客やシステム、AIを外に頼むときは、製造業と卸売業の比重が大きいこと、姫路城を訪れる人と播磨に住む人の両方がいること、取引先やお客様が播磨の広い範囲にいることの3つを、自社に当てはめてから依頼先と話すと、提案が具体的になります。整理に迷ったら、姫路ものづくり支援センターや姫路商工会議所、はりま産学交流会を頼れます。
まずは、自社が誰と比べられているかを1行で書き出すところから始めてみてください。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。