この記事の結論
和泉の小さな会社や店が、ホームページや業務の仕組みを外に頼むときは、「人を増やすこと」と「人がやらなくてよい手間を減らすこと」を分けて考えると、何から頼むかが決まります。和泉市が2024年に行った事業者アンケートでは、現在の経営課題として「人材不足・人材育成」を挙げた事業者が56.9%で最も多く、「ICTの活用、産業DX」を挙げた事業者は4.6%でした。和泉市は夜に市内にいる人が昼より多いベッドタウンで、2020年の昼夜間人口比率は85.4%です。電話や紙で回している手間を先に減らし、そのうえで、市内に住む人に働き方が伝わる形で人を探すことが、和泉の小さな会社や店の出発点だと私たちは考えています。bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。
和泉の会社や店は、「人を増やす」と「手間を減らす」を分けて考える
「人が足りない」と感じたとき、まず思い浮かぶのは求人を出すことです。けれど少ない人数で回している会社や店では、電話の応対や予約の受け付け、見積もりや注文の記録など、作る仕事や接客のまわりの手間に、毎日かなりの時間を取られていることがあります。
和泉市と大阪府が公表している資料を確かめると、和泉には次の4つの事情があります。私たちは、依頼の前にこれを自社に当てはめておくとよいと考えています。
| 和泉の事情 | 出典 | 依頼の前に整理すること |
|---|---|---|
| 市の事業者アンケートで、経営課題の1位は「人材不足・人材育成」(56.9%)。「ICTの活用、産業DX」は4.6% | 和泉市「第6次和泉市総合計画」資料編 | 人が足りない分を、人を増やして埋めるか、手間を減らして埋めるか |
| 昼より夜に市内にいる人が多いベッドタウンで、2020年の昼夜間人口比率は85.4% | 同上 | 人を探すとき、市内に住む人に何を伝えるか |
| 市内の事業所の数は減る一方で、市内で働く人の数は増えている | 同上、大阪府「令和3年経済センサス(活動調査)」統計表 | 大きな事業所と比べられたときに、働く場として何を見せるか |
| 市の補助には、従業員の研修の費用と、創業のときのウェブサイト開設の費用を対象にするものがある | 和泉市「中小企業振興対策事業補助金」「和泉市創業等支援補助金」 | 人を育てる費用と、Webを作る費用を、どの制度で考えるか |
和泉は、市内で働く人より市内に住む人が多い街
和泉市が2026年度から2033年度までの8年間を計画期間として策定した第6次和泉市総合計画は、資料編で、和泉市を「昼間人口より夜間人口の多い、いわゆるベッドタウン」と説明しています。国勢調査をもとにした同じ資料のグラフでは、2020年の昼間人口は157,544人、夜間人口は184,495人で、昼夜間人口比率は85.4%でした(和泉市:第6次和泉市総合計画を策定しました、計画のPDFの資料編「和泉市の産業構造」、2026年10月3日確認)。私たちが計算すると、夜に市内にいる人のほうが26,951人多いことになります。
同じ資料は、経済センサスをもとに、市内の事業所の数が2009年の5,945から2021年の5,742へ減る一方で、市内で働く人の数は52,275人から58,022人へ増えていると示しています。計画は、市内の企業や事業所の大型化が進み、そこで働く人が増える一方で、中・小規模の企業や事業所の撤退により、企業や事業所の数自体は減っていると推察しています。
大阪府がまとめた令和3年経済センサス(活動調査)の統計表で、2021年6月1日時点の和泉市の民営事業所を見ると、5,742か所のうち、従業者が1人から4人の事業所は3,285か所でした(大阪府:経済センサスの報告書と統計データ「令和3年経済センサス(活動調査)」事業所第6表、2026年10月3日確認)。私たちが計算すると、全体の57.2%です。
産業別の数字(事業所第2表、公務を含む全事業所)では、事業所の数がいちばん多いのは卸売業・小売業の1,311か所で、製造業の707か所、医療・福祉の640か所、宿泊業・飲食サービス業の584か所が続きます。働く人の数では、卸売業・小売業の13,025人と医療・福祉の12,876人がほぼ並び、製造業の9,611人が続きます。また、和泉市の事業所で働く人は、女性が32,405人、男性が29,751人で、女性のほうが多くなっています。私たちが計算すると、男女の合計に占める女性の割合は52.1%で、大阪府全体の44.6%を上回ります。
住む人は多いのに、市内の小さな事業所は数を減らしていて、働く人は大きな事業所に集まりつつある。和泉の小さな会社や店が人を探すときには、市外へ通う勤め先や、市内の大きな事業所と比べられることが多いと私たちは考えています。
市の事業者アンケートでは、人材不足が経営課題の1位
第6次和泉市総合計画の資料編には、市が市内の事業者に行ったアンケートの結果が載っています。2024年9月時点の市内の事業者を対象に、2024年9月26日から10月31日まで行われ、325件の回答がありました。答えた事業者の業種は、製造業が68件、建設業が52件、卸売業・小売業が48件、医療・福祉が37件などです(和泉市:第6次和泉市総合計画を策定しました、計画のPDFの資料編「和泉市内事業者に対するアンケート」、2026年10月3日確認)。
現在の経営課題を複数回答で聞いた問いでは、次の答えが上位でした。
| 現在の経営課題(複数回答) | 割合 |
|---|---|
| 人材不足・人材育成 | 56.9% |
| 原材料価格、人件費の事業コストの上昇 | 56.3% |
| 売上の伸び悩み | 40.6% |
| 販路拡大、顧客開拓 | 27.4% |
| 設備投資 | 21.2% |
| 働き方改革 | 16.0% |
| ICTの活用、産業DX | 4.6% |
現在の業績を聞いた問いでは「普通」が42.5%で最も多い一方、「不調」と「やや不調」を合わせると33.5%で、「好調」と「やや好調」の24.0%を上回りました。計画は、人口減少による人材不足や物価の高騰が、市の事業者にとっても課題になっているとまとめています。
人が足りないと答えた事業者は半数を超えるのに、ICTの活用を課題に挙げた事業者は20に1つもありません。私たちは、この差を「人手不足の答えとして、Webや業務の仕組みが思い浮かびにくい」ことの表れだと考えています。人件費が上がっているなかで、人を1人増やすことと、今いる人の手間を減らすことは、どちらも人手不足への答えになりえます。
人が足りないなら、まず「人がやらなくてよい手間」を書き出す
最初に、自社の1日の仕事を書き出し、「その人でなければできない仕事」と「人がやらなくても回る手間」に分けてみてください。業種ごとに、たとえば次のような手間が候補になります。
| 事業所の例 | 人の時間を取りがちな手間 | 減らし方の候補 |
|---|---|---|
| 美容室や整体、教室など、予約を受けて接客する店 | 施術や授業の途中に鳴る予約の電話、予約の変更、空き状況の問い合わせ | ネットで予約を受け、変更もお客様の側でできるようにする |
| 工務店や設備の工事など、現場に出る会社 | 現場にいる間の電話、見積もりの依頼の聞き取り、写真や図面のやりとり | 問い合わせフォームで、場所や困りごと、写真を先に送ってもらう |
| 部品や食品を作る工場 | 注文や納期の電話とファクス、出荷の記録、在庫の数の確認 | 注文と出荷の記録を1か所にまとめ、在庫を手で数えずに見られるようにする |
| 介護や福祉の事業所 | 利用を考える家族からの、同じ内容の問い合わせ、空き状況の確認 | よくある質問と、受け入れの流れや空き状況の案内をホームページに載せる |
選ぶときは、「毎日いちばん時間を取られている手間」か「担当の人が休むと止まってしまう手間」を優先します。電話で何度も聞かれることは、ホームページに答えを書いておくだけで減ることがあります。書き方はよくある質問ページの作り方。検索とAIに拾われる、問いと答えの書き方が参考になります。Excelや紙の管理が増えてきたら、Excelでの業務管理が限界になったときの、7つのサインで見直しの目安を確かめられます。既製のソフトで足りるか、自社に合わせて作るかの考え方はSaaSか、オーダーメイドか。業務システム選びで迷ったときの判断基準に、予約の仕組みを選ぶ前の準備は予約管理システムの選び方。比較表を見る前に、自社の「予約の型」を書き出すにまとめています。
ここで大事なのは、仕組みを入れることそのものを目的にしないことです。「予約の電話に出る時間を減らしたい」「担当者が休んでも注文の状況が分かるようにしたい」のように、どの人の、どの手間を減らしたいかを先に決めておくと、依頼先からの提案を比べやすくなると私たちは考えています。
人を探すときは、市内に住む人に、働き方が伝わるように書く
手間を減らしても人が足りないときは、人を探します。和泉はベッドタウンで、市内に住みながら市外へ通っている人が多い街です。そうした人が、通勤の短い近くの勤め先を探すときに、自社の名前を見つけて、働き方まで分かるようにしておくことが大切だと私たちは考えています。
求人の情報だけでなく、自社のホームページにも、次のようなことを書いておくとよいと考えています。
- どこにあり、最寄りの駅やバス停、車や自転車で通えるか
- 1日の仕事の流れと、どんな人がどの仕事をしているか
- 働く時間や曜日を、どこまで相談できるか
- 入ってすぐに任せる仕事と、教えてくれる人がいるか
和泉市の事業所で働く人は女性のほうが多いことも踏まえると、働く時間の選び方や休みの取り方を具体的に書いておくことは、多くの人にとって判断の材料になると私たちは考えています。採用のページで先に決めておくことは採用サイトを作るなら。中小企業が応募を増やすために、先に決めることにまとめています。
大阪府が設けている総合就業支援拠点「OSAKAしごとフィールド」には、中小企業の人材の確保を支える窓口として中小企業人材支援センターがあります。人材確保の課題の見える化、人材の採用や定着についての相談、採用と定着のセミナー、求職者と出会う機会を設けていて、企業向けの案内には「無料でサポートします」と書かれています(OSAKAしごとフィールド:企業の方へ、大阪府:ようこそ OSAKAしごとフィールドへ、2026年10月3日確認)。求人や採用のページに何を書くかを、Webの依頼先に会う前に相談しておくこともできます。
市の補助は、研修の費用と、創業のときのウェブサイトの開設に使えるものがある
和泉市の事業者向けの補助のまとめページと中小企業支援のページを見た範囲では、市の補助には、ホームページの制作や業務ソフトの導入そのものを対象にした区分は見当たりませんでした(2026年10月3日確認)。一方で、人を育てる費用と、創業のときのWebの費用に関わる制度があります。
従業員の研修の費用:中小企業振興対策事業補助金の人材育成支援事業
市内に主たる事業所があり、同じ事業を1年以上続けている中小企業者などが対象の制度です。市のページで確かめたことは、次のとおりです(和泉市:中小企業振興対策事業補助金、2026年10月3日確認)。
- 人材育成支援事業は、事業主か従業員が、市が挙げる機関で研修などを修了した費用を補助する
- 対象の機関には、大阪産業技術研究所、近畿職業能力開発大学校、大阪府立の高等職業技術専門校、中小企業大学校、大阪府技術協会、ポリテクセンター関西、大阪公立大学が挙がっている
- 申請は、事業が終わってから一定の期間内に出す形になっている
- 予算がなくなり次第、受付を終えると書かれている。確かめた時点(2026年10月3日)では、受付を終えたという案内は出ていなかった
市のページには、研修の分野の決まりは書かれていませんでした。仕組みを入れたあとに、社内でそれを使いこなす人を育てることも、人手不足への答えの一つだと私たちは考えています。どの研修が対象になるかは、申し込む前に、各機関の案内と、市の産業振興室に確かめてください。
創業のときの費用:和泉市創業等支援補助金
市内で新しく創業する人のための制度です。市のページで確かめたことは、次のとおりです(和泉市:和泉市創業等支援補助金、2026年10月3日確認)。
- 対象の経費は、家賃、改装費、広告宣伝費に分かれている
- 広告宣伝費には、チラシやパンフレットの印刷、ウェブサイトの開設、雑誌やウェブサイトなどへの掲載、看板の製作と設置の費用が挙がっている
- 一方で、ウェブサイトなどの運営の委託にかかる費用は対象外とされている
- 市の特定創業支援等事業による支援を受けたことの証明があることなどが条件で、広告宣伝費の申請は、契約や発注の前に出す必要がある
- 予算に限りがあると書かれている。確かめた時点(2026年10月3日)では、受付を終えたという案内は出ていなかった
この制度を使うことを考えるなら、ホームページを「作る費用」と、作ったあとの「運営や更新の費用」を、見積もりの上で分けておく必要があると私たちは考えています。見積もりの読み方は業務システムの見積もりの読み方。金額を比べる前に確かめることにまとめています。どの費用が対象になるかは、契約の前に、市の環境産業部産業振興室に必ず確かめてください。
和泉で、依頼先を決める前に使える相談先
和泉には、依頼先を決める前の段階から使える相談先があります。関西の地域ごとの窓口は大阪・兵庫・関西で、Webやシステムを頼む前に相談できる公的な窓口。地域別のまとめにまとめています。
| 今の段階 | 相談先 | 確かめたこと(2026年10月3日) |
|---|---|---|
| 売り方やホームページ、ITの道具の使い方を、まず専門家と整理したい | 大阪府よろず支援拠点 | 国が設けた経営相談所で、何度でも無料で相談できる。ホームページやSNS、ITツールの活用も相談できる。予約制 |
| 市内で、よろず支援拠点に相談したい | 和泉市:大阪府よろず支援拠点による無料経営相談 | 原則として月に1回、和泉市役所で無料の経営相談の日を設けている。創業から製品開発、販路開拓、経営戦略まで相談できる。市の産業振興室への電話予約が要る |
| 経営や資金、従業員の教育のことを相談したい | 和泉商工会議所:入会案内 | 中小企業相談所を設けていて、経営指導員や専門相談員が経営の相談を受けている。相談の分野には、経営の合理化や従業員の教育が挙がっている |
| 人の採用や定着を相談したい | OSAKAしごとフィールド:企業の方へ | 大阪府の総合就業支援拠点の中にある中小企業人材支援センターが、採用と定着の相談を受けている |
| 市の補助を使えるか確かめたい | 和泉市:中小企業振興対策事業補助金 | 窓口は市の環境産業部産業振興室。創業の補助も同じ窓口 |
補助の対象や受付の時期は、年度ごとに変わることがあります。申し込みや依頼先との契約の前に、必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。
依頼先や相談先に会う前に、自社について次の3行を書いておくと、話が早くなります。「従業員は4人で、予約の電話に出るために、施術の手を1日に何度も止めている」「注文の状況はベテランの1人しか分からず、その人が休むと止まる」「求人を出しても、近くに住む人からの応募が少ない」のように、この記事の事情を自社に当てはめた一文にしておくと、手間を減らすことと人を探すことのどちらから始めるかを、相談先と一緒に決めやすくなります。
依頼先には、減らしたい手間と、探したい人を分けて伝える
依頼先を選ぶときに確かめたい点は、大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方にまとめていて、和泉の会社や店でも同じです。そのうえで和泉の会社や店なら、最初の打ち合わせで、次の3つを伝えてみてください。
- 誰の、どの手間を、どれくらい減らしたいか。その手間は今、電話や紙、Excelのどれで回しているか
- 人を探しているなら、どんな人に、どんな働き方で来てほしいか
- 仕組みを入れたあと、社内で使い方を覚えて回す人は誰か
この3つを聞いて、ホームページの見た目だけでなく、電話や紙の手間をどこまで減らせるかや、近くに住む人に向けた採用の情報の載せ方、入れたあとに社内で回す方法まで提案が変わる相手かどうかが、和泉の小さな会社や店の事情まで考えてくれる依頼先かどうかの目安になります。
bundlyzeでは、SEO・LLMOの対策からホームページ制作、業務システムの開発、AIの活用までを一社で対応しているので、問い合わせや予約の入口になるホームページと、その後の手間を減らす仕組みを、一緒に考えられます。この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです。
よくある質問
和泉市の補助金で、ホームページの制作費を払えますか?
人手が足りません。ホームページや業務の仕組みより、求人を先に出すべきですか?
和泉市内で、ホームページやITのことを相談できるところはありますか?
減らす手間が決まれば、頼む中身が決まる
和泉の小さな会社や店がホームページや業務の仕組みを外に頼むときは、市の事業者アンケートで人材不足が経営課題の1位だったこと、市内に住む人のほうが市内で働く人より多いベッドタウンであること、市の補助が研修の費用と創業のときのウェブサイトの開設を対象にしていることの3つを、自社に当てはめてから依頼先と話すと、提案が具体的になります。整理に迷ったら、よろず支援拠点の市内での相談日や、和泉商工会議所を頼れます。
まずは、自社の1日の仕事を書き出し、「人がやらなくても回る手間」に印をつけるところから始めてみてください。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。