| 旅館業の許可と、宿泊を拒める場合(旅館業法) | 旅館業を営むには都道府県知事(保健所を設置する市・特別区は市長・区長)の許可が要る(第3条)。営業者は、宿泊しようとする者が特定感染症の患者等であるとき、賭博その他の違法行為や風紀を乱す行為をするおそれがあるとき、実施に伴う負担が過重で他の宿泊者へのサービスの提供を著しく阻害するおそれのある要求として厚生労働省令で定めるものを繰り返したとき、宿泊施設に余裕がないときその他都道府県が条例で定める事由があるときを除き、宿泊を拒んではならない(第5条第1項)。拒む場合は客観的な事実に基づいて判断し、求めに応じて理由を丁寧に説明できるようにする(同条第2項)。2023年12月13日施行の改正で、過重な要求の繰り返しが拒否の事由に加わり、従業者に研修の機会を与える努力義務(第3条の5第2項)が設けられた。厚生労働省は、障害のある方が社会の中にある障壁(バリア)の除去を求める場合などは新たな拒否事由に当たらないとしている | サイトの宿泊約款や利用案内に「お断りする場合」を書くときは、第5条の事由と条例の範囲で書く。バリアフリーや介助の相談を受ける窓口と、断る場合に理由を説明する手順も決めておく | 旅館業法(第3条・第3条の5・第5条)(e-Gov法令検索、2026年10月7日確認) 旅館業法改正(令和5年12月13日施行)(厚生労働省、2026年10月7日確認) |
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| 住宅宿泊事業(民泊)の届出と標識 | 住宅宿泊事業は、旅館業の営業者以外の者が宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業で、宿泊させる日数が1年間で180日を超えないもの(第2条第3項)。都道府県知事等に届出をした者は、旅館業法第3条第1項の規定にかかわらず営むことができる(第3条)。届出住宅ごとに、公衆の見やすい場所に定められた様式の標識を掲げる(第13条)。施行要領(令和6年12月24日最終改正)は、届出番号の通知前に事業を始めると標識に届出番号を記載できず第13条違反として罰則等の対象となるとし、仲介サイトでは届出番号等の物件の適法性に関する情報を表示することとしている | 一棟貸しや民泊を自社のサイトで案内する前に、旅館業の許可か住宅宿泊事業の届出かを確かめる。届出の場合は年間の日数の上限と定期報告を予約の仕組みに持たせ、届出番号を載せるなら仲介サイトと同じ表記にする | 住宅宿泊事業法(第2条・第3条・第13条)(e-Gov法令検索、2026年10月7日確認) 住宅宿泊事業法施行要領(ガイドライン)(厚生労働省・国土交通省・観光庁、2026年10月7日確認) |
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| 宿泊料金の二重価格表示(景品表示法) | 消費者庁の「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」(平成12年6月30日、平成28年4月1日改定)は、事業形態を問わず一般消費者向けの価格表示のすべてが対象で、考え方は役務の価格表示にも基本的に適用される。需要のピーク時とオフ時で販売価格の差が大きく、ピーク時の期間が特定の時期に限定されている場合に、オフ時の価格を表示する際にピーク時の価格を「当店標準価格」等の平均的な価格との印象を与える名称で比較対照価格に用いることは不当表示に該当するおそれがあるとし、リゾートホテルの宿泊料金(「標準料金」)の事例を挙げている。過去の販売価格と比べる場合、一般的にはセール開始時点からさかのぼる8週間(販売期間が8週間未満ならその期間)のうち過半の期間その価格で販売されていれば「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とみてよいが、通算2週間未満や最後に販売した日から2週間以上経過している場合は当たらないとしている | 自社のサイトで「通常料金◯円のところ」「◯%OFF」を出す前に、比べる料金がいつ、どのくらいの期間使われていたかを記録から確かめる。繁忙期の料金を基準の料金のように見せない | 不当な価格表示についての景品表示法上の考え方(価格表示ガイドライン)(消費者庁、2026年10月7日確認) 不当景品類及び不当表示防止法(第1条・第4条・第5条)(e-Gov法令検索、2026年10月6日確認) |
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| 招待宿泊・口コミの依頼(ステルスマーケティング) | 2023年10月1日から、事業者の表示であるのに一般消費者がそれと判別しにくい表示は景品表示法の不当表示。運用基準(令和5年3月28日)は、事業者が第三者にSNSや口コミサイト上等に自らの商品・役務の表示をさせる場合を事業者の表示とし、ある内容の表示を明示的に依頼・指示していなくても、SNSを通じた表示を依頼しつつ、表示してもらう目的で商品・役務を無償で提供し、受けた第三者が事業者の方針や内容に沿った表示を行うなど、自主的な意思による内容と認められない場合も事業者の表示となるとしている。対価には金銭・物品に限らず、イベント招待等のきょう応など経済上の利益も含まれる | インフルエンサーの招待宿泊や、予約サイト・地図への口コミの依頼は、依頼の仕方と、広告であることの示し方を先に決める。招待した人の投稿を自社のサイトで紹介するときも、招待であることを書く | ステルスマーケティングに関する景品表示法の規制(消費者庁、2026年10月6日確認) 「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準(消費者庁、2026年10月7日確認) |
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| 宿泊プランと旅行業の線引き(旅行業法) | 旅行業は、報酬を得て、運送・宿泊のサービスを組み込んだ旅行の計画を作り自己の計算で契約する行為や、旅行者のために運送等サービスの提供を受けることについて代理・媒介・取次ぎをする行為などを行う事業(第2条第1項)で、営むには観光庁長官の登録が要る(第3条)。観光庁の旅行業法施行要領(令和元年9月14日最終改正)は、宿泊事業者自らが行うゴルフや果樹園との提携企画のように、宿泊サービスを自ら提供し、これに運送・宿泊以外のサービスの手配を付加して販売する場合は旅行業に該当しないとしている | 自分の宿の宿泊に体験や食事を付けるプランは、施行要領の例に照らして組む。鉄道・バス・航空券など他社の運送を組み合わせて売るプランは、登録が要るかを作る前に観光庁・都道府県の窓口で確かめる | 旅行業法(第2条・第3条)(e-Gov法令検索、2026年10月7日確認) 旅行業法施行要領(観光庁、2026年10月7日確認) |
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