この記事の結論
よくある質問のページで大事なのは、数ではなく、お客様が本当に迷うことに答えているかです。問いは、実際に問い合わせで聞かれる言葉のまま書き、答えは最初の一文で言い切ってから理由を足します。1ページにまとめるより、関係するページの近くに置くほうが、読む人にも検索やAIにも伝わりやすくなります。
よくある質問は、何のためのページか
よくある質問のページは、お客様が問い合わせる前に迷うところへ、先回りして答えるためのページです。答えが見つかれば、その場で不安が消えます。見つからなければ、問い合わせをせずに離れてしまうこともあります。
検索やAIの答えも、同じ理由で役に立つページを使います。人が知りたいことに、はっきり答えているページです。Googleも、検索のための工夫より、人の役に立つ内容を作ることを勧めています(Google 検索セントラル:有用で信頼性の高いコンテンツの作成)。
質問の集め方:社内の記録から拾う
質問は、机の上で考えるより、社内にある記録から拾うほうが確かです。
| 集める場所 | 拾えるもの |
|---|---|
| 問い合わせのメール・フォーム | 最初に聞かれること、よく誤解されること |
| 電話の応対メモ | 文章にしにくい、細かな不安 |
| 商談や打ち合わせのメモ | 決める前に確かめたいこと |
| 営業やサポートの担当者 | 「毎回同じ説明をしている」こと |
集めたら、同じ意味の質問をまとめ、多い順に並べます。お客様の名前や、誰の質問か分かる書き方は、ページには載せません。
問いの書き方:お客様の言葉のまま
問いは、社内の言葉ではなく、お客様が実際に使う言葉で書きます。
- 社内の言葉:「導入後のサポート体制について」
- お客様の言葉:「作ってもらった後、自分で文章を直せますか?」
後者のほうが、同じことで迷っている人が「自分のことだ」と気づけます。検索やAIへの質問も、この形で打ち込まれることが多いので、そのまま答えとして使われやすくなります。
1つの問いには、1つのことだけを聞かせます。「料金と期間と支払い方法は?」のように混ぜると、答えも長くなり、どれにも中途半端に答えることになります。
答えの書き方:最初の一文で言い切る
答えは、最初の一文で結論を言い、そのあとに理由や条件を足します。
- 「はい、できます。」「いいえ、対応していません。」「多くの場合、2〜3週間です。」のように、まず言い切る
- そのあとに、条件や例外を1〜2文で足す
- 詳しい説明が長くなるなら、答えの中に詳しいページへのリンクを置く
最初の一文だけを抜き出しても意味が通じる答えは、読む人にも分かりやすく、検索やAIが答えの一部として引用するときにも崩れにくくなります。
できないことも、正直に書きます。「対応していません」と書いてあるページは、読む人にとって判断の材料になります。できないことを曖昧にすると、問い合わせの後で行き違いが起き、かえって信頼を失います。

置く場所:関係するページの近くに
よくある質問を1ページにまとめる形は、探しやすい反面、関係するページから離れてしまいます。
私たちのサイトでは、コラムの各記事の終わりに、その記事の内容についての質問を2〜3問ずつ置いています。サービスや料金の質問はサービスのページに、会社についての質問は会社概要に、というように、その質問が生まれる場所の近くに置くのが基本です。
まとめのページを作る場合も、各ページの質問と答えの中身を同じにしておきます。同じ質問に、ページごとに違う答えが書いてあると、読む人も検索やAIも混乱します。
構造化データは、補足として
よくある質問は、構造化データ(FAQPage)で、機械が読める形に補足することもできます。ただし、Googleは、よくある質問のリッチリザルト(検索結果に質問と答えを折りたたんで出す表示)を2026年5月7日から出さなくなり、6月には説明のページも削除しました(Google 検索セントラル:変更履歴(2026年5月・6月)、2026-10-02 確認)。入れても検索結果の見た目は変わりません。あくまで、ページに書いてある質問と答えの補足です。構造化データの考え方は構造化データとは。中小企業のサイトで、まず入れるべき種類にまとめています。
私たちのサイトでは、表示が終わった後も、記事の終わりのよくある質問に FAQPage を入れたままにしています。判断の目安は次のとおりです。
| 状況 | 私たちの判断 |
|---|---|
| ページに質問と答えが書いてある | 入れたままにする。書いてある内容を、機械が読める形で補足するだけなので |
| ページにない質問を、構造化データだけに書いている | 外す。ページに書いてある内容だけを書くのが原則 |
| 表示を増やすために質問を足そうとしている | 足さない。表示はもう出ないので、読む人に要る質問だけにする |
やってはいけないこと
- 検索のためだけに質問を増やす。 誰も聞かない質問を並べても、読む人の役に立たず、ページの質を下げます
- 答えが宣伝になっている。 「当社は業界トップクラスの…」のような答えは、問いに答えていません
- 根拠のない数字を書く。 「満足度98%」のような数字は、根拠を示せないなら書きません
- 古い答えを放置する。 料金や対応範囲が変わったのに、質問の答えだけ古いまま、ということがよくあります。サービスを変えたら、質問も見直します
よくある質問
よくある質問は、何問くらい載せればいいですか?
同じ質問を、複数のページに載せてもいいですか?
よくある質問のページを作れば、AIの答えに出るようになりますか?
答えの最初の一文から、見直す
よくある質問は、一度作ると見直されないまま残りがちなページです。まずは今ある答えを1つずつ読み、最初の一文で言い切れているか、今のサービスと合っているかを確かめてみてください。
ChatGPTなどのAIに会社を正しく紹介してもらうための準備は、ChatGPTに自社を紹介してもらうには、何を整えるかにまとめています。自社のサイト全体の準備は、AI検索の自己チェック(14問)でも確かめられます。
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