この記事の結論
沖縄の中小企業がWeb集客やシステム、AIの活用を外部に任せる前には、「島をまたぐ打ち合わせや受け渡しを、移動せずにどこまで進めるか」と「島の外から来るお客様が、来る前に何を調べるか」の2点を決めておくと、依頼先との話がぶれにくくなります。沖縄県は、東西約1,000キロ、南北約400キロの海域に、54の指定離島(うち有人は38)を含む島々が点在していて、指定離島に県の人口の約8.9%が暮らしています。また、令和7年度に沖縄県を訪れた観光客は1,093万5,300人で、年度として過去最多でした。月ごとに見ても、最も少ない1月で83万人を超えていて、一年を通して島の外から人が来ています。依頼先が決まる前でも、相談が何度でも無料で、オンラインや宮古島・石垣島などのサテライトでも相談できる沖縄県よろず支援拠点、県のDX推進支援事業の相談窓口、県内の商工会議所・商工会が使えます。bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。
沖縄の会社は、頼む前に「海をまたぐ進め方」と「来る前に調べる人」を決めておく
ホームページや業務システムの相談は、「問い合わせを増やしたい」「手作業を減らしたい」から始まるのがふつうです。沖縄の会社の場合は、その手前で、県が公表している2つの数字を見ておくことをおすすめします。打ち合わせや受け渡しをどう進めるか、サイトに何を載せておくかが、そこから決まってくるからです。
県の資料を読み比べて、私たちが依頼の前に押さえておきたいと考えた沖縄の事情は、次の3つです。
| 公的な資料から分かること | 出典 | 頼む前に決めておくこと |
|---|---|---|
| 東西約1,000キロ、南北約400キロの海域に、54の指定離島を含む島々が点在する。指定離島の人口は県の約8.9% | 沖縄県「離島の概況」 | 本島と離島、県外との打ち合わせや受け渡しを、移動せずにどこまで進めるか |
| 令和7年度の観光客は1,093万5,300人で、年度として過去最多。最も少ない月でも83万人を超える | 沖縄県「令和7年度 入域観光客統計概況(確定版)」 | 島の外から来るお客様が、来る前に何を調べるか。その情報を季節を問わず新しくしておけるか |
| 令和4年度の県内総生産のうち、第3次産業が86.5%を占める | 沖縄県「令和4年度 県民経済計算」 | お客様とのやりとり(予約、問い合わせ、返事)のうち、どこをシステムやAIに任せるか |
広い海に島が点在する。移動せずに進められる仕事の範囲を決める
沖縄県企画部の「離島の概況」によると、沖縄県は、東西約1,000キロ、南北約400キロに及ぶ海域に、54の指定離島を含めた多くの島々が点在していて、その海域の広さは本州の3分の2に匹敵するとされています。指定離島54のうち人が住む島は38で、指定離島の人口は13万1,901人、県の人口(148万5,670人)の約8.9%です(いずれも令和4年1月1日現在の住民基本台帳)。指定離島などの面積は、県全体の約44.9%を占めています(沖縄県:離島の概況、2026年10月3日確認)。
本島に本社があって宮古島や石垣島にお店や事務所がある会社、離島に拠点があって本島や県外の取引先とやりとりする会社では、打ち合わせや書類の受け渡しのたびに、船や飛行機での移動が要ることがあります。ホームページや業務システムを外に頼むと、要件の打ち合わせ、画面の確認、操作の説明、納品後の問い合わせと、相手とやりとりする場面が何度も出てきます。そのたびに誰かが移動する前提で計画すると、日程が合わずに作業が止まりやすくなる、と私たちは考えています。
沖縄県よろず支援拠点も、オンライン相談の案内の中で、那覇に本社があり、宮古と石垣に支社がある会社なら、それぞれの担当者が移動せずに同時に相談できる、という例を挙げています(沖縄県よろず支援拠点:WEB(オンライン)相談、2026年10月3日確認)。
依頼先と話す前に、仕事ごとに「移動せずに進めるか、顔を合わせるか」を決めておくと、計画が立てやすくなります。
| やりとりの場面 | 移動せずに進めるときの形 | 顔を合わせたほうがよいとき |
|---|---|---|
| 要件の打ち合わせ | オンライン会議で画面を共有し、決まったことをその日のうちに文章で残す | 現場の作業の流れを、実際に見てもらう必要があるとき |
| 写真や原稿の受け渡し | 共有フォルダを1つ決め、置き場所と名前の付け方をそろえる | 撮影が必要なとき(店や商品、スタッフの写真) |
| 画面の確認 | 試しに使える画面のURLを送ってもらい、スマホで確かめて返事をする | 年配の担当者など、操作に慣れていない人が使うとき |
| 操作の説明と、納品後の問い合わせ | 説明を録画してもらう。問い合わせの窓口(メール、チャットなど)と返事の目安を決める | 最初の1回だけ、隣で一緒に操作したいとき |
オンライン会議で決まったことを残す方法は、AIで議事録や打ち合わせのまとめを作るとき、中小企業が先に決めておく6つのことに、頼む前に書き出しておきたいことは、要件定義とは。システム開発を頼む前に、発注する側が準備することにまとめています。
一年を通して、島の外から人が来る。来る前に見る情報を、季節を問わず新しくしておく
沖縄県文化観光スポーツ部の「令和7年度 入域観光客統計概況(確定版)」によると、令和7年度に沖縄県を訪れた観光客は1,093万5,300人で、前の年度より98万2,600人(9.9%)増え、年度として過去最多でした。内訳は、国内からが799万4,400人、外国からが294万900人です。月ごとに見ると、最も多い8月が107万4,900人、最も少ない1月でも83万6,000人でした(沖縄県:入域観光客概況の公表、沖縄県:令和7年度 入域観光客統計概況(確定版)(PDF)、2026年10月3日確認)。
この数字から私たちが計算すると、外国からの観光客は全体の約26.9%です。また、1年間の観光客数は、県の人口(148万5,670人、令和4年1月1日現在)の7倍を超えます。沖縄県の「令和4年度 県民経済計算」では、県内総生産の構成比(名目)は、第3次産業が86.5%でした(沖縄県:令和4年度 県民経済計算からみた県経済の動き(PDF)、2026年10月3日確認)。
島の外から来る人は、来る前に、スマホで場所や営業日、予約の仕方を調べます。観光のお客様が少ない月がはっきりしない分、「繁忙期の前にだけサイトを直す」というやり方では、情報が古いままの期間ができやすい、と私たちは考えています。観光のお客様と直接関わらない会社でも、宿泊や飲食、小売の会社が取引先なら、その取引先のお客様の動きが、自社の仕事の量に関わってきます。
| 来る前に調べられること | サイトや地図に載せておくこと | 新しくしておく決め方 |
|---|---|---|
| 今日、開いているか | 営業時間と定休日、臨時休業の知らせ方 | 休みを決めた人が、その日のうちに地図とサイトを直す。担当を1人決めておく |
| 予約や問い合わせができるか | 予約の受け方(電話、フォーム、LINEなど)と、返事が来るまでの目安 | 営業時間の外に届いた問い合わせを、誰がいつ見るか |
| どうやって行くか | 住所、最寄りのバス停や駐車場、離島なら港からの行き方 | 道や駐車場の変更を、気づいた人が伝える先を決めておく |
| 自分に合うか | 料金の目安の出し方、対応している内容、よくある質問 | よく聞かれる質問を、月に1回まとめて追加する |
外国からの観光客が4分の1を超えるので、外国語のページを考える会社もあると思います。どの言語から作るかは、自社に実際に来ている問い合わせの国・地域を数えてから決めます。数え方は、福岡の会社がWebやシステムを頼む前に。開業の多い街での比べられ方と、アジアの言語に書いています。地図に出る情報の整え方はMEO対策とは。来店型のお店でない会社が、Googleマップに出るためにやることに、よくある質問の書き方はよくある質問ページの作り方。検索とAIに拾われる、問いと答えの書き方にまとめています。
県外の依頼先に頼むなら、対面が少ない前提で進め方を決める
沖縄の会社がWebやシステムを頼む相手は、県内の会社のこともあれば、私たちのような県外の会社のこともあります。どちらが正しいということはありません。ただ、県外の会社に頼むなら、打ち合わせはオンラインが中心になり、顔を合わせる機会は限られる、という前提で進め方を決めておく必要があります。
私たちbundlyzeも大阪の会社なので、沖縄の会社とのやりとりはオンラインが中心で、現地に伺える機会は多くありません。そのため、顔を合わせて相談したいことや、地元の事情に詳しい人の意見がほしいことは、次の章の県内の窓口とあわせて使っていただくのがよいと考えています。たとえば、何から手をつけるかの整理は沖縄県よろず支援拠点で相談し、決まったことを依頼先に持ち込む、という分け方です。
県外の依頼先と話すときは、次の点を最初に確かめておくと、あとで困りにくくなります。
- 打ち合わせの方法(オンライン会議の道具、録画してよいか)と、決まったことを文章で残すのは誰か
- 写真の撮影など、現地でしかできない作業を、誰がどう用意するか
- 納品後に動かなくなったとき、連絡してから返事が来るまでの目安と、その間に自社でできること
沖縄で、依頼先を決める前に使える相談先
沖縄県内の公的な窓口を、困っていることの種類ごとに並べました。
| こんなときに | 窓口 | 公式ページで確かめた内容(2026年10月3日) |
|---|---|---|
| Web集客やIT、AIを、何から始めるか相談したい | 沖縄県よろず支援拠点 | 国(中小企業庁)が設置する無料の経営相談所で、相談は何度でも無料。那覇市小禄の沖縄産業支援センターにあり、平日に加えて土曜日も相談を受け付ける。相談の例に、売上拡大、IT活用、販路開拓を挙げている。公益財団法人沖縄県産業振興公社が運営する |
| 離島や本島北部から、移動せずに相談したい | 沖縄県よろず支援拠点:WEB(オンライン)相談、サテライト(出張)相談会 | オンライン相談は、送られてきたURLを開くだけでつながり、相談する側の登録は要らない(スマホで使うときはアプリが必要)。宮古島、石垣島、名護市、沖縄市で毎週サテライト相談会を開いている(予約制・利用は無料)。各商工会での遠隔相談の案内もある |
| 現場の作業を、デジタル化や業務の見直しで楽にしたい | 沖縄県よろず支援拠点:生産性向上支援センター | 令和8年度から、よろず支援拠点の中に設置。相談は無料で、専門家が現場を訪ね、課題の整理から実行まで複数回(合計10回程度を想定)伴走する |
| どのITツールを入れればよいか、専門家の意見がほしい | 沖縄ITイノベーション戦略センター:小規模事業者等のデジタル化支援事業 | 県内の中小企業・小規模事業者が対象。補助金を申請するかどうかに関わらず、希望する事業者にIT専門家を派遣し、デジタル化の助言を無料で受けられる。確かめた時点では、専門家の支援は受付中、補助金の公募は終了 |
| データを使った業務の見直しなど、DXの進め方を相談したい | 沖縄県:沖縄DX推進支援事業 | 県がDX相談窓口を置いている(申し込みは、事業の案内サイトの相談受付から。オンライン相談も可)。確かめた時点では、令和8年度の補助金は、公募・二次公募とも受付終了 |
| 地元の商工団体に相談したい | 那覇商工会議所:各種関係団体、沖縄県商工会連合会:沖縄の33商工会 | 県内4つの商工会議所(那覇、浦添、沖縄、宮古島)と、久米島や竹富町、与那国町などの離島を含む33の商工会の連絡先を確かめられる |
県や国の補助金は、年度ごとに内容や受付の期間が変わり、受付を終えているものもあります。また、上の小規模事業者等のデジタル化支援事業の補助金は、よくある質問の中で、自社の宣伝を目的としたホームページの構築は対象外としています。制度を使うつもりなら、依頼先と契約を結ぶ前に、窓口の公式ページで、何が対象になるかを含めて最新の条件を確かめておきます。
窓口や依頼先と話す日までに、「打ち合わせや受け渡しのために、この1年で誰が何回、島の間や県外へ移動したか」と「お客様から多い質問のうち、来る前に調べれば分かるはずのものはどれか」をメモに書いておきます。たとえば「宮古の店の写真を受け取るのに、毎回担当者が那覇まで来ている」「営業時間と駐車場についての電話が毎日ある」といった書き方で十分です。同じメモは、沖縄県よろず支援拠点のオンライン相談にも、依頼先との最初の打ち合わせにも使えます。
依頼先には、島をまたぐ進め方と、お客様が調べる時期を最初に伝える
依頼先を選ぶときの物差しは、大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方に書いたものが、沖縄の会社でもそのまま使えます。
そのうえで、候補の会社との最初の打ち合わせでは、この記事の事情に沿って、次のことを話してみてください。
- 本社や店、事務所がどの島にあり、打ち合わせや受け渡しに誰が関わるか。移動せずに進めたい作業はどれか
- お客様が島の外から来るか。来るなら、来る前に何を調べ、どの情報が古くなりやすいか
- 予約や問い合わせへの返事のうち、システムやAIに任せる部分と、人がやる部分をどこで分けるか
サイトの見た目より先に、拠点のある島や、打ち合わせの進め方、お客様が調べる時期を聞いてくる相手なら、沖縄の会社の事情を踏まえて考えてくれていると判断できます。
bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです。SEO・LLMOの対策からホームページ制作、業務システムの開発、AIの活用までを一社で対応しているので、来る前に調べるお客様に向けた情報の整え方と、島をまたいでも止まらない受付や業務の仕組みを、分けずに一緒に考えられます。沖縄の会社とのやりとりはオンラインが中心になるため、顔を合わせて相談したいことは、県内の窓口とあわせてお使いください。
よくある質問
離島に住んでいても、沖縄県よろず支援拠点に相談できますか?
大阪など県外の会社に頼んでも、うまく進みますか?
ホームページを作るのに、県内の補助金は使えますか?
進め方と、お客様が調べる情報が決まれば、頼む中身が決まる
沖縄の会社が外部に頼む前にできることは、思ったより多くあります。広い海に島が点在する県だという前提で、打ち合わせや受け渡しのうち、移動せずに進める作業を決めておく。一年を通して島の外から人が来る県だという前提で、来る前に調べられる情報を書き出し、誰がいつ新しくするかを決めておく。この2つがそろうと、依頼先に頼む範囲と、社内に残す仕事がはっきりします。途中で迷ったら、沖縄県よろず支援拠点のオンライン相談やサテライト相談会、県のDX相談窓口、商工会議所・商工会に持ち込めます。
最初の一歩は、自社の名前で検索し、地図とサイトに出ている営業時間や行き方が、今の内容と合っているかを確かめてみることです。
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