この記事の結論
ホームページの作成を依頼するときは、制作会社に連絡する前に、作る目的、見てほしい相手、原稿と写真を誰が用意するか、ドメインを誰の名義で持つか、予算の上限と優先順位、社内で最後に決める人の6つを決めて、1枚の依頼書にまとめます。
そのうえで、同じ依頼書を数社に渡し、打ち合わせ、提案と見積もりの比較、契約の順に進めます。
依頼書があると、各社の提案の違いが、頼む側の伝え方の違いではなく、会社の違いとして見えてきます。
決めきれない項目は「未定」と書いて渡せば足ります。
未定の所をどう埋めるかを聞くこと自体が、比べる材料になるからです。
ホームページ作成の依頼は、7つの段取りで進める
ホームページの作成の依頼は、社内で決めることを決めてから、外に出す順に進めます。
頼む側がする段取りは、次の7つです。
- 作る目的と、見てほしい相手を決める
- 原稿・写真・ドメインの名義・予算・決める人について、社内の答えを出す
- 1から2を、1枚の依頼書にまとめる
- 同じ依頼書を、候補の数社に渡す
- 打ち合わせで、依頼書の「未定」の所をどう埋めるかを聞く
- 提案と見積もりを、作業の範囲をそろえて比べる
- 頼む作業と、名義、公開後の分担を書面にしてから契約する
候補の会社の探し方と絞り方は、地域ごとの事情があるので、大阪でホームページ制作の会社を選ぶときと神戸・兵庫でホームページ制作の依頼先を選ぶに分けて書きました。
姫路や播磨の会社なら姫路でホームページ制作の会社を選ぶときが近いと思います。
この記事では、1から3と7を中心に書き、4から6は短くふれます。
依頼する前に、社内で答えを出しておくこと
作る目的は、公開した後に数えるものとセットで書く
目的は「会社の顔になるサイトがほしい」で止めず、公開した後に何が増えればよかったと言えるかまで書きます。
問い合わせの件数なのか、採用の応募なのか、商談の前に社名で調べた人が安心することなのか。
数えるものが決まると、制作会社はページの構成とフォームの項目を、その目的から組み立てられます。
目的ごとの作り方の違いは、問い合わせが来るホームページ・LPの作り方に書いています。
見てほしい相手は、1人の顔が浮かぶまで絞る
「中小企業の経営者」くらいの広さだと、どの会社に頼んでも、誰にでも当てはまるページが返ってきます。
業種、地域、困っていること、そのサイトを開く前に何を調べていたか。
いまのお客様の中から、もう1社増えてほしいと思う相手を1人思い浮かべて書くと、絞りやすくなります。
お客様の名前は依頼書に書かなくてかまいません。
原稿は、誰が書くかだけ先に決める
この段階で原稿を書き上げておく必要はありません。
決めておくのは、自社で書くのか、話を聞いて書いてもらうのか、だけです。
どちらにしても、会社の事実と、何を約束して何を約束しないかの判断は、会社の側にしか用意できません。
手元にある会社案内や提案書、よく受ける質問のメモを集めておくと、どちらの場合も進みが早くなります。
書けないときの進め方はホームページの原稿が書けないときにまとめています。
写真は、いま手元にあるものと、撮りたいものを分ける
写真は、手持ちのもので足りるか、撮影まで頼むかで、作業の量が大きく変わります。
手元の写真を一つのフォルダに集め、誰が撮ったものか、サイトに使ってよいものかを書き添えておきます。
人が写っている写真は、載せてよいかを本人に確かめておきます。
全部をそろえてから公開する必要はない、というのは私たち自身の経験です。
gitという変更履歴の記録では、このサイトを公開したのは2026年6月30日で、撮影したメンバーと働く場所、オフィスの写真を載せたのは8月17日でした。
写真がそろうのを待って公開を遅らせるより、先に公開して後から差し替えるほうが、私たちには合っていました。
ドメインは、誰の名義で持つかを決めておく
いまのドメインがあるなら、どこの事業者で、誰のアカウントで管理しているかを確かめておきます。
新しく取るなら、自社で取るのか、制作会社に取ってもらうのかを決めます。
「.co.jp」のドメインは、JPドメイン名を管理するJPRSの案内では、日本国内で登記を行っている会社が登録でき、原則として1つの組織で1つしか登録できません(JPRS:JPドメイン名の種類と対象、2026年10月5日確認)。
会社の名前で登録するものなので、手続きを制作会社に任せる場合でも、更新の通知が届く連絡先や、管理画面に入れる人が自社の中にいるかを、依頼の前に決めておきます。
すでに制作会社の管理になっている場合の確かめ方と移し方は、ドメイン移管とはに書きました。
予算は、上限と「削る順番」を決めておく
この記事では金額の目安は書きません。
同じ「ホームページ作成」でも、含まれる作業が会社ごとに違うからです。
社内で決めておくのは、出せる上限と、上限を超えたときに何から削るかの順番です。
削る順番を決めておくと、見積もりが上限を超えたときに、全部を値切るか諦めるかの二択になりません。
たとえば、撮影は後に回して手持ちの写真で始める、採用のページは次の段階で足す、といった選び方ができます。
上限そのものを候補の会社に伝えるかは、会社の考え方によります。
私は、伝えたほうが、その範囲で何ができるかという提案が返ってきて、比べやすくなると考えています。
初めにかかるものと、毎月・毎年かかるものの分け方は、大阪の記事の費用の節にまとめています。
最後に決める人と、窓口の人を1人ずつ決める
ホームページの作成が止まりやすいのは、原稿やデザインの確認を、社内の何人もが少しずつ直すときです。
誰の意見で決まるのかが分からないと、制作会社は全員の意見を足し合わせようとして、何度も作り直すことになります。
最後に決める人を1人、制作会社とのやり取りをまとめる窓口を1人、決めておきます。
同じ人でもかまいません。
私たちのサイトでは、2026年10月4日から、記事やサービスのページを公開する前に、題と説明文、主な事実と出典を1枚の確認表にまとめ、私が目を通してOKを出したものだけを公開しています。
確認表に載せる項目が決まっているので、何を見て決めるかは毎回同じです。
依頼する側でも、決める人と、その人が何を見て決めるかが先にあると、制作会社は確認の段取りを組みやすくなります。
各社に渡す、1枚の依頼書のひな形
ここまでの答えを、下の項目で1枚にまとめます。
空欄を残すより、決まっていない所は「未定」と書くほうが、相手にとって分かりやすくなります。
| 項目 | 書くこと | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 会社と事業 | 何をしている会社か、1〜2文で | 「関西の工場向けに、検査の装置をつくる会社です」 |
| 作る目的 | 公開した後に何が増えればよいか | 「新しい取引先からの問い合わせを増やしたい」 |
| 見てほしい相手 | 業種・地域・困っていること | 「関西の製造業で、試作を頼める先を探している人」 |
| いまのサイト | URLと、残したいページ | 「URL。会社概要と採用のページは残したい」 |
| ほしいページ | 決まっている範囲で | 「トップ、事業、会社概要、問い合わせ。採用は未定」 |
| 原稿 | 誰が書くか、手元の資料 | 「話を聞いて書いてほしい。会社案内のPDFあり」 |
| 写真 | 手持ちか、撮影を頼むか | 「手持ちを使う。工場の撮影は相談したい」 |
| ドメインと名義 | いまの管理先、誰が持つか | 「いまは制作会社の管理。自社の名義にしたい」 |
| 予算 | 上限と、削る順番 | 「上限は〇〇。超えたら撮影を後に回す」 |
| 公開の時期 | 決まっている日と、その理由 | 「〇月の展示会までに」 |
| 公開した後 | 誰が更新したいか | 「お知らせは社内で、それ以外は頼みたい」 |
| 決める人と窓口 | 名前と役割 | 「決めるのは社長、窓口は総務の〇〇」 |
| 返事がほしいこと | 提案に入れてほしいもの | 「進め方、作業の範囲、公開後の分担」 |
神戸の記事では、この紙の中でも「任せる役目」と「相手が探す言葉」の2つを詳しく書きました(依頼の紙を1枚つくる)。
この表は、そこに名義や予算、決める人まで足した全体版です。
依頼書の渡し方と、打ち合わせで聞くこと
依頼書は、候補の全社に同じものを渡します。
会社ごとに説明を変えると、返ってくる提案の差が、伝え方の差なのか会社の差なのか分からなくなります。
口頭で補ったことがあれば、依頼書に書き足して、ほかの会社にも同じ内容を送っておきます。
打ち合わせでは、依頼書を読んだうえで、相手がどこに質問してくるかを見ます。
目的や相手について掘り下げて聞いてくる会社もあれば、ページの数と公開の日だけを確かめる会社もあります。
そして、「未定」と書いた所を、その会社ならどう決めていくかを聞きます。
原稿を話を聞いて書くなら何回くらい話すのか、写真の撮影は誰がどこまで受け持つのか。
答え方に、その会社の進め方がいちばんよく出ると私は考えています。
聞く質問を場面ごとに並べた表は、神戸・兵庫の記事の打ち合わせの節にあります。
提案と見積もりは、作業の範囲をそろえてから比べる
返ってきた提案は、金額や見た目の案より先に、どの作業が含まれているかで並べ直します。
片方にしかない作業があれば、それが自社に要るかを社内で決め、要る作業をそろえてもう一度見積もってもらいます。
並べ直す手順は大阪でホームページ制作の会社を選ぶときに、作品の一覧にお客様の名前が出ない会社の実績の確かめ方は神戸・兵庫の記事に書いたので、ここでは繰り返しません。
契約の前に、決めたことを書面に残す
依頼先が決まったら、頼む作業の範囲、ドメインや計測のアカウントの名義、公開した後の更新の分担を、契約の前に書面にします。
打ち合わせで「それもやります」と言われたことは、書面に入っていなければ、後で確かめようがありません。
依頼先が、従業員を使わずに1人で仕事をしている人の場合は、頼む側にも法律の決まりがあります。
公正取引委員会の案内では、フリーランス法の「フリーランス」は、業務委託の相手方である事業者で、従業員を使用しないものとされています。
こうした相手に仕事を頼むときは、取引の条件を直ちに、書面か、メールやSNSのメッセージなどの電磁的な方法で示す義務があります(公正取引委員会:フリーランス法特設サイト、2026年10月5日確認)。
同じ案内には、報酬の支払いの期日を、納品物を受け取った日から60日以内のできる限り短い期間で決めることも挙がっていますが、頼む側の会社の条件や委託の期間によって、かかる義務は変わるとされています。
個人に頼むなら、依頼書とは別に、条件を書いたメールを送るところまでを、依頼の流れに入れておきます。
写真やデザインの元のデータを、公開した後に誰が持つかも、このときに決めておきます。
依頼先を変えたときに、作ったページや写真を引き取れるかどうかは、ここで決まると私は考えています。
依頼を受ける側として、最初に聞いていること
私たちは依頼を受ける側でもあるので、最初の問い合わせで何を聞いているかも書いておきます。
会社概要のページにある問い合わせフォームで、必ず書いていただくのは、名前、メールアドレス、相談の種類、相談の中身の4つだけです。
会社名、電話番号、会社のサイトのURL、私たちを知ったきっかけは、書かなくても送れるようにしています。
最初の連絡で依頼書のすべてを求めると、相談そのものをためらわせてしまう、と私は思っています。
いまのサイトのURLだけでもあれば、話の始めに見ておくことができます。
依頼書は、最初の連絡の前に仕上げておくものではなく、候補を比べる段階で手元にあれば足ります。
依頼は、社内で答えを出すところから始まる
ホームページ作成の依頼は、制作会社に連絡するより前の、社内の段取りで、進み方の多くが決まると私は考えています。
全部が決まらなくても、目的と見てほしい相手の2つが書ければ、依頼書は渡せます。
残りは「未定」のまま、打ち合わせで決めていけば足ります。
よくある質問
ホームページの作成を依頼するとき、最初に何を用意すればいいですか?
依頼書は、候補の会社ごとに変えたほうがいいですか?
予算は制作会社に伝えたほうがいいですか?
個人のフリーランスに頼むときに、気をつけることはありますか?
ドメインは、制作会社に取ってもらってもいいですか?
bundlyzeは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社のホームページ制作を受け持っていて、打ち合わせはWeb会議でも対面でもできます。
岡山など関西の外の会社とも、Web会議で進められます。
この記事を書いた津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアで、このサイトも、依頼する側と作る側の両方の立場で、自分で設計して公開しました。
まずは、依頼書の「作る目的」の欄に、公開した後に何が増えればよいかを1行で書いてみてください。
ご相談
ホームページやLPについて、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。