この記事の結論
香川の中小企業がホームページや業務システム、AIの活用を外部に頼む前には、「県内のどこまでのお客様を相手にするか」と「少ない人数で、どの手作業から減らすか」の2点を決めておくと、依頼先との話がぶれにくくなります。
香川県の面積は約1,877平方キロメートルで全国で最も小さく、人口密度は全国11位、道路密度は全国4位です。
令和3年の経済センサスでは、県内の事業所の47.7%が高松市にあり、従業者10人未満の事業所が全体の約8割を占めています。
一方で、有効求人倍率(令和6年度)は1.46倍で全国5位と高く、人を増やして仕事を回すのが難しい県でもある、と私たちは考えています。
依頼先が決まる前でも、何度でも無料で相談できる香川県よろず支援拠点、かがわ産業支援財団と県によるIT専門家の派遣、商工会の専門家派遣や高松商工会議所の経営相談が使えます。
bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、打ち合わせはWeb会議でも対面でもできます。
全国からオンラインでもご相談いただけます。
香川の会社は、頼む前に「お客様の範囲」と「減らしたい手作業」を決めておく
ホームページや業務システムの相談は、「問い合わせを増やしたい」「手作業を減らしたい」から始まるのがふつうです。
香川の会社の場合は、その手前で、県が公表している統計をいくつか見ておくことをおすすめします。
サイトに誰に向けて何を書くか、どの仕組みから手をつけるかが、そこから決まってくるからです。
県の資料を読んで、私たちが依頼の前に押さえておきたいと考えた香川の事情は、次の3つです。
| 公的な資料から分かること | 出典 | 頼む前に決めておくこと |
|---|---|---|
| 面積は全国47位(最も小さい)。人口密度は全国11位、道路密度は全国4位 | 香川県「100の指標からみた香川(令和8年版)」 | お客様は、自社のある市町だけか、県内の広い範囲か。サイトに、対応できる範囲をどう書くか |
| 事業所の47.7%、従業者の48.3%が高松市。従業者10人未満の事業所が約8割 | 香川県「令和3年経済センサス-活動調査 結果の概要(確報)」 | 少ない人数で、作ったあとのサイトや仕組みを、誰が更新し、誰が使い続けるか |
| 有効求人倍率(令和6年度)は1.46倍で全国5位 | 香川県「100の指標からみた香川(令和8年版)」 | 人を増やす代わりに、どの手作業から仕組みにするか |
いちばん小さな県では、お客様が市町をまたいで比べやすい
香川県統計調査課の「100の指標からみた香川(令和8年版)」によると、香川県の面積は1,876.86平方キロメートル(2024年10月1日時点)で、全国47位、つまり全国で最も小さい県です。
一方で、総面積に占める可住地面積の比率は53.5%で全国10位、人口密度は1平方キロメートルあたり488.6人で全国11位でした。
道路密度は1平方キロメートルあたり1,023メートル(2023年3月31日時点)で全国4位、自動車保有台数は人口千人あたり871台で全国19位です(香川県:100の指標からみた香川、令和8年版(Excel)、2026年10月3日確認)。
県が小さく、人口が密に住み、道路が細かく通っている。
ここから私たちが考えるのは、香川のお客様は、自社のある市町の外の会社とも比べやすい、ということです。
車で行き来できる範囲に候補がいくつもあれば、お客様は検索や地図、AIの答えで候補を並べてから選びます。
そのときにサイトに「香川県内対応」としか書いていないと、自分の住む市町まで来てもらえるのか、打ち合わせはどこでするのかを、相手は判断できません。
お客様との距離ごとに、サイトに書いておきたいことを並べると、次のようになります(私たちの考え)。
| お客様の場所 | 相手が最初に知りたいこと | サイトに書いておくこと |
|---|---|---|
| 自社のある市町 | 近くで頼めるか、すぐ来てもらえるか | 所在地と、営業している時間、駐車場の有無。Googleマップの情報と同じ書き方にする |
| 県内の他の市町 | 自分の市町まで対応しているか | 対応している市町の名前を並べて書く。「県内全域」だけで済ませない |
| 県の外(岡山や関西、四国の他の県) | 県をまたいでも頼めるか、打ち合わせはどうするか | 県外からの依頼を受けているか。オンラインで済む作業と、現地に行く必要がある作業の分け方 |
対応できる範囲を文章で書いておくことは、地図の検索やAIの答えで自社が正しく紹介されるための土台にもなります。
会社概要の書き方は会社概要を、AIに正しく伝わる形に書く手順に、Googleマップの整え方はMEO対策とは。
来店型のお店でない会社が、Googleマップに出るためにやることとGoogle ビジネス プロフィールの始め方と使い方にまとめています。
事業所の約半分は高松市にあり、10人未満の事業所が約8割
香川県統計調査課がまとめた令和3年経済センサス-活動調査の結果では、県内の民営事業所は4万8,460事業所、従業者は43万1,667人で、1事業所あたりの従業者数は9.6人でした。
産業別では「卸売業、小売業」が1万1,378事業所(構成比25.3%)と最も多く、全国の23.8%を上回っています。
次いで「宿泊業、飲食サービス業」が4,877事業所、「建設業」が4,261事業所です。
従業者の規模別では、1〜4人の事業所が57.9%、5〜9人が19.5%で、10人未満の事業所が全体の約8割を占めています(香川県:令和3年経済センサス-活動調査(香川県分)、結果の概要(確報、PDF)、2026年10月3日確認)。
市町別に見ると、高松市が2万1,430事業所で事業所全体の47.7%、従業者では48.3%を占め、次いで丸亀市(事業所の9.2%)、観音寺市(同6.2%)と続きます。
直島町を除くすべての市町で、最も多い産業は「卸売業、小売業」でした。
同じ報告書の市町別の表から私たちが計算すると、県内の「情報通信業」の事業所405のうち304、約75%が高松市にあります。
ここから私たちが考えるのは、香川の会社の多くは、少ない人数で、店や取引先とのやりとりを回している、ということです。
そうした会社がWebやシステムを頼むときに大事なのは、作る量よりも、作ったあとに社内で回せる量です。
| 決めること | 社内で確かめておくこと(私たちの考え) |
|---|---|
| サイトの更新 | お知らせや商品、営業日の変更を、社内の誰が、どのくらいの頻度で直すか。自分たちで直せる形にするか、依頼先に頼むか |
| 問い合わせの受け方 | フォームやLINE、電話で来た問い合わせを、誰が見て、いつまでに返すか。担当者が休みの日はどうするか |
| 業務の仕組み | 受発注や在庫、予約の管理を、何人で使うか。今の紙やExcelのやり方を、どこまで残すか |
人手が足りない県で、手作業のどこから仕組みにするか
同じ「100の指標からみた香川(令和8年版)」では、令和6年度の有効求人倍率は1.46倍で、全国5位でした。
仕事を探す人の数より求人の数のほうが多く、人を増やして仕事を回すのは難しい状況だと、私たちは見ています。
高松商工会議所も、経営相談の案内の中で、働き手の確保が難しくなる中での解決策として、IoTやAI、クラウドといったITを挙げています(高松商工会議所:経営相談、2026年10月3日確認)。
人を増やせないなら、今いる人の手作業を減らすことから考えます。
ただし、全部を一度に仕組みにしようとすると、作るのにも、使い慣れるのにも時間がかかります。
私たちは、次のように、手間が大きく、毎日くり返している作業から順に選ぶのがよいと考えています。
| よくある手作業 | まず考えたいこと(私たちの考え) |
|---|---|
| 電話やFAXで受けた注文を、手書きやExcelに写している | 取引先が自分で入力できる注文の受付を作るか、まずは受けた内容を一か所にまとめる |
| 予約や問い合わせの返事を、同じ文面で何度も書いている | 返事の型を決め、予約の受付や確認の連絡を自動にする |
| 在庫や納期を聞かれるたびに、倉庫や担当者に確かめている | 社内の誰でも同じ画面で在庫や納期を見られるようにする |
| 書類や議事録、案内文を一から書いている | AIで下書きを作り、人が確かめる流れにする。社内で使うときの決まりも一緒に作る |
手作業が限界かどうかを見分ける目安はExcelでの業務管理が限界になったときの、7つのサインに、出来合いのサービスで済ませるか作るかの判断はSaaSか、オーダーメイドか。
業務システム選びで迷ったときの判断基準に、AIで減らす仕事の選び方はAIで業務効率化するには、どの業務から始めるかに書いています。
香川で、依頼先を決める前に使える相談先
香川県内の公的な窓口を、困っていることの種類ごとに並べました。
どれも、依頼先を決める前から使えます。
| こんなときに | 窓口 | 公式ページで確かめた内容(2026年10月3日) |
|---|---|---|
| ホームページやIT活用を、何から始めるか相談したい | 香川県よろず支援拠点、よくある質問 | 国が全国に設置した無料の経営相談所で、香川県ではかがわ産業支援財団が四国経済産業局から委託を受けて運営している。費用はかからず、何度でも無料で使える。相談は事前予約制。相談の分野に「WEB関連・IT活用」がある。取引先や専門家の紹介はしていないと書かれている |
| 高松市の中心部や、中讃・西讃から相談したい | 香川県よろず支援拠点:アクセス、予約方法 | 本部(高松市林町)のほか、JR高松駅の北側すぐの常設サテライトと、丸亀市の常設サテライトがある。三豊や観音寺、東かがわなど県内5か所にも、月に1〜2回のサテライトがある。相談は基本的に来訪だが、来訪が難しい場合はスタッフに相談でき、トップページではWEB・メール・電話などでの相談にも対応するとしている |
| 人手が足りず、現場の仕事の回し方から見直したい | 香川県よろず支援拠点:生産性向上の支援センター | 2026年4月1日に、よろず支援拠点の中に開設。専門家が会社の現場を訪ね、無料で複数回にわたって伴走する。支援の内容に、業務の見える化やデジタル技術の活用、省力化の投資の検討を挙げている |
| デジタル技術やクラウドの道具を、どう入れるか相談したい | かがわ産業支援財団:中小企業のデジタル化の支援、香川県:IT専門家の派遣 | 財団と県による事業で、県内の中小企業にITコーディネータを無料で派遣し、1社あたり5回程度の個別の相談で、導入の計画づくりから支える。令和8年度の募集の案内が載っていた。定員があるため、受付の状況は事務局に確かめる |
| ITの活用も含めて、経営の進め方を相談したい | かがわ産業支援財団:スタートアップなどの経営相談窓口 | 中小企業診断士などの相談員が、創業前の人から中小企業まで対応する。相談の例に、ITを活用した経営戦略の策定を挙げている。相談は無料で、原則として窓口での対面、事前予約制 |
| 商工会の地域で、Webの使い方を専門家に見てもらいたい | 香川県商工会連合会:専門家の派遣 | 県内の商工会地域の小規模事業者が対象。専門家が事業所に直接訪問し、1企業につき1テーマ2回まで無料。利用の例に「Web活用、効果的なHPづくり」を挙げている。窓口は地元の商工会 |
| 高松市内で、経営の相談をしたい | 高松商工会議所:経営相談 | 初回の相談は誰でも無料で、経営指導員などが対応する。中小企業診断士による経営相談も無料で受けられる |
県のページでは、商工会・商工会議所を、経営の「ホームドクター」のような相談機関と紹介していて、相談はどちらも無料としています(香川県:商工会・商工会議所、2026年10月3日確認)。
県や国の補助金は、年度ごとに内容や受付の期間が変わり、受付を終えているものもあります。
香川県よろず支援拠点のよくある質問では、補助金の申請書類の作成代行はできず、要件は各補助金の事務局に問い合わせるよう案内しています。
制度を使うつもりなら、依頼先と契約を結ぶ前に、公式ページで最新の条件を確かめておきます。
窓口や依頼先と話す日までに、「この1年の問い合わせや注文が、どの市町と、県外のどこから来たか」と「社内で、毎日くり返していて手間がかかっている作業はどれか」をメモに書いておきます。
たとえば「問い合わせの半分は高松市以外から」「注文は電話とFAXで、事務の1人が受けて写している」「予約の確認の電話に、毎日1時間ほどかかっている」といった書き方で十分です。
同じメモは、香川県よろず支援拠点や財団のIT専門家との相談にも、依頼先との最初の打ち合わせにも使えます。
依頼先には、お客様の範囲と、社内で回せる量を最初に伝える
県内の会社に頼むか、大阪など県外の会社に頼むかは、どちらが正しいということはありません。
比べるときの物差しは、大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方に書いたものが、香川の会社でもそのまま使えます。
頼む前に書き出しておきたいことは要件定義とは。
システム開発で決めることと、発注する側の進め方に、見積もりを比べるときに確かめることは業務システムの見積もりの読み方。
金額を比べる前に確かめることにまとめています。
そのうえで、候補の会社との最初の打ち合わせでは、この記事の事情に沿って、次のことを話してみてください。
- お客様や取引先が、自社のある市町、県内の他の市町、県外のどこにいるか
- 作ったあとのサイトや仕組みを、社内の誰が、何人で、どのくらいの頻度で使い、更新するか
- 人を増やさずに回すために、どの手作業を先に減らしたいか。今回の範囲はどこまでか
サイトの見た目より先に、お客様の範囲や、社内で回せる量を聞いてくる相手なら、香川の会社の事情を踏まえて考えてくれていると判断できます。
bundlyzeでは、ホームページや業務システムを作るときに、誰がどう使い続けるかを、作る前の打ち合わせで一緒に決めるようにしています。
この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです。
SEO・LLMOの対策からホームページ制作、業務システムの開発、AIの活用までを一社で対応しているので、お客様に見つけてもらうためのサイトと、手作業を減らす仕組みを、分けずに一緒に考えられます。
香川の会社とはWeb会議を中心に進め、対面での打ち合わせは日程を相談して決めます。
顔を合わせて相談したいことは、県内の窓口とあわせてお使いください。
よくある質問
香川の会社が、大阪の会社にホームページやシステムを頼んでも大丈夫ですか?
香川県よろず支援拠点には、高松市林町の本部まで行かないと相談できませんか?
業務のデジタル化を、県内の専門家に見てもらう方法はありますか?
お客様の範囲と、減らしたい手作業が決まれば、頼む中身が決まる
香川の会社が外部に頼む前にできることは、思ったより多くあります。
いちばん小さく、道路の多い県で、お客様が市町をまたいで比べるという前提で、対応できる範囲をサイトに書く。
少ない人数で回している会社が多く、人を増やしにくいという前提で、作ったあとに社内で回せる量と、先に減らしたい手作業を決めておく。
この2つがそろうと、依頼先に頼む範囲と、社内に残す仕事がはっきりします。
途中で迷ったら、香川県よろず支援拠点やかがわ産業支援財団、地元の商工会・商工会議所に持ち込めます。
岡山にもお客様や取引先がある会社は、岡山でホームページ制作やシステム開発を頼む前に。
県外へ広がる商圏と、止まったときの備えもあわせて確かめてください。
最初の一歩は、この1年の問い合わせや注文を、市町ごとに数えてみることです。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。