この記事の結論
リッチメニューは、LINEのトーク画面の下に出る入口のボタンです。問い合わせやリピートにつなげるには、見た目より先に、次の4つを決めます。1つ目は、何を置くか(お客様がしたいことを少なく、一番してほしいことを一番大きく)。2つ目は、誰に見せるか(はじめての人と、すでに利用した人でメニューを分ける)。3つ目は、どこへつなぐか(押した先のページやフォームが、スマホで最後まで終わるか)。4つ目は、変えた後に何を見るか(ボタンごとのクリックだけでなく、予約や問い合わせ、2回目の利用まで)。お客様ごとの出し分けは、管理画面だけではできず、Messaging APIを使う仕組みが必要です。
リッチメニューは、トーク画面の下に固定される入口
リッチメニューは、LINE公式アカウントのトーク画面の下に固定で表示されるメニューです。予約のページや外部のサイトへ案内できます。なお、パソコン版のLINEには表示されません(LINEヤフー for Business:リッチメニューを作成する、2026-10-01 確認)。
作り方は、LINE公式アカウントの管理画面(LINE Official Account Manager)で作るか、Messaging APIを使って作るかの2つです。できることが違います(LINE Developers:リッチメニューの概要、2026-10-01 確認)。
| 管理画面で作る | Messaging APIで作る | |
|---|---|---|
| 作りやすさ | 画面の操作で作れる。表示する期間も決められる | 開発が必要 |
| 誰に見せるか | 友だち全員に同じメニュー | お客様ごとに別のメニューを出せる |
| メニューの切り替え(タブ) | できない | できる |
| 押したときの動き | Webページを開く、クーポン、決まった言葉を送る など | 上に加えて、日時を選ばせる、別のメニューに切り替える など |
| 数字の見方 | 管理画面の分析で見られる | 管理画面の分析には出ない。APIで取得するか、自社で計測する |
画像の大きさは、管理画面のテンプレートで、大きいもの(幅2,500ピクセル、高さ1,686ピクセル)と小さいもの(幅2,500ピクセル、高さ843ピクセル)が案内されています。画像の形式やボタンの分け方など細かい仕様は変わることがあるので、作る前に公式で最新を確認してください。
何を置くか:お客様がしたいことを、少なく置く
ボタンを何でも並べると、どれも押されにくくなります。置くものは、「会社が見せたいもの」ではなく、「お客様がLINEを開いたときに、したいこと」から選びます。
一番してほしいことを、一番大きく
まず、このメニューで一番してほしい行動を1つ決めます。予約なのか、問い合わせなのか、来店の前の確認なのか。それを一番大きな枠に置き、ほかのボタンは補助にします。ボタンの言葉は「詳しくはこちら」ではなく、「空きを見て予約する」「相談を送る」のように、押した後に何が起きるかが分かる言葉にします。
お客様の段階ごとに、置くものは変わる
はじめての人と、何度も利用している人では、LINEを開く理由が違います。
| お客様の段階 | LINEを開く理由 | 置くとよいもの |
|---|---|---|
| 友だちになったばかり | どんな会社か、何ができるかを知りたい | サービスの説明、よくある質問、問い合わせ |
| 一度利用した | 次の予約、前回の内容の確認 | 予約、予約の確認・変更、お手入れや使い方の案内 |
| 何度も利用している | いつもの手続きを早く終えたい | 会員証、ポイント、いつもの注文や予約 |
LTV(お客様が長く使い続けてくれること)を上げたいなら、2段目と3段目の人が、迷わずいつもの手続きを終えられるメニューが大切です。新しいお客様向けの説明ばかりが並んでいると、すでに利用しているお客様には、押すところのないメニューになります。
誰に見せるか:はじめての人と、利用した人で分ける
全員に同じメニューを見せるなら、管理画面で足ります。お客様の段階でメニューを分けるには、Messaging APIの「ユーザー単位のリッチメニュー」を使います。
公式の説明では、表示の優先順位は次のとおりです(LINE Developers:リッチメニューの概要、2026-10-01 確認)。
- Messaging APIで設定した、ユーザー単位のリッチメニュー
- Messaging APIで設定した、デフォルトのリッチメニュー
- 管理画面で設定した、デフォルトのリッチメニュー
ユーザー単位のメニューは、設定するとすぐに切り替わります。デフォルトのメニューは、お客様がトーク画面に入り直したときに反映されます(LINE Developers:ユーザー単位のリッチメニューを使う、2026-10-01 確認)。
たとえば、次のように組み立てます。
- 友だちになった直後は、デフォルトのメニュー。 サービスの説明と問い合わせを中心にする
- はじめての予約が終わったら、利用した人向けのメニューに切り替える。 予約の確認・変更と、次の予約を前に出す
- 会員の登録が終わったら、会員証を一番大きく置く
切り替えのきっかけ(予約が終わった、会員になった)は、予約や顧客の記録の側にあります。そのため、出し分けをするなら、LINEと予約・顧客管理の仕組みをつなぐことになります。また、ひとつのメニューの中でタブのように切り替える方法もあります(LINE Developers:リッチメニューでタブ切り替えを行う、2026-10-01 確認)。ボタンを増やしたくなったときは、タブで分けるより先に、段階ごとにメニューを分けられないかを考えます。
出し分けを考えるときは、「どの出来事で、どのメニューに変わるか」を表に書き出すと、必要な仕組みが見えてきます。出来事が「友だち追加」だけなら管理画面で足ります。「予約が終わった」「会員になった」が入るなら、予約や顧客の記録とLINEをつなぐ仕組みが要ります。
どこへつなぐか:押した先で、手続きが終わるか
メニューの役目は、入口までです。押した先のページで迷ったり、入力が多すぎたりすると、問い合わせにも予約にもつながりません。
| つなぐ先 | 向いていること | 気をつけること |
|---|---|---|
| 自社サイトのページ | サービスの説明、よくある質問、くわしい使い方 | スマホで読みやすいか。LINEに戻る道があるか |
| 問い合わせフォーム | はじめての相談 | 入力の項目が多すぎないか。送った後に完了の案内が出るか |
| 予約のページ | 来店や面談の予約 | 空きがひと目で分かるか。予約の確認・変更もできるか |
| LINEミニアプリ | 会員証、ポイント、何度も使う手続き | 作る手間がかかる。何度も使う手続きがあるときに向く |
| トークへの決まった言葉の送信 | よくある質問への自動の返信 | 返信の中身が古くなっていないか |
問い合わせフォームの作りは、問い合わせフォームを見直すチェックリストにまとめています。会員証や予約を、LINEの中で終わらせるかどうかの判断は、LINEミニアプリは、どんなときに使うかを参考にしてください。
もう一つ大事なのは、つなぐ先が止まっていないことです。メニューはいつも表示されているので、つなぐ先のページが消えたり、フォームが送れなくなったりすると、気づかないうちに問い合わせを逃し続けます。フォームが動いているかを見張る方法は、予約・問い合わせフォームが止まっていないか、見張る方法で紹介しています。
変えたあとに何を見るか:クリックの先まで追う
管理画面で見られる数字
管理画面で作ったリッチメニューは、分析の画面で、表示された回数と人数、クリックされた回数と人数、クリック率(クリックした人数を、表示された人数で割ったもの)を見られます。期間を選べて、データはCSVで書き出せます。ただし、数字は推定値で、期間内にクリックした人数が20人未満だと表示されません。また、Messaging APIで設定したリッチメニューは、この分析の対象外です(LINEヤフー for Business:分析 - リッチメニュー、2026-10-01 確認)。
クリックの先を、自社の数字で見る
管理画面の数字で分かるのは、「押されたか」までです。問い合わせや予約が増えたかは、押した先の自社のサイトや予約の記録で見ます。
- つなぐ先のURLに、リッチメニューから来たと分かる目印を付ける。 アクセス解析で、LINEのリッチメニューから来た人を、ほかの経路と分けて数えられるようにする
- ボタンごとに、押した後の完了まで見る。 よく押されるのに、フォームの完了が少ないボタンは、つなぐ先のページに問題があることが多い
- 2回目の利用を見る。 利用した人向けのメニューに切り替えた後、次の予約や注文が増えたかを、予約や顧客の記録で確かめる
一度に一つずつ変えて、日付を残す
ボタンの言葉、並べ方、つなぐ先を同時に変えると、何が効いたのか分かりません。一度に変えるのは一つにして、変えた日付と内容を記録しておきます。季節の案内や期間限定のお知らせで入れ替えるときも、同じように記録しておくと、次に見直すときの手がかりになります。
私たちが大切にしていること
bundlyzeでは、LINE公式アカウントと連携して、配信やお客様ごとの対応を自動にする仕組みを自社で開発してきました。その経験から、リッチメニューは画像を作る前に、「どのお客様に、どの場面で、何をしてもらうか」を決めることを一番大事にしています。そこが決まれば、置くボタンも、出し分けの仕組みも、押した先のページも、自然に決まります。
メニューの先にあるWebサイト、フォーム、予約や会員の仕組みまで一社で作れるので、入口から手続きの完了、2回目の利用までをまとめて設計できます。システム開発の進め方は、システム開発のサービスで紹介しています。
よくある質問
リッチメニューのボタンは、いくつ置くのがよいですか?
お客様ごとにリッチメニューを変えるには、何が必要ですか?
リッチメニューを変えたら、どのくらいで見直せばよいですか?
まず、お客様がLINEを開く理由を3つ書き出す
作り直すときは、画像を作る前に、お客様がLINEを開く理由を3つ書き出してみてください。はじめての人と、利用した人とで理由が違うなら、メニューを分ける価値があります。そのうえで、一番してほしいことを一番大きく置き、押した先で手続きが最後まで終わるかを、自分のスマホで確かめます。
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