この記事の結論
LINEミニアプリは、LINEの中で開くWebの画面です。お客様はアプリを入れずに、予約、会員証、スタンプカードなどを使えます。向いているのは、同じお客様が何度も使う場面で、LINEの中で手続きを終えてほしいときです。お知らせを届けるだけならLINE公式アカウントの標準の機能で足り、一度きりの申し込みや、検索から来る人への説明は自社サイトが向いています。作るときは、審査を受けて「認証済ミニアプリ」にするか、お客様のデータをどこに置くか、何の個人情報を預かるかを、先に決めます。
LINEミニアプリとは、LINEの中で開くWebの画面
LINEミニアプリは、LINEヤフーが提供する仕組み(LIFF)の上で動くWebの画面です。お客様は、アプリをインストールせずに、LINEの中でサービスを使えます(LINE Developers:LINEミニアプリとは)。
作ったものは、審査を受けるかどうかで、次の2つに分かれます。
| 未認証ミニアプリ | 認証済ミニアプリ | |
|---|---|---|
| 作れる人 | 誰でも作れる | LINEヤフーの審査に合格したもの |
| LINEの検索・ホームタブに出るか | 出ない | 出る |
| ホーム画面へのショートカット追加など | 使えない | 使える |
| 予約の確認などの通知(サービスメッセージ) | 使えない | 使える |
公式の説明では、これまでのLIFFは今後LINEミニアプリに統合される予定とされ、新しく作るならLINEミニアプリとして作ることが勧められています(2026-10-01 確認)。仕様は変わりやすいので、作る前に公式で最新を確認してください。
リッチメニュー・拡張ツール・自社サイトとの違い
ミニアプリは、LINE公式アカウントの代わりではありません。役割が違います。
| 何をするところか | 向いていること | 苦手なこと | |
|---|---|---|---|
| LINE公式アカウント(トーク・リッチメニュー) | お客様と話す、お知らせを届ける、入口を並べる | 一斉のお知らせ、決まった質問への自動の返信、よく使うページへの入口 | 入力の多い手続き、お客様ごとの画面 |
| 拡張ツール(Lステップのようなもの) | 配信の出し分け、お客様の分類 | お客様の状態ごとに配信を分ける、アンケートで分類する | ツールの画面で表せない業務の流れ |
| LINEミニアプリ | LINEの中で、手続きや確認を終える | 予約、会員証、スタンプカード、来店の受付など、何度も使う手続き | 検索から来る初めての人への説明、長い文章を読ませること |
| 自社サイト | 会社やサービスを説明する、問い合わせを受ける | 検索から見つけてもらう、比べて選ぶ人への説明 | 一度来た人に、また来てもらうこと |
リッチメニューは、トーク画面の下に出る入口のボタンです。入口の先に、予約のページを置くこともできます。リッチメニューとミニアプリは、どちらかを選ぶものではなく、リッチメニューを入口にして、その先でミニアプリを開く、という組み合わせになることが多いです。
配信の出し分けを拡張ツールで行うか、自社で作るかの判断は、LINEの拡張ツールで足りるか、自社で作るかにまとめています。この記事では、その先にある「手続きの画面をLINEの中に置くか」を扱います。
向いている用途、向いていない用途
ミニアプリが力を出すのは、同じお客様が、何度も使う場面です。一度きりの手続きなら、自社サイトのフォームで足ります。
向いている用途
- 会員証・ポイントカード・スタンプカード。 財布やアプリを探さず、LINEを開けば出せる
- 予約と、その確認・変更。 予約した後の確認や前日のお知らせを、同じLINEの中で受け取れる
- 来店の受付、順番待ち。 その場でLINEから受付を済ませてもらう
- 繰り返しの注文や申し込み。 前回の内容を覚えておき、入力を減らす
向いていない用途
- 初めての人に見つけてもらうこと。 検索から来る人への説明は、自社サイトの役割です
- 一度きりの問い合わせ。 自社サイトの問い合わせフォームや、LINEのトークで足ります
- お知らせを届けるだけ。 LINE公式アカウントの標準の機能で足ります
- 認証済ミニアプリで提供できない分野。 LINEミニアプリのポリシーで、認証済ミニアプリとして提供できない分野が定められています(LINEミニアプリポリシー、2026-02-19 改定版を 2026-10-01 確認)
ミニアプリを作るかどうかは、「お客様が、同じ手続きを何回するか」で考えると決めやすくなります。1回なら自社サイト、何度も繰り返すならミニアプリの候補です。LTV(お客様が長く使い続けてくれること)を上げたい場面ほど、ミニアプリが向いています。
作る前に決めること
1. 認証済ミニアプリにするか
LINEの検索やホームタブに出したい、予約の確認などの通知を送りたい、という場合は、審査を受けて認証済ミニアプリにします。公式の案内では、審査には1〜2週間程度かかり、不合格の場合はさらに時間がかかるとされています(LINE Developers:審査を依頼する、2026-10-01 確認)。公開したい日から逆算して、審査の期間を予定に入れておきます。
2. 何を通知するか
認証済ミニアプリでは、お客様の操作に対する確認や結果、予約の前のお知らせを「サービスメッセージ」として送れます。ただし、割引や新商品の案内のような宣伝には使えず、1回の操作に対して送れる数にも上限があります(LINE Developers:サービス事業主のためのノウハウ、2026-10-01 確認)。
宣伝やお知らせは、LINE公式アカウントから送ります。「手続きの連絡はミニアプリ」「宣伝やお知らせは公式アカウント」と分けて設計します。
3. お客様のデータをどこに持つか
ミニアプリの画面はLINEの中に出ますが、予約や会員、ポイントの記録は、自社で用意した仕組み(サーバーやデータベース)に置くのが基本です。次の点を決めておきます。
- 予約・会員・ポイントの記録を、どの仕組みに置くか(今の予約システムや顧客管理とつなぐか)
- LINEの利用者のIDと、自社の会員番号やお客様の記録を、どう結びつけるか
- 将来、ミニアプリをやめたり作り替えたりしても、記録を残せるか
4. 何の個人情報を預かるか
LINEミニアプリポリシーでは、同意の画面にプライバシーポリシーへのリンクを示すことや、第三者に情報を渡す場合にその内容を示すことが求められています。氏名、電話番号、生年月日など、何を、何のために預かるのかを決め、必要以上に集めないようにします。
なお、日本の認証済ミニアプリでは、利用者のIDの取得についての同意の画面を省ける仕組みがあります。省けるのはIDの取得だけで、プロフィールなどを使う場合は別に許可が要ります(LINE Developers:LINEミニアプリの認可フロー、2026-10-01 確認)。
進め方
- 場面を書き出す。 お客様が、どの場面で、何回、どんな手続きをするか
- 入口を決める。 リッチメニュー、店頭の二次元コード、予約の確認の連絡など、お客様がどこからミニアプリを開くか
- データの置き場所と、つなぐ仕組みを決める。 予約を扱うなら、先に自社の予約の型を整理しておくと、ミニアプリの画面も決めやすくなります(予約管理システムの選び方)
- 未認証の状態で作り、社内で試す。 スマホで最初から最後まで手続きが終わるか、通知が届くかを、実際の端末で確かめる
- 審査を受け、認証済ミニアプリとして公開する
- 数える。 開いた数ではなく、予約や来店、2回目の利用につながった数を見る
利用にかかる費用や、通知の扱いは変わることがあります。費用の考え方は公式の案内で最新を確認し、開発と運用の費用は、つなぐ仕組みの多さで変わると考えておきます。
私たちが大切にしていること
bundlyzeでは、LINE公式アカウントと連携して、配信やお客様ごとの対応を自動にする仕組みを自社で開発してきました。その経験から、LINEまわりの仕組みは、画面を作る前に「どのお客様に、どの場面で、何をしてもらうか」を決めることを一番大事にしています。ミニアプリも同じで、手続きの場面が決まれば、ミニアプリにするか、リッチメニューと自社サイトで足りるかが、自然に決まります。
Webサイトと、予約や会員の仕組みを一社で作れるので、LINEの中の画面と、自社サイト、社内の記録をまとめて設計できます。システム開発の進め方は、システム開発のサービスで紹介しています。
よくある質問
LINEミニアプリとLINE公式アカウントは、どちらか一方だけでもいいですか?
審査を受けずに使えますか?
すでに自社サイトに予約フォームがあります。ミニアプリにする意味はありますか?
まず、お客様が繰り返す手続きを3つ書き出す
LINEミニアプリを作るか迷ったら、お客様が何度も繰り返す手続きを3つ書き出してみてください。繰り返しが少なければ、リッチメニューと自社サイトで足ります。繰り返しが多く、その都度LINEを開いているお客様が多いなら、ミニアプリが候補になります。
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