この記事の結論
LINE公式アカウントを使って、お客様ごとに配信を分けたり、自動で返信したりするだけなら、まずはLステップのような拡張ツールで足ります。予約や顧客管理、会計など、社内の仕組みと深くつなげたい場合や、お客様のデータを自社で持ちたい場合は、自社で作ることが選択肢になります。どちらを選ぶにしても、先に「誰に、いつ、何を送るか」の設計と、お客様のデータを誰が持つかを決めておくことが大切です。
LINE公式アカウントで、何をしたいか
LINE公式アカウントは、一度つながったお客様に、繰り返し情報を届けられる入口です。新しいお客様を集めるより、今のお客様に何度も使ってもらう(LTVを上げる)ための道具として使われることが多くなっています。
やりたいことは、大きく次の3段階に分かれます。
| 段階 | やりたいこと | 向いている方法 |
|---|---|---|
| 1. 届ける | お知らせを一斉に送る、決まった言葉に自動で返す | LINE公式アカウントの標準の機能 |
| 2. 分けて届ける | お客様の状態ごとに配信を分ける、アンケートで分類する、メニューを出し分ける | 拡張ツール |
| 3. 仕組みとつなぐ | 予約、会員、顧客管理、購入の記録とつなげて、自動で連絡する | 拡張ツールの連携機能、または自社で作る |
拡張ツールで足りる場合
Lステップのような拡張ツールは、LINEが公開している仕組み(Messaging API)を使って、標準の機能ではできない配信の出し分けや、お客様の分類を、画面の操作でできるようにしたものです(LINE Developers:Messaging APIの概要)。
次のような場合は、拡張ツールで足りることが多いです。
- やりたいことが、配信の出し分けと、自動の返信が中心
- 社内の仕組みとのつなぎ込みは、少ない、または不要
- 担当者が画面を操作して、配信を組み立てられる
自社で作ることを考える場合
次のような場合は、自社で作る、または拡張ツールと自社の仕組みを組み合わせることが選択肢になります。
- 予約や会員、顧客管理と深くつなげたい。 予約が入ったら確認を送る、来店の後にお礼を送る、といった動きを、社内の記録と合わせて自動にしたい
- お客様のデータを、自社の仕組みで持ちたい。 ツールの中だけにデータがあると、ツールを替えるときに移しにくいことがある
- 業務の流れが特殊で、ツールの画面では表現できない
拡張ツールと自社の仕組みを両方使う場合は、LINEからの通知(Webhook)を、どちらが受け取り、どう受け渡すかを設計する必要があります。
どちらを選んでも、先に決めること
- 誰に、いつ、何を送るか。 友だち追加の直後、予約の前日、利用の後、しばらく来ていないとき、など。配信の設計が決まっていないと、どの道具を使っても成果につながりません
- お客様のデータを誰が持つか。 氏名や購入の記録などの個人情報を、どこに、誰の管理で置くか
- 止まったときに誰が気づくか。 自動の連絡が止まると、お客様は何も言わずに離れていきます
- 数えること。 友だちの数ではなく、予約や来店、購入につながった数を見る
私たちは、LINE公式アカウントと連携する仕組みを開発してきました。作る前に一番時間をかけるのは、技術ではなく、「どのお客様に、どの場面で、何を送るか」の設計です。ここが決まると、拡張ツールで足りるのか、作るべきなのかが、自然に決まります。
予約や会員証のように、お客様がLINEの中で手続きを終える画面が要る場合は、LINEミニアプリも候補になります。拡張ツールやリッチメニューとの違いは、LINEミニアプリは、どんなときに使うかにまとめています。
費用の考え方
拡張ツールは月々の利用料がかかり、自社で作る場合は、最初の開発費と、動かし続けるための費用がかかります。どちらが得かは、使う年数と、つなげたい仕組みの多さで変わります。既製のサービスか、作るかの一般的な考え方は、SaaSか、オーダーメイドか。業務システム選びで迷ったときの判断基準にまとめています。
よくある質問
まず何から始めればいいですか?
拡張ツールから、自社で作った仕組みに移れますか?
LINEで個人情報を扱うときに、気をつけることはありますか?
まず、送りたい場面を3つ書き出す
LINE公式アカウントの使い方に迷ったら、道具を選ぶ前に、「どのお客様に、どの場面で、何を送りたいか」を3つ書き出してみてください。その3つが、標準の機能で足りるか、拡張ツールが要るか、作るべきかを決める材料になります。
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