この記事の結論
LINE公式アカウントの運用代行は、配信の企画と原稿、配信の設定、リッチメニューや自動の返事の整備、数字の振り返りなどを外部に任せることです。
頼む前に決めておきたいのは、どこまで任せて何を社内に残すか、どの権限で入ってもらうか、拡張ツールやMessaging APIを使うならどの名義で作るか、友だちの情報をどう扱うか、やめるときに何を受け取るか、の5つです。
権限は、ログインのパスワードを渡すのではなく、管理画面の「権限管理」から
管理者を加えられるのは管理者だけなので、自社の担当者が管理者として入っている状態を先に作ります。
拡張ツールを入れるなら、APIの入れ物(プロバイダー)は
入れ物は後から付け替えられないためです。
LINE公式アカウントを作ったものの、配信が続かない。
友だちは増えたのに、何を送ればいいか分からない。
そこで運用代行を考える、という順番はよくあると思います。
この記事は、代行会社の選び方の比較ではなく、頼む前に自社で決めておくことに絞ります。
InstagramやXを含めたSNS全般の運用代行はSNS運用代行とは。
大阪で頼む前に決めることに、窓口としての初期設定は問い合わせ窓口にするときの設定の記事に書きました。
LINE運用代行で任せられる仕事と、社内に残る仕事
LINEの運用代行で頼める仕事は、大きく分けると次のようになります。
何をどこまで任せるかで、必要な権限も、費用の決まり方も変わります。
| 仕事 | 代行に任せやすいこと | 社内に残ること |
|---|---|---|
| 配信の企画と原稿 | 月ごとの配信の計画、文章と画像の案 | 載せてよい事実の確認、値段や日付の最終確認 |
| 配信の設定 | 送る日時、送る相手の絞り込み、テスト配信 | 送ってよいかの最後の判断 |
| アカウントの整備 | リッチメニュー、あいさつメッセージ、応答メッセージ | 店や会社の決まりに合っているかの確認 |
| 1対1のチャット | 決まった質問への返事の型づくり | 個別の相談への返事、約束を伴う返事 |
| 振り返り | 配信ごとの数字のまとめ、次の月の案 | 何を成果とするかの決定 |
表の右の列は、どれだけ任せても社内に残ります。
特に1対1のチャットは、お客様の相談そのものです。
値引きや予約の確定のように、会社として約束する返事を外の人に任せるかは、頼む前に決めておきたいところです。
私は、チャットは社内で受け、代行には返事の型と、よくある質問の整理を頼む分け方から始めるのがよいと考えています。
配信の通数は、送った回数と人数の掛け算で数えられる
運用代行の話の前に、LINE公式アカウントの通数の数え方を押さえておくと、頼む中身を決めやすくなります。
LINEヤフーは、1回に配信できるメッセージは最大3つの吹き出しまでで、
1対1のチャットのやり取りや、自動で返す応答とあいさつのメッセージは、この数の外です(LINEヤフー for Business:LINE公式アカウントの料金プラン、
つまり、友だちが増えるほど、同じ回数の配信でも通数は増えます。
「月に
全員に同じものを送るより、興味のありそうな人に絞って送るほうが、通数を抑えやすくなります。
絞り込みの条件を誰が決めるかも、任せる範囲の一つです。
権限は、パスワードではなく管理画面のメンバー追加で渡す
運用代行の会社に入ってもらうとき、ログインのメールアドレスとパスワードを渡すのは避けます。
誰が何をしたかが分からなくなり、やめるときにパスワードを変えると、共有していた全員がログインし直しになります。
LINE公式アカウントの管理画面には、メンバーを加える仕組みがあります。
「設定」
URLは発行から24時間で失効し、1回の発行で1人だけに使えます。
メンバーは、権限の種類を問わず1つのアカウントに100人まで登録でき、入っている人の権限は、あとからリストで変更・削除が可能です(LINEヤフー for Business:権限設定マニュアル、
ここで気をつけたいのが、管理者の席です。
LINEのヘルプでは、管理者を加えるには管理者の権限を持つアカウントでログインする必要があり、運用担当者では操作できないとしています(LINE公式アカウント ヘルプセンター:管理者の追加・変更、
代行会社だけが管理者で、自社の人が運用担当者、という形にしてしまうと、自社からは管理者を加えることができず、主導権を相手に預けた形になります。
頼む前にやっておくのは、次の2つです。
- 自社の担当者が、管理者としてアカウントに入っていることを確かめる。代行会社がアカウントを作る場合も、自社の担当者を管理者として加えてもらう
- 代行会社には、任せる仕事に足りる、いちばん狭い権限を付ける
自社の管理者を1人だけにすると、その人が異動したときに同じ問題が起きます。
社内で2人、管理者にしておくと安心です。
拡張ツールやMessaging APIを使うなら、プロバイダーは自社の名義で作る
代行会社が、配信の出し分けや予約とのつなぎ込みのために拡張ツールを勧めてくることがあります。
その多くはMessaging APIの上で動くので、管理画面の権限とは別に、APIの入れ物にあたる「プロバイダー」を
公式の説明では、チャネルは作った後で別のプロバイダーに付け替えられず、お客様を見分けるユーザーIDもプロバイダーが違えば別の値です。
運用ツールを提供する会社のプロバイダーに置く場合は、とくに注意するよう書かれています(LINE Developers:LINE Developersコンソールの概要、
相手の名義のまま始めると、代行を終えて自社で仕組みを持ち直すとき、それまでのユーザーIDを引き継げないことがあります。
入れ物は自社で作り、代行会社には開発者の権限で入ってもらいます。
顧客台帳との結び方は友だちと顧客台帳のつなぎ方の記事、ツールで済ませるか作るかは拡張ツールと自社開発の分かれ目の記事で詳しく扱っています。
友だちの情報を扱ってもらうなら、委託先の監督が要る
運用代行の会社は、チャットの中身や、配信の絞り込みに使う友だちの情報を見ることになります。
アンケートで名前や電話番号を集めていれば、個人情報そのものです。
個人情報保護法は、個人データの取り扱いの全部または一部を外に任せるときは、任せた先で安全管理が図られるよう、必要かつ適切な監督をしなければならない、と定めています(法第25条)。
委員会の通則編のガイドラインは、監督として、委託先を選ぶ基準を決めること、委託の契約に取り扱いの決まりを盛り込むこと、委託先での取り扱いの状況を把握することを挙げ、委託先がさらに別の会社に任せる(再委託)
運用代行の契約で、私が確かめておきたいのは次のことです。
- 代行会社の誰がアカウントに入るか。人が替わるときに知らせてもらえるか
- 友だちの情報やチャットの中身を、代行会社の手元に写して持つか。持つならどこに、いつまで置くか
- 原稿づくりや画像づくりを、さらに別の会社や個人に出すか
LINEで集めた相談やアンケートの答えも、会社の利用目的の範囲に入っている必要があります。
プライバシーポリシーにLINEのことが書かれているかも、合わせて見ておきます。
数える数字と、やめるときに受け取るものを先に決める
運用代行を頼むと、毎月、数字の報告が届くはずです。
友だちの数、配信ごとに開かれた数、押された数、ブロックの数。
LINEの管理画面で見られる数字だけで終わると、配信が売上や予約、問い合わせにつながったかは分かりません。
頼む前に、何を成果とするかを1つ決めておきます。
予約なら予約の件数、来店なら来店の数、問い合わせなら問い合わせの件数です。
LINEからホームページの予約や問い合わせの画面に送るなら、リンクに印を付けて、GA4などでLINEから来た人を分けて数えられるようにしておきます。
もう1つは、やめるときの扱いです。
次のものを、契約の前に書き出しておきます。
- アカウントそのものの持ち主と、料金の請求先が誰か
- 代行会社のメンバーを外す日と、外すのは誰か
- 作った画像や原稿、リッチメニューの元のデータの持ち主と、受け取る形
- 拡張ツールを使っていた場合、その契約が誰の名義か。やめたあとも自社で続けるか
- 配信の計画や振り返りの資料
頼み始めるときにこれを決めておくと、代行会社を替えるときも、社内に戻すときも、配信を止めずに済みます。
私たちが運用代行の相談で最初に確かめること
bundlyzeは、自社のLINE公式アカウントを問い合わせの窓口にしています。
整えるときに手間取ったのは、設定の操作よりも、最初に届くあいさつの一文と、いつ返事をするかの書き方でした。
いまはLINE公式アカウントの運用代行(配信の
その経験から、運用代行のご相談でも、まず伺うのは2点です。
誰が管理者として入っているか。
APIを使っているなら、どの名義のプロバイダーに置いているか。
配信の企画や原稿の話は、その2つを確かめてからにしています。
名義の問題は、後から直そうとすると、友だちとの結び付きを作り直すことになりかねないからです。
よくある質問
LINE運用代行とは、何をしてもらうサービスですか?
LINE公式アカウントの運用代行に、ログインのパスワードを渡してもいいですか?
運用代行の会社に付ける権限は、管理者と運用担当者のどちらがいいですか?
LINE運用代行の費用は、何で決まりますか?
LINE運用代行をやめたら、友だちやアカウントはどうなりますか?
Lステップなどの拡張ツールも、運用代行の会社に用意してもらっていいですか?
bundlyzeに、LINE公式アカウントの運用代行を頼めますか?
bundlyzeは大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、LINE公式アカウントの運用代行(配信の
全国からご相談いただけます。
打ち合わせはWeb会議でも、対面でも可能です。
この記事を書いた津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とする技術責任者です。
まずは自社のアカウントの「権限管理」を
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