この記事の結論
LINEのセグメント配信は、友だち全員に同じものを送るのではなく、属性(年齢・性別・地域など)、
LINE公式アカウントの標準機能でも、属性での絞り込みと「オーディエンス」で
アンケートの答えや予約・購入の記録で分けたいときは、拡張ツールか、Messaging APIを使う自社の仕組みが要ります。
標準のアンケート機能「リサーチ」は
「全員に
LINE公式アカウントを続けていると、こういう悩みが出てきます。
そこで出てくるのが、相手を分けて送る「セグメント配信」です。
この記事では、セグメント配信とアンケート配信のやり方に絞って、標準機能でできる範囲と、拡張ツールや自社の仕組みが要る場面を書きます。
拡張ツールで足りるか自社で作るかの判断はLINEの拡張ツールで足りるか、自社で作るかに、プランと料金はLINE公式アカウントの料金にまとめています。
セグメント配信とは、送る相手を分けて送ること
セグメント配信の「セグメント」は、
LINE公式アカウントの管理画面では「絞り込み配信」と
分け方は、大きく次の3つです。
| 何で分けるか | 例 | 標準機能で分けられるか |
|---|---|---|
| 属性 | 年齢、性別、地域、OSの種類 | 分けられる。ただし推定の値で、人数の条件がある |
| 行動 | メッセージを開いた、リンクを押した、リッチメニューを押した、どの経路で友だちになったか | 「オーディエンス」で |
| タグ・答え | チャットで付けた印、アンケートの答え、予約や購入の記録 | チャットのタグは分けられる。アンケートの答えや社内の記録で分けるには、拡張ツールか自社の仕組みが要る |
どれで分けるにしても、先に決めるのは「誰に、
分け方は、そのあとで選びます。
LINE公式アカウントの標準機能でできる送り分け
属性で絞り込む
管理画面の配信の設定で、年齢や性別などの属性を選んで送る相手を絞れます。
公式のマニュアルには、次の条件が書かれています(LINEヤフー for Business:絞り込み配信についてマニュアル、2026年10月19日確認)。
- 属性で絞り込むには、ターゲットリーチ数が100人以上必要
- 絞り込んだあとの推計の対象が50人以上必要
- 属性は、おおむね3日前の情報をもとに絞り込まれる
- 年齢や性別は、LINEの利用の傾向から推定した「みなし属性」で、
実際とは違うことがある
友だちが少ないうちは、属性での絞り込みは使えません。
また、属性は推定の値なので、
年齢や性別で文面を変えたいなら、本人に答えてもらう形(アンケート)の
オーディエンスで、行動ごとに分ける
「オーディエンス」は、
公式のマニュアルでは、次のような種類が挙げられています(LINEヤフー for Business:オーディエンスマニュアル、2026年10月19日確認)。
| オーディエンスの種類 | 集まる人 |
|---|---|
| メッセージクリック | 過去の配信のリンクを押した人 |
| メッセージインプレッション | 過去の配信を開いた人 |
| リッチメニュークリック | リッチメニューを押した人 |
| リッチメニューインプレッション | リッチメニューが表示された人 |
| 友だち追加経路 | 特定の経路で友だちになった人 |
| チャットタグ | チャットで同じタグを付けた人 |
| ユーザーIDアップロード | ファイルで読み込んだユーザーIDの人 |
| ウェブトラフィック | 計測のタグを置いたサイトを見た人 |
チャットタグとウェブトラフィック以外のオーディエンスは、作ってから180日間使えます。
配信の相手には、1つのメッセージにオーディエンスを10個まで入れられ、それぞれ「含める」か
いくつかのオーディエンスを掛け合わせるときは、掛け合わせた結果が50人以上で、それぞれのオーディエンスの有効な友だちも50人以上でないと送れません(LINEヤフー for Business:絞り込み配信についてマニュアル、2026年10月19日確認)。
たとえば「前回の
チャットのタグで分ける
1対1のチャットで、お客様に「見学済み」
公式の記事では、標準の機能で作れるタグは5個までで、1つのチャットルームに付けられるのは1個とされています。
オプションの「チャットPro」では、
標準のタグは1人に1個なので、
タグは人が手で付けるので、付け忘れが起きます。
誰が、どの時点で付けるかを決めておきます。
ステップ配信の条件に使う
友だちになってからの日数に合わせて順番に送る「ステップ配信」では、
使えるのは、ユーザーIDアップロード、クリックとインプレッションのリターゲティング、チャットタグ、追加経路、ウェブトラフィックのオーディエンスです(LINEヤフー for Business:「ステップ配信」で
標準機能で分けにくいこと、拡張ツールや自社の仕組みでできること
標準機能で分けにくいのは、次のような分け方です。
- アンケートの答えで分ける。 「興味が
あるのはA」 「次に 知りたいのはB」と 答えた人に、それぞれ違う案内を送る - 予約や購入、来店の記録で分ける。 前回の来店から2か月たった人、回数券が残り1回の人、見学会に来た人
- いくつもの状態を重ねて分ける。 標準のタグは1人1個なので、
「見学済み」かつ 「土日希望」のような 組み合わせは表しにくい
こうした分け方は、拡張ツールの機能で画面の操作から作るか、Messaging APIを使って自社の仕組みで作ります。
Messaging APIでは、ユーザーIDを指定して送る方法(マルチキャスト)と、
ナローキャストでは、送る相手が一定の数より少ないと送れません(LINE Developers:メッセージを送信する、2026年10月19日確認)。
Messaging APIで作れるオーディエンスは、ユーザーIDアップロード、メッセージクリック、メッセージインプレッションの3種類で、チャットタグや追加経路のオーディエンスはAPIでは作れません。
作ったオーディエンスは、管理画面とMessaging APIの両方で使えます(LINE Developers:オーディエンスを利用する、2026年10月19日確認)。
自社の仕組みで分ける場合、アンケートの答えや予約の記録は自社の台帳に残り、
そのためには、LINEのユーザーIDと台帳の顧客番号が結ばれている必要があります。
結び方はLINE公式アカウントの友だちと、自社の顧客台帳をつなぐにまとめています。
通数は、分けて送るほど少なくなる
LINE公式アカウントの料金ページでは、通数は「配信の
絞り込み配信やステップ配信も通数に数え、Messaging APIのPush、Multicast、Broadcast、Narrowcastも数えます。
1対1のチャット、応答メッセージ、あいさつメッセージ、Messaging APIのReply(届いた
全員に月4回送っていたものを、相手ごとに必要な回だけ送る形にすると、通数はそのぶん減ります。
一方で、アンケートの答えに合わせてこちらから送る案内は、通数に数えられます。
答えた直後の「ありがとう
アンケート配信は、答えを集めて、答えで送り分ける
アンケート配信は、アンケートを送ることそのものより、その答えで次に送るものを変えることに意味があります。
流れは次の4つです。
- 聞くことを決める。 あとで送り分けに使う問いだけに絞る。
「興味の あるメニュー」 「来店の 予定の時期」など - 答えを受ける。 LINEのトークの中のボタン、LINEの中で開くフォーム、Webのフォームなど
- 答えを残す。 誰が、いつ、何と答えたかを、送り分けに使える形で残す
- 答えで送り分ける。 答えごとに、次に送る案内とその時期を決めておく
3の「残す」
標準の「リサーチ」機能は2026年12月2日(水)で終了する
LINE公式アカウントには、アンケートを作って友だちに送る「リサーチ」という
LINEヤフーは、2026年8月31日に更新した記事の中で、2026年12月2日(水)で
いまリサーチを使っている場合は、終了の前に結果を手元に残しておきます。
公式のマニュアルでは、結果はExcelの形でダウンロードでき、回答が20件以上集まらないとダウンロードできないとされています(LINEヤフー for Business:リサーチマニュアル、2026年10月19日確認)。
リサーチの終了後に、アンケートを続ける方法
終了後にLINEでアンケートを続けるなら、次の3つから選びます。
| 方法 | 答えを受けるところ | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 拡張ツールのアンケートの機能 | 拡張ツールの画面 | 答えで送り分けることが中心で、社内の記録とのつなぎ込みは少ない |
| トークのボタンで答えてもらう(Messaging API) | 自社の仕組み | 問いが少なく、選ぶだけで答えられる |
| LINEの中で開くフォームや、Webのフォーム | 自社の仕組み | 問いが多い、自由に書いてもらう欄がある、答えを顧客台帳に残したい |
トークの中のボタンは、Messaging APIの「クイックリプライ」で
ボタンに「ポストバックアクション」を
その答えを台帳に残し、答えごとに次の配信の相手を決めます。
答えを聞いた直後の返事は、届いたメッセージやボタンへの返事(Reply)として
bundlyzeでも、LINEで送るアンケートを、自社で作った仕組みで実際に運用しています。
アンケートで名前や電話番号、体の状態などを聞く場合は、それ自体が個人情報になります。
何のために聞くかをアンケートの最初に書き、聞いた答えを使う目的が、自社のプライバシーポリシーの利用目的に入っているかを確かめます。
運用を外に任せる場合の扱いは、LINE公式アカウントの運用代行を頼む前ににまとめています。
業種ごとの使い方の例
どの業種でも、分ける軸は「その
よくある例を挙げます。
| 業種の例 | 分ける軸 | 送り分けの例 |
|---|---|---|
| パーソナルジム・ピラティス | 体験の前か、体験済みか、入会済みか。 | 体験の前の人には当日の流れ、体験済みの人には目的に合うコースの案内 |
| クリニック・歯科 | 初めての人か、通っている人か。関心のある治療 | 初めての人には来院の前の案内、通っている人には次の検診の時期の案内 |
| 住宅(注文住宅・リフォーム) | 資料請求のみか、見学済みか、相談中か。建てたい時期、エリア | 見学済みで時期が近い人には相談会の案内、時期が先の人には読み物を間隔を空けて |
| 美容 | 受けたメニュー、前回の来店からの日数 | メニューごとの次の来店の目安に合わせた案内 |
答えてもらう問いは、この表の「分ける
送りすぎると、ブロックされる
分けて送れるようになると、送る回数を増やしたくなります。
ただ、ブロックされた相手には、それ以降LINEで何も届かなくなります。
セグメント配信は、送る回数を増やすためではなく、その人に関係のないものを送らないために使います。
- 1人に届く回数を数える。 分けた配信が重なると、同じ人に週に何通も届くことがある
- アンケートを送りすぎない。 答える手間をかけてもらう以上、答えが次の案内に生きていると伝わる形にする
- ブロックの数を、配信のたびに見る。 管理画面の分析では、友だち追加数、ターゲットリーチ、ブロック数を確かめられます(LINEヤフー for Business:分析 - 友だちマニュアル、2026年10月19日確認)。
ある配信のあとにブロックが増えていないかを見ます
費用は何で変わるか
セグメント配信とアンケート配信の仕組みにかかる費用は、次のことで変わります。
- 分ける軸の数と複雑さ。 属性やオーディエンスで足りるか、アンケートの答えや予約・購入の記録を重ねるか
- アンケートの答えを受ける形。 トークのボタンで足りるか、LINEの中で開くフォームを作るか
- つなぐ仕組みの数。 顧客台帳、予約、会計など、どこまでつなぐか
- 自動にする範囲。 答えた直後の返事だけか、日を置いた案内まで自動にするか
これとは別に、LINE公式アカウントの月額と、拡張ツールを使う場合はその利用料が毎月かかります。
bundlyzeでLINEの仕組みを作る場合は、分けたい相手とつなぐ仕組みを伺ってから見積もります。
私たちが送り分けを考えるときに、最初に決めること
私たちは、LINE公式アカウントと連携して、配信やお客様ごとの対応を自動にする仕組みを作ってきました。
送り分けの相談で最初に決めるのは、分け方ではなく、
送るものが2種類しかないなら、分け方も2つで足ります。
そこから逆に、聞く問いと、答えを残す場所を決めます。
bundlyzeは大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点にしています。
全国からご相談いただけます。
打ち合わせはWeb会議でも、対面でも可能です。
この記事を書いている津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアで、LINE公式アカウントと連携する仕組みを設計から作ってきました。
よくある質問
LINEのセグメント配信は、無料のプランでも使えますか?
属性で「30代の女性」に絞れば、確実にその人たちに届きますか?
リサーチ機能が終わったら、これまでの回答はどうなりますか?
アンケートの答えで送り分けるのに、拡張ツールと自社の仕組みのどちらがよいですか?
セグメント配信にすると、通数は減りますか?
まとめ
LINEのセグメント配信は、属性・行動・タグで送る相手を分ける配信です。
属性での絞り込みとオーディエンスは標準機能でも使えますが、人数の条件があり、属性は推定の値です。
アンケートの答えや予約・購入の記録で分けたいなら、拡張ツールか自社の仕組みが要ります。
標準の「リサーチ」は
業務システムについて、
いまの状況をお聞かせください
「何から
相談の前に、いまの見え方だけ知りたい場合は
4つのAIに10の質問をした記録と、サイトの点検の結果を、30分ほどでご説明します。費用はかかりません。