この記事の結論
GEO対策とは、ChatGPTの検索やGoogleのAI Overviewなど、生成AIが答えを作る検索の中で、自社のページを出典として引用し、自社の名前を正しく紹介してもらうための取り組みです。言葉は、2024年の国際会議KDDで発表された論文「GEO: Generative Engine Optimization」に由来します。Googleは、生成AIの検索のための特別な最適化は要らず、SEOの基本がそのまま有効だと説明しています。やることは、読まれる、選ばれる、引用される、言及される、の4段階で整理できます。
GEO対策とは
GEO対策とは、生成AIが検索して答えを作るときに、自社のページを出典として使ってもらい、自社の名前を正しく紹介してもらうための取り組みです。GEOは、Generative Engine Optimization(生成エンジン最適化)の略です。
「生成エンジン」は、検索で集めた情報をAIがまとめて、文章の答えとして返す仕組みのことです。ChatGPTの検索、GoogleのAI Overview(AIによる概要)やAIモード、Perplexity、Microsoft Copilot などがこれに当たります。日本では「AI検索対策」と呼ばれることも多く、LLMO、AIOとも、指している中身はほぼ同じです(呼び名の違いはLLMO・AIO・GEOの違いにまとめています)。
この記事では、GEO対策を始めるときに、何を、どの順番でやるかに絞って書きます。
GEOという言葉は、研究論文から生まれた
GEOという言葉は、インド工科大学デリー校とプリンストン大学などの研究者による論文「GEO: Generative Engine Optimization」で使われたものです。2023年11月16日に論文の公開サイト arXiv に最初の版が出て、2024年のKDD(データ分析の分野の国際会議)の研究発表として採択されました(arXiv:論文のページ、KDD 2024:研究発表の一覧、いずれも2026年10月3日確認)。
論文の要点は、次のとおりです。
- 生成AIの検索は、複数の情報源をまとめて答えるため、サイトを作る側は、自分のページが「いつ、どう」答えに使われるかをほとんど制御できない
- そこで、生成AIの答えの中での見え方を良くする考え方として、GEOを提案した
- 書き方の工夫で、生成AIの答えの中での見え方が最大40%上がったと報告している
- 効いたのは、信頼できる出典を示す、引用を加える、数字(統計)を加える、といった工夫だった。従来のSEOで行われてきた、キーワードを詰め込む書き方は、うまくいかなかった
- 効く工夫は、分野によって違った
注意したいのは、この実験が、AIがすでに集めた情報源の中で、書き方を変えたときの扱いの変化を測ったものだという点です。そもそも参照先に選ばれていないページが選ばれるようになるかは、別の話です。数字の読み方は、LLMOとは?でも詳しく書いています。
Googleは「GEOもSEOと変わらない」と説明している
Googleは、生成AI機能向けのガイドで、AEOやGEOという言葉に触れたうえで、生成AIの検索のために最適化することは、検索体験のために最適化することなので、SEOであることに変わりはない、と説明しています(Google 検索セントラル:生成AI機能向けの最適化ガイド、2026年9月23日更新版を2026年10月3日に確認)。
同じガイドには、次のことも書かれています。
- AI Overview や AIモードで使われるには、ページがインデックスに登録され、通常の検索で説明文(スニペット)を表示できる状態であることが必要
- AI向けのテキストファイルやマークアップを新しく作る必要はない。llms.txt のようなファイルは、Google検索では無視される
- 役に立つのは、ほかの情報のまとめ直しではない、独自の視点がある内容
- 検索語の言い回しごとにページを作って、順位やAIの答えを操作しようとすると、大量生成されたコンテンツの不正使用に関するスパムポリシーに当たる
つまり、Googleについては、GEO対策のために特別な仕掛けを足す必要はありません。検索の基本を、AIに引用されることを意識して整えることが中心です。Googleの説明を踏まえた「やらなくていいこと」は、AIO対策とはにも整理しています。
AI検索ごとの、ページの見つけ方
GEO対策では、「そのAIが、どうやって自社のページにたどり着くか」を知っておくと、何を整えればいいかがはっきりします。各社の公式な説明は次のとおりです(いずれも2026年10月3日確認)。
| AI検索 | ページの見つけ方(公式な説明) | 整えること |
|---|---|---|
| GoogleのAI Overview・AIモード | Google検索のインデックスに登録され、説明文を表示できるページを使う(Google:生成AI機能向けの最適化ガイド) | 通常の検索に登録されること |
| ChatGPTの検索 | 読み取りプログラム OAI-SearchBot を、ChatGPTの検索の答えにサイトを表示するために使う。これを拒否したサイトは、検索の答えに表示されない(OpenAI:クローラーの説明) | OAI-SearchBot を拒否しない |
| Perplexity | 読み取りプログラム PerplexityBot を、Perplexityの検索結果にサイトを表示し、リンクするために使う。AIの学習には使わない(Perplexity:クローラーの説明) | PerplexityBot を拒否しない |
| Microsoft Copilot | ウェブの情報が役立つときは、質問から短い検索語を作って Bing の検索サービスに送り、返ってきた情報で答えを組み立てる(Microsoft Learn:Copilot のウェブ検索) | Bing に登録されること |
ChatGPTの検索の答えにどう表示されるかについては、OpenAIのクローラーの説明に書かれている範囲でまとめています。ChatGPTに自社を紹介してもらうための準備は、ChatGPTに自社を紹介してもらうにはに詳しく書いています。
どのAI検索でも、出発点は「読み取りを拒否していないこと」と「検索に登録されていること」です。学習用と検索用の読み取りプログラムの分け方は、robots.txtでAIの読み取りを拒否すべきかにまとめています。
GEO対策のチェックリスト:4つの段階で進める
AI検索対策を、何から手を付けるか迷ったら、次の4段階で順に確かめます。前の段階が抜けていると、後の段階の工夫は効きません。
1. 読まれる:AIと検索エンジンが、ページにたどり着ける
robots.txtで、Googlebot、OAI-SearchBot、PerplexityBotなどの検索用の読み取りプログラムを拒否していない- 大事なページが Google にインデックス登録されている(Search Console の URL検査で確かめる)
- Bing Webmaster Tools に登録し、サイトマップを送っている
- 更新したページを、すぐ検索エンジンに知らせる仕組み(IndexNow)を入れている。Bing は、AIの答えで引用されるための取り組みの1つとして、IndexNow の利用を挙げています(Bing Webmaster Blog、2026年10月3日確認)
- 大事な情報を、画像の中だけに書いていない
2. 選ばれる:質問にまっすぐ答えている
- お客様から実際に聞かれる質問ごとに、答えるページがある
- 冒頭の2〜3文で答えていて、その段落だけ抜き出されても意味が通る
- 自社でやった手順、自社で確かめた数字、うまくいかなかったことなど、そのページにしかない情報がある
- 誰が書いたか、いつ更新したかが分かる
問いと答えの書き方は、よくある質問ページの作り方にまとめています。
3. 引用される:抜き出しやすく、裏付けがある
- 見出しを見れば、その節の結論が分かる
- 比べる情報は表にしている
- 数字や主張に、出典と確認した日を付けている
- 用語は、1文で言い切る定義から書き始めている
GEOの論文で効果が大きかったのは、出典を示す、引用を加える、数字を加える、という工夫でした。Bing も、見出し・表・よくある質問で構成を分かりやすくすること、例やデータの出典で主張を裏付けることを勧めています。
4. 言及される:会社の情報が、どこでも同じ
- 社名(正式名称と読み)、所在地、事業内容、対応地域が、自社サイト、Googleビジネスプロフィール、SNS、求人サイトなどで同じ
- Googleビジネスプロフィールを整えている。Googleは、AIの回答を含む検索結果で見つかりやすくなる方法として挙げています
- 地域の会社は、Bing Places for Business にも登録している。Bing も、とくに地域の会社に勧めています
書き方の手順は、会社概要を、AIに正しく伝わる形に書く手順にまとめています。
4段階のうち、時間がかかるのは2つ目の「選ばれる」です。1と4は、多くの場合、設定と情報の見直しで済みます。自社にしか書けない情報を、お客様の質問への答えとして積み上げていくところが、ほかの会社との差になります。
GEO対策の効果の測り方
GEO対策は、検索順位のように1つの数字では見えません。次の3つの公式の画面で、AIの答えでの表示と、AIからの訪問を分けて見ます(いずれも2026年10月3日確認)。
| 見るもの | 画面 | 分かること |
|---|---|---|
| GoogleのAIでの表示 | Search Console の「生成AIパフォーマンスレポート」 | AI Overview と AIモードでの表示回数や、よく表示されたページ。2026年8月31日に世界中のサイトに向けて公開されたが、順に提供されていて、表示回数が少ないサイトではレポートが出ない(Search Console ヘルプ) |
| Microsoft のAIでの引用 | Bing Webmaster Tools の「AI Performance」 | Microsoft Copilot や Bing のAIによる要約などで、自社のページが出典として示された回数、引用されたページ、AIが情報を探すときに使った検索語。2026年2月10日に公開プレビューとして開始(Bing Webmaster Blog) |
| AIからの訪問 | GA4 の標準のチャネル「AI アシスタント」 | ChatGPT、Gemini、Copilot などから来た訪問。GoogleのAI Overview と AIモードからの訪問は、このチャネルには含まれない(アナリティクス ヘルプ:デフォルト チャネル グループ) |
これに加えて、お客様が聞きそうな質問を5〜10個決め、毎月同じ日にAIに聞いて、自社が挙がったか、説明が正しいかを記録します。訪問から問い合わせまでの数え方は、AIから来た訪問と問い合わせを、どう数えるかに書いています。
GEO対策で避けたい、逆効果の手口
- 人には見えない文字で、AI向けの文章を仕込む。 Googleは、検索エンジンを操作するためだけにページに内容を置き、人には見えにくくすることを、スパムに関するポリシーで禁じています(Google 検索セントラル:スパムに関するポリシー、2026年10月3日確認)
- 地域名や言い回しだけを変えたページを量産する。 同じポリシーで、ユーザーの役に立つためではなく、順位の操作を主な目的に大量のページを作ることを禁じています。GEOの論文でも、キーワードを詰め込む書き方は効果が出ていません
- 「AIへの掲載を保証」「AI検索で1位に」という約束を信じる。 AIの答えは、質問の仕方や時期で変わります。掲載や順位を保証できる仕組みはありません。外部に頼むときに確かめたいことは、SEO・LLMO対策を頼む会社の選び方にまとめています
私たちが、自社のサイトでやっていること
bundlyzeは、このチェックリストを自社のサイトでそのまま進め、やったことと数字をbundlyzeのLLMO・SEO実践記録で公開しています。主なものは次のとおりです。
| 段階 | やったこと |
|---|---|
| 読まれる | robots.txt で全体の読み取りを許可している。2026年10月1日に Bing Webmaster Tools に登録し、サイトマップと主なページ59件を送った。10月2日からは、公開や更新のたびに IndexNow で、変わったページを自動で知らせている |
| 選ばれる | お客様によく聞かれる問いに、1本ずつ答えるコラムを書いている |
| 引用される | 記事ごとに、冒頭の要点、表、よくある質問を入れている |
| 言及される | 会社概要、構造化データ、llms.txt で、会社の情報をそろえている |
2026年10月1日時点で、GA4 の「AI アシスタント」からの訪問は、直近7日で0件でした。10月2日には、Search Console ではじめて社名以外の検索語での表示を確認しました(9月29日分。「instagram運用代行 大阪」で平均3位など)。AIの答えで引用されるかは、まだ分かりません。これからも毎月、同じ数字を記録していきます。
bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです。
自社のサイトの準備は、AI検索の自己チェック(14問)でも確かめられます。回答はどこにも送られません。
よくある質問
GEO対策とSEO対策は、別々にやる必要がありますか?
GEO対策とAI検索対策は、違うものですか?
ChatGPTやPerplexityに出るために、特別な登録は必要ですか?
OAI-SearchBot、Perplexityは PerplexityBot という読み取りプログラムでサイトを見つけます。まずは robots.txt で、これらを拒否していないかを確かめます。GEO対策の効果は、どのくらいで出ますか?
GEO対策は、段階を飛ばさないこと
GEO対策は新しい言葉ですが、やることは、読まれる、選ばれる、引用される、言及される、の4段階を順に整えることです。特別な裏技はなく、前の段階が抜けていれば、後の工夫は効きません。
まずは自社の robots.txt を開いて、AIの検索用の読み取りプログラムを拒否していないかを確かめるところから始めてみてください。
ご相談
検索やAIでの見つかり方について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。

