この記事の結論
GEO対策のツール(AI検索での見え方を測るツール)は、多くの場合、決めた質問をChatGPTやGoogleのAIによる概要などに自動で聞き、自社の名前が出た回数や出典になったページを数える道具です。
契約の前には、どのAIに、どんな質問を、どの地域と言語で、何回聞いた数字なのか、答えの原文と出典のURLを見られるか、「言及」を何と数えているか、データを書き出せるか、料金が何で増えるかを確かめます。
どのツールも、AIの提供会社の内部の数字は見られません。
小さな会社なら、先に、同じ質問を毎月いくつかのAIに手で聞いて表に残す方法と、Bing Webmaster ToolsやSearch Consoleの無料の画面で1〜2か月測り、手で回らなくなってからツールを考えても遅くないと私は考えています。
GEO対策のツールは、AIに質問を聞いて数える道具
GEO対策のツールと呼ばれているものの中身は、だいたい同じ形をしています。
あらかじめ決めた質問を、ChatGPTやGemini、Perplexity、GoogleのAIによる概要などに、ツールが自動で聞きます。
返ってきた答えの中に自社の名前が出たか、出典として自社のページが示されたか、一緒に挙がった会社はどこかを集計して、割合やグラフにして見せます。
人が手で聞いて表に書く作業を、機械に代わりにやらせて、量を増やしたものです。
裏を返すと、ツールが見ているのは「ツールが選んだ質問に、ツールが聞いたときの答え」です。
お客様が実際にどう聞いたか、AIが何回自社を紹介したかを、AIの提供会社から受け取っているわけではありません。
Googleは、AI機能に向けたガイドの中で、上位を約束するツールや、Googleの「内部」の指標を使うと言うツールに気をつけるよう呼びかけ、外部のツールはGoogleの内部のランキングやAIの仕組みの中を見られない、と明言しています(Google 検索セントラル:生成AI機能向けの最適化ガイド、2026年10月5日確認)。
もう1つ、ツールは測る道具で、ページを直す道具ではありません。
数字が悪かったときに何を直すかは、GEO対策とはに書いた順番のとおりで、ツールを入れても、その作業は残ります。
呼び名がLLMO、AIO、GEOと違っても、測っているものは同じです(違いはLLMO・AIO・GEO・AEOの違いにまとめました)。
この記事を書いたのは、私たちのサイトの検索語に、この問いがそのまま出てきたからです。
Search Consoleで2026年9月27日〜10月5日(確定前のデータを含む)を見ると、「ai検索対策の立ち上げに使うgeoツールを選ぶ際のチェックポイントを教えてください。」という文が2回表示され、平均5位でした。
AIで自社が表示されるか調べるツールはあるか、という別の言い方の問いも2回ありました。
表示はまだ数回で、クリックされたことはありません。
契約の前に確かめるのは、「どのAIに、何を、何回聞いた数字か」
ツールの画面に出る「AIでの表示率」のような数字は、聞いた先や質問、聞き方が変われば、別の数字になります。
なので、比べるときは機能の数より先に、その数字がどう作られているかを聞きます。
私が確かめたいと思う点を、表にしました。
| 確かめること | 聞き方の例 | あいまいなままだと起きること |
|---|---|---|
| どのAIに聞いているか | 「ChatGPTは検索ありの状態ですか。GoogleはAIによる概要とAIモードの両方ですか」 | お客様が使っていないAIの数字で、良し悪しを判断してしまう |
| 質問は誰が作るか | 「質問は自社で入れられますか。ツールが作る場合、日本語の文で作れますか」 | 自社のお客様が使わない言い方の質問で測ることになる |
| 何回、どの間隔で聞くか | 「同じ質問を1回に何度聞きますか。毎日ですか、毎週ですか」 | 1回聞いただけの偶然の答えを、傾向と取り違える |
| 答えの原文と出典を見られるか | 「割合だけでなく、答えの文と、出典のURLを1件ずつ見られますか」 | 名前が出なかった理由も、直す先も分からない |
| 地域と言語 | 「どの国から、どの言語の設定で聞いていますか。地域を指定できますか」 | 大阪の会社が、海外から英語で聞いた答えで測られる |
| 「言及」の数え方 | 「社名の表記ゆれや読みのカタカナも数えますか。似た名前の別の会社は除けますか」 | 名前の数え漏れや、別の会社の分の数え過ぎが起きる |
| 書き出し | 「答えの原文と出典を、CSVなどで書き出せますか」 | やめた後に、それまでの記録が手元に残らない |
| 料金の決まり方 | 「質問の数、聞く先の数、聞く回数のどれで料金が増えますか」 | 測りたい質問を足すたびに、費用が読めなくなる |
| 試せるか | 「契約前に、自社の質問で試せますか」 | 自社の数字がどう出るかを見ないまま決めることになる |
質問の作り方で、数字はほとんど決まる
表の中で、私がいちばん気にするのは質問の作り方です。
同じ会社でも、社名で聞くのか、「大阪で〇〇を頼める会社は?」と聞くのか、条件を細かく付けて聞くのかで、名前が出る割合は大きく変わるはずです。
ツールによっては、キーワードから質問を自動で作るものもあります。
便利ですが、その質問がお客様の聞き方に近いかは、自社で確かめるしかありません。
上で書いたとおり、私たちのサイトに来た検索語にも、AIに聞く文をそのまま貼ったような長い文が出てきています。
人がAIに聞くときは、これくらい条件を付けて、文で聞きます。
ツールに入れる質問も、短い単語ではなく、こうした文で作れるかを見ておきます。
自社の質問の作り方は、自社がAIにどう紹介されているかを、毎月同じ質問で確かめるに、社名・地域と業種・比べる質問の3種類に分けて書きました。
「言及」は、何を1回と数えるかを聞く
ツールの数字の多くは「言及された割合」です。
ただ、答えの文の中に社名が1回出たことなのか、出典に自社のページが載ったことなのか、答えの中で並べられた候補に入ったことなのかで、意味が違います。
社名が英字で、読みのカタカナでも呼ばれる会社なら、両方を同じ会社として数えるかも確かめます。
私たちも「bundlyze」と「バンドライズ」の両方で呼ばれるので、ここは気になる所です。
Googleは同じガイドで、ウェブ全体で不正確な「言及」を探すことは、一見役立ちそうでも、実際にはそれほど役に立たないと書いています(生成AI機能向けの最適化ガイド、2026年10月5日確認)。
言及の数を追いかけるより、答えの中身が正しいか、どのページを見て答えたかを読むほうが、直す作業につながります。
料金は、測りたい量から逆に考える
この記事では、ツールの名前も金額も書きません。
料金については、質問の数、聞く先のAIの数、聞く回数のどれで増えるのかを、最初に確かめます。
そのうえで、先に「どの質問を、どのAIに、月に何回聞きたいか」を自社で決め、その量で見積もってもらうと比べやすくなります。
無料で見られる数字が、検索エンジンの側にもある
有料のツールを考える前に、検索エンジンの会社が自分で出している画面を開いておきます。
こちらは、ツールが聞いた見本ではなく、提供会社の側で数えた数字です。
ただし、見られるのは、その会社のAIでの数字だけです。
Bing Webmaster Tools の「AI Performance」では、Copilot や Bing のAIの要約、一部の提携サービスの答えに、自社のページが何回引用されたかを、ページごとに確かめられます。
引用されたときにAIが使った検索語も並びます。
Microsoftは、この数字は引用の多さであって、順位や重要さ、答えの中でどう使われたかまでは表さないと説明しています(Bing Webmaster Blog:AI Performance の公開プレビュー、2026年2月10日公開、2026年10月5日確認)。
Google については、Search Console に生成AIの機能の数字をまとめた画面があります。
AIによる概要などに自社のページへのリンクが出た回数を、ページ別、国別、端末別、日別に分けて見る画面です。
数字は表示の回数だけで、AIが返した文も、利用者が打ち込んだ質問も、この画面には出てきません。
2026年8月31日から全世界のサイトで使えるようになった一方、表示の数が少ないうちは、画面そのものが出ないこともあります(Search Console ヘルプ:生成 AI パフォーマンス レポート、2026年10月5日確認)。
AIの答えから人が来たかは、GA4の「AI アシスタント」のチャネルで見られます。
見方と、問い合わせまで数える設定はGA4でAIからの流入を確認する方法に書いたので、ここでは繰り返しません。
これに対して、ChatGPT や Gemini、Perplexity には、サイトの持ち主向けにこうした回数を見せる画面が、私の知る限りまだありません。
有料のツールが役に立つのは、主にこの部分です。
逆に言えば、Bing と Google の分は、まず無料の画面で足ります。
小さな会社は、まず手で1〜2か月測ってみる
社名で聞く質問、地域と業種で聞く質問、比べて選ぶ質問を合わせて5〜10個作り、毎月同じ週に、いくつかのAIに手で聞いて、表計算のシートに残します。
列は、日付、聞いた先、条件、質問、名前が出たか、説明の正しさ、出典のURLくらいで足ります。
作り方は自社がAIにどう紹介されているかを確かめる記事に記録表ごと載せています。
その横に、上の無料の画面の数字を月に1回書き写します。
私たちも、この形で始めたところです。
2026年9月29日に、毎月聞く質問の候補を5つ書き出しました。
Bing の AI Performance は、10月4日の時点で、3か月分の引用が0回、引用されたページも0本でした。
同じ週(9月28日〜10月4日)の GA4 の「AI アシスタント」からの訪問も0回です。
10月5日に残した最初の記録では、AIによる概要の説明はおおむね合っていましたが、出典を読むと、外部の掲載で設立日がばらばらだと分かりました(記録のくわしい中身)。
名前が出たかどうかだけを数えていたら、このずれには気づかなかったはずです。
一方で、手で続けるのは手間がかかります。
私たちの記録も、まだGoogleの1回分だけで、ChatGPTやGeminiなどは次の回からです。
手で回せるのは、質問がせいぜい10個、聞く先が数か所、月に1回までだと私は見積もっています。
ツールを考えるのは、手の記録で足りなくなってから
ページを直した効果を月より細かい間隔で見たくなったときや、社内の何人かで同じ数字を見ながら話す必要が出てきたときが、ツールを検討する目安です。
質問の数や聞く先が増えて、月に1回でも手で回らなくなったときも同じです。
そのときも、手で取った記録は捨てずに残しておきます。
契約の前の試用で、自社の同じ質問をツールに入れ、手で聞いた答えと大きく食い違っていないかを見比べられるからです。
食い違ったら、その理由を尋ねてください。
ツールがどう聞いているかが、そこで分かります。
AIの答えに載ることや、上位に出ることを保証するとうたうツールやサービスは、私なら比べる前に候補から外します。
上で引いたとおり、Googleも、ランキングでの上位を約束するツールや、Googleの「内部」の指標を使うとうたうツールに注意するよう書いています。
測る道具を選ぶ前に、何を直せばいいか分からない段階なら、AIO対策を自分でやるチェックリストで、自分で確かめられる項目から埋めていくほうが先です。
私たちが自社のサイトでやったことと数字は、LLMO・SEO実践記録に毎月追記しています。
よくある質問
AI検索対策の立ち上げに使うGEOツールを選ぶときのチェックポイントは?
GEO対策のツールがなくても、AIでの見え方は測れますか?
ツールの数字は、AIの提供会社の数字ですか?
小さな会社でも、有料のツールは必要ですか?
bundlyzeは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社のSEO・LLMOの相談を受けていて、打ち合わせはWeb会議でも対面でもできます。
全国からオンラインでもご相談いただけます。
この記事を書いた津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアで、自社サイトのAIでの見え方を、手の記録と無料の画面で測りながら、この記事を書きました。
まずは、自社のお客様がAIに聞きそうな質問を1つ、文の形で書き出してみてください。
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