Web担当が​いない​会社の​ための、​外部Web責任者という​選択肢

ホームページも​広告も​SNSも​外注しているのに、​全体を​見る​人が​いない。​そんな​会社に​向けて、​作業ではなく​「判断と​管理」を​外部に​任せる​外部Web責任者という​形を、​採用との​比べ方、​向く​会社、​最初の​3か月の​進め方まで​整理します。

この​記事の​結論

Web担当が​いない​会社で​起きやすいのは、​ホームページ、​広告、​SNSを​それぞれ外注していても、​全体を​見て​判断する​人が​いない​状態です。​外部Web責任者は、​作業ではなく​「何を​やるかを​決め、​外注先を​動かし、​数字を​見て直す」​役割を​外部に​任せる​形です。​専任者を​採用するより​早く​始められ、​社内に​知識を​残しながら​進められます。

Web担当が​いない​会社で、​起きている​こと

社内に​専任の​Web担当が​いない​会社では、​次のような​状態が​よく​見られます。

  • 作業だけで​終わる。 ホームページを​作った、​広告を​出した、​で​止まり、​その後の​改善が​続かない
  • 外注先が​バラバラ。 制作会社、​広告代理店、​SNSの​代行会社が​それぞれ動いていて、​互いの​動きを​知らない
  • 数字を​活かせない。 アクセス解析の​画面は​あるが、​誰も​見ていない。​見ても、​次に​何を​すれば​いいか​分からない
  • 特定の​人に​頼りきり。 詳しい​社員が​1人で​抱えていて、​その​人が​忙しいと​全部が​止まる
  • 集客が​安定しない。 問い合わせが​多い月と​少ない​月の​差が​大きく、​理由が​分からない

どれも、​担当者の​能力の​問題ではありません。全体を​見て​判断する​役割が、​社内の​どこにも​ないことが​原因です。

「作業の​外注」と​「責任者の​外注」は​違う

Webの​仕事を​外に​頼むとき、​多くの​会社が​頼んでいるのは​「作業」です。​ホームページを​作る、​広告を​運用する、​SNSに​投稿する。​どれも​必要な​仕事ですが、​作業を​頼むだけでは、​次の​問いに​答える​人が​いません。

  • 今月は、​どこに​予算と​時間を​使うべきか
  • 広告と​ホームページと​SNSを、​どう​つなげるか
  • 数字が​落ちた​とき、​どこから​直すか
作業の​外注​(制作会社・​広告代理店など)責任者の​外注​(外部Web責任者)
任せる​もの決まった​作業何を​やるかの​判断と、​全体の​管理
見ている​範囲自分の​担当分野ホームページ、​広告、​SNS、​計測の​全体
外注先との​関係自分が​外注先外注先に​指示を​出し、​成果を​確かめる​側
数字担当分野の​数字を​報告する全体の​数字から、​次の​打ち手を​決める

外部Web責任者は、​作業を​する​人ではなく、社内の​Web責任者の​席に、​外部の​人が​座る形だと​考えると​分かりやすいと​思います。

外部Web責任者が​担う​こと

役割は、​大きく​4つに​分けられます。

  1. 戦略を​決める。 誰に、​何を、どの​手段で​届けるか。​問い合わせを​増やすために、​今どこに​力を​入れるかを​決めます
  2. 実行を​管理する。 決めたことが、​決めた​時期に​進んでいるかを​見ます。​遅れていれば、​理由を​確かめて​手を​打ちます
  3. 数字を​見て直す。 問い合わせの​件数や、​その​入り口に​なった​ページ、​広告の​成果を​毎月​見て、​次の​打ち手を​決めます​(最低限​見る​画面はGA4の​使い方。​中小企業が​最低限見る​3つの​画面に​まとめています)
  4. 外注先を​まとめる。 制作会社、​広告代理店、​SNSの​代行会社に、​同じ​方針で​動いて​もらいます。​見積もりや​提案が​妥当かも​確かめます

4つ目の​「外注先を​まとめる」は、​Webに​詳しい​人が​社内に​いない​会社ほど​効きます。​外注先からの​提案を、​社内の​誰も​判断できない​状態が​なくなるからです。

分かれた木の部品を、中央で一本の青いひもが束ねる様子
分かれた​木の​部品を、​中央で​一本の​青い​ひもが​束ねる​様子

社員を​採用する​場合との​比べ方

Web担当を​社員として​採用する​方法も​あります。​どちらが​良いかは、​会社の​状況で​変わります。

観点社員を​採用する外部Web責任者に​任せる
始めるまで採用活動の​期間が​かかる契約後、​すぐに​始められる
知識の​幅その​人の​経験の​範囲複数の​分野に​またがる​知見を​使える
続けやすさ退職すると、​知識も​一緒に​抜ける担当が​変わっても、​記録と​仕組みが​残る
社内の​事情への​理解深い最初は​浅い。​話を​聞く​時間が​必要
費用の​かかり方給与と​社会保険など、​固定で​かかる契約の​範囲で​決まる

最初は​外部に​任せて​仕組みを​作り、​軌道に​乗ってから​社内の​担当者を​育てる、という​順番も​あります。​その​場合は、​最初から​「いずれ社内に​引き継ぐ」前提で、​記録や​手順を​残しながら​進めて​もらいます。

社内の​兼務担当者と、​どう​役割を​分けるか

社内に​Webを​兼務で​見ている​人が​いる​場合は、​外部Web責任者と​役割を​分けると、​両方の​力が​生きます。

仕事社内の​兼務担当者外部Web責任者
お客様や​商品に​ついての​知識持っている。​材料を​出す聞き取って、​発信に​使える​形に​する
何を​やるかの​判断最終的に​決める​人に​上げる選択肢と​理由を​用意して、​提案する
外注先との​やり取り日々の​連絡方針の​共有、​提案の​妥当性の​確認
数字の​確認見方を​覚える毎月​まとめて、​次の​打ち手と​あわせて​説明する
記録残された​ものを​読める​状態に​しておく決めた​こと、​やった​ことを​残す

社内の​担当者に​「覚えて​もらう」ことを​最初から​役割に​入れておくと、​外部に​頼りきりにならず、​いずれ社内で​回せる​体制に​近づきます。

向いている​会社、​向いていない​会社

外部Web責任者が​向いているのは、​次のような​会社です。

  • ホームページ、​広告、​SNSの​うち、​2つ以上を​外注している
  • Webからの​問い合わせを​増や​したいが、​何から​手を​つければいいか​分からない
  • 社内に​詳しい​人が​1人いるが、​その​人が​他の​仕事と​兼務で​手が​回っていない

一方、​次のような​場合は、​別の​形の​ほうが​合うことがあります。

  • やることがはっきり​決まっていて、​手が​足りないだけ → 作業の​外注で​十分です
  • 社内に​Webの​専任者が​いて、​判断も​できている​ → 足りない​分野だけを​専門家に​頼むほうが​効率的です

最初の​3か月で、​やる​こと

外部Web責任者に​任せた​場合、​最初の​3か月は​おおむね次のように​進みます。

時期やる​こと
1か​月目現状を​知る。​ホームページ、​広告、​SNS、​計測の​状態と、​外注先との​契約を​整理する。​問い合わせが​どこから​来ているかを​数えられるように​する
2か​月目優先順位を​決めて​動く。​いちばん​効きそうな​1〜2点に​絞って​手を​入れる
3か​月目数字で​振り返る。​手を​入れた​ところの​変化を​見て、​続けるか、​やり方を​変えるかを​決める

1か​月目に​「数えられるように​する」ことが、​その後の​すべての​土台に​なります。​問い合わせが​どこから​来たか​分からないままでは、​何が​効いたかを​判断できないからです​(計測の​考え方はWeb広告の​運用代行、​任せる​前に​確認しておきたい​ことでも​書いています)。

頼む​相手を​選ぶ​ときに、​確認したい​こと

外部Web責任者を​頼む​相手は、​制作会社、​広告代理店、​コンサルティング会社、​個人など、​さまざまです。​次の​点を​確かめると、​自社に​合うかを​判断しやすくなります。

  1. 全体を​見られるか。 ホームページ、​広告、​SNS、​計測の​どれか​1つだけでなく、​全体の​話が​できるか
  2. 自社の​作業を​売り込む​立場に​なっていないか。 判断役と​作業役が​同じ​会社の​場合、​その​会社の​作業ばかりを​勧めていないか
  3. 数字の​話が​できるか。 ​「問い合わせを​増やすために、​何の​数字を、​どう​見るか」を​具体的に​説明できるか
  4. 記録を​残してくれるか。 決めた​ことや、​やった​ことを、​社内の​人が​後から​読める​形で​残すか
  5. やめる​ときの​ことを​話せるか。 契約を​終える​とき、​アカウントや​記録を​どう​引き継ぐかが​決まっているか

2つ目は、とくに​見落としやすい点です。​作業も​請け負う​会社が​判断役を​兼ねる​こと自体は​悪く​ありませんが、​その​場合は​「なぜ​その​作業が​必要か」を​数字で​説明して​もらうようにします。

任せる​前に、​準備しておく​こと

  • いま契約している​外注先の​一覧。 何を、​どこに、​どんな​条件で​頼んでいるか
  • ログイン情報の​在りか。 ホームページの​管理画面、​ドメイン、​広告アカウント、​アクセス解析、​SNS。​誰の​名義で、​誰が​持っているか
  • この​1年の​問い合わせの​記録。 件数と、​分かる​範囲で​その​内容
  • 判断する​人。 社内で​最終的に​決める​人を​1人決めて​おく

2つ目の​ログイン情報は、​意外と​整理されていない​ことが​多い​部分です。​制作会社の​名義の​ままに​なっている​ものが​あれば、​この​機会に​自社の​名義に​移しておくと​安心です​(移し方は制作会社から、​ドメインや​アカウントを​自社に​移す手順に​まとめています)。

アカウントは​会社の​名義で​持ち、​人には​権限だけを​渡す

任せる​相手が​外部Web責任者でも、​IDと​パスワードを​そのまま​渡すのは​やめます。​アカウントは​会社の​名義で​持ち、​その​人の​Googleアカウントに、​必要な​範囲の​権限だけを​付ける​形にします。​契約を​終える​ときは、​その​権限を​外すだけで​済みます。

私たちの​社内でも、​GA4、​Googleタグマネージャー​(GTM)、​Google広告、​Search Consoleなどは​会社名義の​アカウントで​持ち、​作業する​人には​必要な​権限だけを​付けています。​2026年10月1日に​新しい​メンバーが​加わった​ときも、​この​形で​権限を​追加しました。​その​ときに​確かめた​ことは​次の​とおりです。

サービス権限の​分かれ方追加した​ときに​確かめた​こと
GA4管理者、​編集者、​マーケティング担当者、​アナリスト、​閲覧者などの​役割から​選ぶ​(アナリティクス ヘルプ)作業に​要る​役割だけに​した
GTMアカウント単位と、​コンテナ​(サイトごとの​設定の​入れ物)​単位で​分かれる​(タグ マネージャー ヘルプ)会社の​アカウントには、​ほかの​サイトの​コンテナも​入っている​ため、​コンテナ単位で​必要な​ものだけに​絞った
Google広告管理者、​標準、​読み取り専用、​メール専用、​お支払いと​ご請求の​アクセスレベルから​選ぶ​(Google 広告 ヘルプ)権限の​追加に、​別の​管理者の​承認が​要る​設定に​なっていた
Search Console所有者、​フルユーザー、​制限付きユーザーに​分かれる​(Search Console ヘルプ)作業に​要る​権限だけに​した

自社で​同じように​整えるなら、​次の​順に​進めます。

  1. 上の​表の​サービスごとに、​いまの​管理者が​誰か​(個人か、​会社か、​制作会社か)を​書き出す
  2. 会社として​管理者を​2人以上に​しておく。​Googleタグマネージャーの​ヘルプでも、​有効な​管理者を​少なくとも​2人用意する​ことがすすめられています
  3. 外部の​人には、​作業に​要る​範囲だけの​権限を​付ける。​とくに​GTMは、​アカウント全体ではなく、​必要な​コンテナだけに​する
  4. Google広告のように、​権限の​追加に​承認が​要る​場合が​あるので、​作業を​始める​日の​前に​余裕を​持って​追加しておく

失敗しやすい​パターン

  • 任せきりに​する。 外部Web責任者は、​社内の​判断する​人と​組んで​初めて​動けます。​月に​一度は、​数字と​次の​打ち手を​一緒に​確かめる​場を​持ちます
  • 成果の​定義を​決めない。 ​「集客を​良く​したい」だけでは、​良くなったか​どうかを​判断できません。​問い合わせの​件数など、​見る​数字を​最初に​決めます
  • 一度に​全部を​変えようとする。 ホームページも​広告も​SNSも​同時に​変えると、​何が​効いたかが​分からなくなります

bundlyzeの​「WEB戦略チーム代行」は、​この​外部Web責任者の​役割を​引き受ける​サービスです​(外部Web責任者・Webマーケティング代行)。​戦略の​立案から、​広告・ホームページ・SNSの​外注先の​管理、​数字の​分析と​改善までを、​ひとつの​窓口で​担います。

よく​ある​質問

社内に​担当者が​1人いる​場合でも、​意味は​ありますか?
あります。​その​担当者が​作業を、​外部Web責任者が​判断と​管理を​受け持つ形に​すると、​担当者の​負担が​減り、​進め方も​揃います。​担当者が​経験を​積む場にもなります。
ホームページの​作り直しや​広告の​運用も、​あわせて​頼めますか?
外部Web責任者は​判断と​管理が​中心ですが、​同じ​会社が​作業まで​受けられる​場合も​あります。​作業を​別の​会社に​頼む​場合は、​外部Web責任者が​その​会社への​指示と​確認を​受け持ちます。
大阪・兵庫の​会社ですが、​相談できますか?
はい。​事務所は​JR大阪駅直結の​グラングリーン大阪に​あります。​関西以外の​地域も​含めて、​全国からの​ご相談に​オンラインで​対応しています。

足りないのは、​作業の​手より、​判断する​席

Webの​集客が​うまく​いかない​会社に​足りないのは、​多くの​場合、​作業を​する​手ではありません。​全体を​見て、​何を​やるかを​決め、​数字を​見て​直す人です。

いまWebに​関わる​外注先が​2社以上​あるなら、​まずは​その​一覧と、​それぞれに​何を​頼んでいるかを​書き出してみてください。​全体を​見る​人が​いない​ことが、​はっきり​見えてくるはずです。​問い合わせに​つながる​ページの​作り方は、こちらの​記事に​まとめています。

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