この記事の結論
InstagramやFacebookの運用、Meta広告の運用を外部の会社に任せるときは、パスワードを渡すのではなく、自社のビジネスポートフォリオに依頼先を追加し、権限を付けます。Metaの権限には、すべてを管理できる「全権限」と、割り当てたアセットやタスクだけを扱える「部分的なアクセス許可」があります。私たちは、最初は任せるアセットだけに、必要なタスクだけを付け、期間を決めて見直し、終わったら外す、という順で進めることをおすすめしています。あわせて、二段階認証、全権限を持つ人の数、使っていないユーザーの削除、支払い方法の管理を、自社の側で押さえておきます。bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。
この記事で扱う範囲
SNS運用代行を頼む先の比べ方は、SNS運用代行を大阪で頼むなら。依頼先を比べる基準と、自社に残す仕事に、頼む前に決めておくことはSNS運用代行を頼む前に、決めておく4つのことにまとめています。そこでは「アカウントは自社の名義で持ち、依頼先には必要な権限だけを付ける」と書きました。
この記事は、その「必要な権限だけ」を、Metaのビジネスポートフォリオの画面で実際にどう付けるか、の部分を扱います。投稿の運用を任せる場合も、広告の運用を任せる場合も、権限の仕組みは同じです。広告を出すかどうかの判断は、この記事では扱いません。
私たちも、最初は権限を最小限にした
私たちの会社でも、Meta広告の運用設定のときは、かなり慎重に作業しました。最初は権限の付与を最小限にしました。
権限は、あとから足すことは簡単でも、広く渡してしまったものを後で一つずつ確かめて絞るのは手間がかかります。最初は狭く付けて、作業の中で足りないものが出てきたら足す。この順番のほうが、何を誰に渡しているかを自社で把握しやすくなります。
まず、ビジネスポートフォリオの関係を押さえる
Metaのビジネスポートフォリオは、Facebookページ、Instagramアカウント、Threadsアカウント、広告アカウント、カタログなどのビジネスアセットと、それらにアクセスする人を、Meta Business Suiteなどでまとめて管理する仕組みです。ビジネスのパートナーや代理店と連携することも、ここで行います(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオについて、2026年10月3日確認)。
関係を一枚の表にすると、次のようになります。
| もの | 役割 |
|---|---|
| ビジネスポートフォリオ | 会社としての入れ物。アセットと、そこに入る人を管理する |
| ビジネスアセット | Facebookページ、Instagramアカウント、広告アカウントなど。権限はアセットごとに付ける |
| ユーザー(メンバー) | ポートフォリオに招待された個人 |
| パートナー | ポートフォリオに追加された、ほかの会社のビジネスポートフォリオ |
依頼先に任せるときは、このポートフォリオが自社のものであることが前提です。ポートフォリオが依頼先の名義で作られていると、ここから先の「自社の側で付けて、自社の側で外す」ができません。
全権限と、部分的なアクセス許可の違い
Meta Business Suiteには、全権限と部分的なアクセス許可という2つのアクセスレベルがあり、ビジネスポートフォリオと、その中のビジネスアセットの両方に当てはまります(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオとビジネスアセットのアクセス許可について、2026年10月3日確認)。
| レベル | ポートフォリオに付けた場合 | アセットに付けた場合 |
|---|---|---|
| 全権限 | 設定、メンバー、アセットなど、ポートフォリオのすべてを管理できる。アセットやメンバーの追加と削除、ポートフォリオの削除もできる | そのアセットのすべての操作ができる。アセットの削除や、ほかのメンバーの権限の管理も含む |
| 部分的なアクセス許可 | 基本的なアクセス許可では、割り当てられたアセットでのみ作業できる。メンバーを追加したときは、これが初めから付く | コンテンツの作成、広告の管理、メッセージへの返信など、割り当てた特定のタスクだけができる |
同じページでは、次の点も説明されています。
- 財務情報(取引、請求書、消化額、支払い方法など)の閲覧や管理の権限は、「財務」の詳細オプションとして付ける。詳細オプションは、全権限にも初めからは含まれない
- メンバーを追加するときに、一時的なアクセスを付けられる。一時的なアクセスは基本的なアクセス許可だけで、期間は3日から75日まで。期限が切れると、ポートフォリオと割り当てたアセットから自動で外れる
- 業務上必要となるアクセス許可だけを付けることで、ポートフォリオとアセットの安全を確保しやすくなる
つまり、依頼先に付ける権限は、「ポートフォリオに対して」「アセットに対して」「財務について」の3つの面で、それぞれ狭くできます。
依頼先は、パートナーとして追加できる
依頼先の会社に任せる方法は、担当者を一人ずつユーザーとして招待する方法と、依頼先の会社を「パートナー」として追加する方法があります。Metaは、この2つは別の操作だと説明しています(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオにユーザーを追加してビジネスアセットを割り当てる、2026年10月3日確認)。
パートナーとして追加する手順は、おおむね次のとおりです(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオでパートナーにビジネスアセットへのアクセス許可を付与する、2026年10月3日確認)。
- 依頼先から、依頼先のビジネスポートフォリオIDを教えてもらう(依頼先もビジネスポートフォリオを持っている必要がある)
- Meta Business Suiteで自社のポートフォリオの[設定]を開き、[ユーザー]を開き、その中の[パートナー]へ進む
- [追加]から[パートナーにあなたのアセットへのアクセスを許可]を選び、依頼先のIDを入力する
- 共有するアセットと、権限のレベルを選ぶ。部分的なアクセス許可にする場合は、依頼先に担当してもらうタスクを選ぶ
このとき、知っておきたい点が3つあります。
- パートナーを追加できるのは、自社のポートフォリオの全権限を持つ人だけ
- パートナーに全権限を付けても、パートナーはそのアセットを、ほかの会社と共有することはできない。アセットを共有できるのは、持ち主の会社だけ
- 部分的なアクセス許可を付けた場合、パートナーが自社の担当者に割り振れるのも、割り当てられたタスクの範囲だけ
パートナーとして追加した場合、依頼先は、割り当てられたタスクの範囲で、自社の担当者に権限を割り振れます。担当者一人ずつをユーザーとして招待するか、会社としてパートナーで入ってもらうかは、依頼先と話して決めます。
パスワードは、渡さなくても任せられる
ユーザーやパートナーとして権限を付ければ、依頼先は自分のアカウントで作業できます。InstagramやFacebookのパスワードを渡す必要はありません。
Metaも、フィッシングへの注意の中で、見慣れない相手にユーザーネームやパスワードを絶対に教えないようすすめています(Metaビジネスヘルプセンター:Facebookでフィッシングから身を守る、2026年10月3日確認)。依頼先が信頼できる会社であっても、パスワードを共有すると、誰が何をしたかを後から分けられなくなります。
最小限から始める手順
ここからは、Metaの仕組みをふまえた、私たちの考える進め方です。
- 何を任せるかを決める。 投稿の作成だけか、広告の管理までか、メッセージへの返信も含むか。任せる仕事を書き出します
- そのアセットだけを渡す。 任せるのがInstagramの投稿なら、そのInstagramアカウントだけを割り当てます。広告アカウントやほかのページは、必要になるまで渡しません
- 必要なタスクだけを付ける。 アセットには、全権限ではなく、部分的なアクセス許可で、任せる仕事に合うタスクを選びます。財務のオプションは、付ける理由がなければ付けません
- 期間を決めて見直す。 最初の1か月が終わったら、渡した権限で足りたか、使っていない権限がないかを確かめます。ユーザーとして招待する場合は、一時的なアクセスで期限を付ける方法もあります
- 終わったら外す。 契約が終わった、担当が替わった、試しに頼んだ作業が終わった。そのときに、権限を外すところまでを作業に含めます
権限は「足りなければ足す」ほうが、「広すぎたものを後で絞る」より、自社で把握しやすくなります。最初に渡すのは、任せる仕事に要るアセットとタスクだけにして、全権限と財務の権限は自社に残します。
セキュリティの基本として、Metaがすすめていること
Metaは、ビジネスポートフォリオのセキュリティのために、次のことをすすめています(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオのセキュリティを強化するためのベストプラクティス、2026年10月3日確認)。
| すすめられていること | 内容 |
|---|---|
| パスキーか二段階認証 | 設定していないユーザーは、設定するまでポートフォリオから外す |
| 全権限を持つ人の数を絞る | 全権限は必要とする人だけに制限する。多すぎるとセキュリティのリスクになる |
| 全権限を持つ人を2名に | 必須ではないが、全権限を持つアクティブなユーザーを2名確保する。大事な操作に2人目の承認を加えられる |
| 使っていないユーザーを外す | 過去90日間ログインしていないユーザー、特に全権限を持つユーザーを外す |
| 会社と関係のないメールアドレスのユーザーを外す | 誰でも取れるメールアドレスのユーザーは外す |
| 使っていない広告アカウントを閉じる | 不要になった広告アカウントは閉鎖する |
| 権限を定期的に確かめる | 必要以上の権限が付いていないかを確かめる。全権限を持つ人は、ユーザーの権限、最後のログイン、二段階認証の有無を一覧で書き出せる |
依頼先にパートナーとして権限を付ける場合も、ポートフォリオで二段階認証をまだ有効にしていなければ、有効にするよう案内されています(パートナーにビジネスアセットへのアクセス許可を付与する)。
支払い方法は、自社で管理する
広告アカウントには、広告の支払い方法が保存されます。広告アカウントがビジネスポートフォリオに入っている場合、支払い方法を編集するには、その広告アカウントの全権限が要ります(Metaビジネスヘルプセンター:Meta広告アカウントに支払い方法を追加する、2026年10月3日確認)。また、支払い方法などの財務情報を扱う権限は、先に書いたとおり、ほかの権限とは別に付けるものです。
広告の運用を任せる場合も、広告アカウントと支払い方法は自社の名義にし、全権限と財務の権限は自社の人が持つ形をおすすめします。そうしておけば、いくら使ったかを自社で確かめられ、依頼先を替えるときも支払いの設定を移す必要がありません。Metaは、共有クレジットラインに不審なアクティビティがないかを確かめることもすすめています(ビジネスポートフォリオのセキュリティを強化するためのベストプラクティス)。
Metaを名乗る連絡には、公式から確かめる
権限を扱っていると、Metaを名乗るメッセージやリクエストが届くことがあります。Metaは、次のように注意を呼びかけています(Facebookでフィッシングから身を守る、2026年10月3日確認)。
- Facebookから送られたように見えても、求めていないメッセージの中のリンクはクリックしない
- 「今すぐ対応しないとアカウントが閉鎖されます」のような脅しや急な要求、パスワードや支払い情報を求めるメッセージに注意する
- Metaの担当者が、お金や、パスワード、支払い情報をチャットやメールで求めることはない
- ビジネスアカウントに問題があると知らせる不審なメッセージには返信せず、ビジネスサポートホームを開いて、アカウントの状態を確かめる
- 知らない人や会社が書かれたパートナーリクエストのお知らせは、Metaの正規のドメインから届くことがあるため、どのリンクもクリックしない
ページへのアクセスのリクエストについても、Metaは、知らない相手からのリクエストは承諾しないこと、Facebookがページへのアクセスを求めることはないこと、承諾する前にどのレベルのアクセスを求められているかを確かめることを挙げています(Metaビジネスヘルプセンター:Meta Business Suiteで利用者にページへのアクセスを許可するためのベストプラクティス、2026年10月3日確認)。
通知の中のリンクから操作するのではなく、自分でMeta Business Suiteを開いて、本当にその通知があるかを確かめる。依頼先にも、この約束を共有しておきます。
解約や引き継ぎのときに、外すもの
契約が終わったときに外すものは、追加した形で変わります。どちらも、自社のポートフォリオの全権限を持つ人が行います。
| 追加した形 | 外し方 |
|---|---|
| パートナー | [設定]の[パートナー]で依頼先を選び、[オプション]から[ビジネスポートフォリオから削除]を選ぶ(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオからパートナーを削除する、2026年10月3日確認) |
| ユーザー | [設定]の[メンバー]で外す人を選び、[削除]を選ぶ。外すと、ポートフォリオへのアクセスと、割り当てていたページ、Instagramアカウント、広告アカウントなどへのアクセスがあわせて取り消される(Metaビジネスヘルプセンター:ビジネスポートフォリオから利用者を削除する、2026年10月3日確認) |
Metaは、パートナーを外すことと、ユーザーを外すことは別の操作だと説明しています。依頼先をパートナーとして入れ、さらに依頼先の担当者をユーザーとしても招待していた場合は、両方を外します。
作った広告やデータの扱い
作ってもらった広告や投稿が、自社のアカウントの中にあるか、依頼先のアカウントの中にあるかで、契約の後に手元に残るものが変わると私たちは考えています。そのため、始める前に次の点を依頼先と決めておくことをおすすめしています。
- 広告は、自社の広告アカウントの中で作ってもらう
- 画像や動画の元のデータ、投稿文、毎月の報告書を、契約の終わりに受け取る
- 外す日を決め、その日に権限を外したことを、互いに確かめる
素材の権利や、受け取るものの一覧は、SNS運用代行を大阪で頼むならの「解約したときに、権限をどう外すか」に書いています。ドメインや計測のアカウントも含めて名義をそろえる手順は、制作会社から、ドメインやアカウントを自社に移す手順にまとめています。
広告の運用を任せるときも、同じ考え方で
広告の運用を任せる場合も、投稿の運用と同じく、広告アカウントを自社のポートフォリオで持ち、依頼先には広告の管理に要るタスクだけを付けます。広告の運用代行に頼む前に決めておく成果の定義や報告の中身は、Web広告の運用代行、任せる前に確認しておきたいことに、Instagram広告の画像や動画の作り方は、Instagram広告の画像・動画は、最初の1秒で決まるにまとめています。
Meta以外のGoogleのサービスで、会社名義のアカウントに必要な権限だけを付けた手順は、Web担当がいない会社のための、外部Web責任者という選択肢に書いています。
この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです。
よくある質問
運用を頼む会社に、Instagramのパスワードを教えてもいいですか?
依頼先に全権限を付けないと、作業ができませんか?
期間を決めて権限を付けることはできますか?
Metaから「アカウントに問題がある」というメッセージが届きました。
いま入っている人を、書き出すところから
依頼先を決める前でも、今日できることがあります。自社のビジネスポートフォリオの[設定]で、ユーザーとパートナーの一覧を開き、誰が、どのアセットに、どの権限で入っているかを書き出してみてください。全権限を持つ人が多すぎないか、もう取引のない会社や、辞めた人が残っていないかが見えてきます。
そのうえで、新しく誰かに任せるときは、任せる仕事に要るアセットとタスクだけを付けるところから始めます。
ご相談
広告やSNSのクリエイティブについて、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。

