この記事の結論
原稿が書けないのは、文章力の問題より、材料がそろっていないことが原因の場合がほとんどです。いきなり書こうとせず、まず話して、手元の資料を集め、伝えることを選ぶ。この順で進めれば、原稿の材料はそろいます。文章に整えるところは、制作会社に任せてかまいません。ただ、事実と判断は、会社にしか用意できません。
原稿で止まるのは、よくあること
ホームページの制作は、デザインより先に、原稿で止まることがよくあります。「会社の強みを書いてください」と言われても、毎日の仕事の中にいると、何が強みなのかは自分では分かりにくいものです。
止まる理由は、たいてい次のどれかです。
- 何を書けばいいか分からない(材料がない)
- 書くことが多すぎて、まとまらない(選べていない)
- 書いたものに自信がない(確かめる人がいない)
どれも、文章の上手さとは別の問題です。
書く前に、まず話す
文章にする前に、30分ほど話してもらうのが一番の近道です。社内の誰かが聞き手になり、次の質問に答える形で話します。録音して、あとで文字にします。
- お客様から、よく聞かれることは何か
- 問い合わせてきたお客様は、その前に何に困っていたか
- ほかの会社ではなく、自社を選んだ理由として、お客様から言われたことは何か
- 断っている仕事、お引き受けしていない仕事は何か
- 仕事の流れ(最初の連絡から、納品や完了まで)はどうなっているか
特に3は、自分で考えるより、お客様の言葉をそのまま使うほうが伝わります。ただし、お客様の名前や、誰の話か分かる書き方は、許可なく載せません。
手元の資料を集める
原稿の材料は、すでに社内にあることが多いです。
| 資料 | 使えるところ |
|---|---|
| 会社案内・パンフレット | 会社概要、サービスの説明 |
| 見積書・提案書 | サービスの中身、進め方 |
| よくある問い合わせのメール | よくある質問 |
| 社内の手順書 | 仕事の流れ |
| 名刺・登記の情報 | 社名、所在地、連絡先(どこでも同じ表記にそろえる) |
会社の情報は、ホームページ、名刺、地図サービスなどで一字一句そろえておくと、検索やAIにも正しく伝わります(詳しくは会社概要を、AIに正しく伝わる形に書く手順にまとめています)。
伝えることを選ぶ
材料が集まったら、全部を載せようとせず、選びます。
- 誰に読んでほしいかを1つに決める。「すべてのお客様」にすると、誰にも刺さらない文章になります
- その人が一番知りたいことを、ページの最初に置く
- 載せないことを決める。昔の沿革や、社内でしか通じない言葉は、別のページか、思い切って外します
どのページで何を伝えるかの考え方は、問い合わせが来るホームページ・LPは、何が違うのかにまとめています。
読みやすく整えるときの決まり
材料を文章に整えるときは、次のことを守ると、スマホでも読みやすくなります。私たちが自社のコラムを書くときも、同じ決まりで書いています。
- 1つの文には、1つのことだけを書く
- 見出しは、その節の結論を言い切る
- 冒頭で答えを言い、理由はあとから足す
- 社内の言葉ではなく、お客様が使う言葉で書く
- 確かめられないことは書かない。数字には出典を添える
「業界最高水準」「丁寧な対応」のような言葉は、どの会社のサイトにも書いてあるため、読む人の心に残りません。「連絡をいただいてから、その日のうちにお返事します」のように、具体的な事実に置き換えます。
自社で用意するもの、任せられるもの
| 自社でしか用意できないもの | 制作会社に任せられるもの |
|---|---|
| 事実(サービスの中身、仕事の流れ、会社の情報) | 聞き取りの進行と、録音の文字起こし |
| 判断(誰に向けるか、何を載せないか) | 文章の構成と、読みやすい形への書き直し |
| 確認(内容が正しいかの最終チェック) | 見出し、ボタンの文言、検索向けの題と説明文 |
原稿の作成を制作会社に頼む場合も、事実と判断を渡すのは会社の役割です。ここが曖昧なまま任せると、どの会社にも当てはまる、当たり障りのない文章になります。
よくある質問
原稿は、どのくらいの量を用意すればいいですか?
AIに原稿を書かせてもいいですか?
同業他社のサイトの文章を参考にしてもいいですか?
まずは30分、話すところから
原稿が進まないときは、白い画面に向かうのをやめて、上の5つの質問に答えるところから始めてみてください。話した内容を文字にするだけで、原稿の材料の半分以上はそろいます。
ご相談
ホームページやLPについて、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。

