この記事の結論
採用サイトの制作を頼む会社は、作例の見た目より、7つの基準で比べると選びやすくなります。求人票や求人媒体と中身をそろえる仕組みがあるか。職業安定法で決まっている労働条件の示し方を知っているか。Googleの求人検索の決まりを説明できるか。応募フォームと、応募した人への連絡まで考えているか。写真と社員の声をどう扱うか。募集を変えたり終えたりするとき、誰がどう直すか。応募がどこから来たかを数えられるか。この7つを依頼の前に質問で確かめ、「応募が必ず増える」「求人検索に必ず載る」といった約束をする会社は避けます。bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。
先に、自社が何を頼みたいのかを決める
採用サイトの制作と一口に言っても、頼める仕事の中身はさまざまです。会社を比べる前に、自社がどれを頼みたいのかを決めておくと、見積もりや提案を同じ物差しで比べられます。
| 頼む仕事 | 中身 | 向いている状態 |
|---|---|---|
| 内容の整理 | 来てほしい人、任せる仕事、正直に書くこと、条件を書き出す | 何を載せればいいか分からない |
| 採用ページの制作 | 会社のホームページの中に、採用のページと求人ごとのページを作る | 募集する職種が少ない |
| 採用サイトの制作 | 会社のホームページとは別に、採用のためのサイトを作る | 職種が多く、載せる情報も多い |
| 応募の仕組みと計測 | 応募フォーム、応募後の連絡、応募がどこから来たかの記録 | 応募の数や経路が分からない |
| 公開後の更新 | 募集の追加、条件の変更、募集を終えたときの取り下げ | 作ったあと、直す人がいない |
募集する職種が少ない中小企業なら、別のサイトを作るより、会社のホームページの中にしっかりした採用ページを置くところから始めれば十分なことが多いと私たちは考えています。作る前に決めておくことは、採用サイトを作るなら。中小企業が応募を増やすために、先に決めることにまとめています。
比べる基準は7つある
各社の提案を受けたら、次の7つの基準で並べて比べます。
| 基準 | 確かめること | はっきりしない答えの例 |
|---|---|---|
| 求人票との一貫性 | 求人媒体やハローワークに出す求人と、採用サイトの条件をどうそろえるか | 「求人票の内容は御社でご用意ください」だけ |
| 労働条件の示し方 | 法律で決まっている、募集のときに示す労働条件を知っているか | 「条件は面接で伝えれば大丈夫です」 |
| Googleの求人検索 | 求人の構造化データの決まりを説明でき、ページの内容とそろえられるか | 「求人検索にも必ず載ります」 |
| 応募と応募後の連絡 | 応募フォームの項目、受け付けた後の連絡、応募者の情報の扱いまで考えるか | 「フォームは付けておきます」 |
| 写真と社員の声 | 誰が撮るか、写る人の了解をどう取るか、素材写真をどこまで使うか | 「イメージ写真で雰囲気を出します」 |
| 更新の手間 | 募集の追加、条件の変更、募集を終えるとき、誰がどう直すか | 「更新はご連絡いただければ対応します」だけ |
| 計測 | 応募がどのページから、どこから来たかを数えられるか | 「アクセス数を毎月お送りします」 |
どれか1つで決めるのではなく、自社にとって外せない基準を2つか3つ決め、そこで比べるのがおすすめです。
求人票と採用サイトの中身を、そろえられるか
採用サイトは、求人媒体やハローワークで求人を見た人が、応募の前に確かめに来る場所です。そこで給与や勤務時間が求人と違っていたら、確かめに来た人は不安になります。
求人の情報には、法律の決まりもあります。2022年10月1日に施行された改正職業安定法で、求人企業には、求人の情報と自社に関する情報を的確に表示する義務ができました。うその表示や誤解を生じさせる表示をしてはならず、求人の情報を正確で最新の内容に保たなければなりません。対象の手段には、ウェブサイトも含まれています。厚生労働省のリーフレットは、正確で最新の内容に保つための例として、募集を終えたり内容を変えたりしたら、自社の採用ウェブサイトなどを速やかに更新すること、いつの時点の求人の情報かを明らかにすることを挙げています(厚生労働省:職業安定法が改正され、労働者の募集ルールが変わります(求人企業向け、PDF)、厚生労働省:令和4年職業安定法の改正について)。
依頼先に聞きたいのは、「条件を1か所にまとめ、求人媒体と採用サイトの両方をそこから書く仕組みを、一緒に作ってもらえますか」ということです。デザインの話より先に、この話ができる会社かどうかを見ます。
労働条件の示し方を知っているか
職業安定法では、募集のときに示さなければならない労働条件が決まっています。厚生労働省のリーフレットは、ハローワークなどへの求人の申し込み、自社のホームページでの募集、求人広告の掲載では、求人票や募集要項で、少なくとも決まった労働条件を示さなければならないと説明しています。記載例には、業務内容、契約期間、試用期間、就業場所、就業時間、休憩時間、休日、時間外労働、賃金、加入保険、受動喫煙防止措置、募集する会社の名前が並んでいます(厚生労働省:求人企業の皆さま 募集時などに明示すべき労働条件が追加されます(PDF))。
2024年4月1日からは、次の3つが加わりました(厚生労働省:職業安定法施行規則改正(労働条件明示等))。
- 従事すべき業務の変更の範囲
- 就業の場所の変更の範囲
- 有期労働契約を更新する場合の基準(通算の契約期間や、更新の回数の上限を含む)
条件を決めるのは会社で、制作会社ではありません。それでも、採用ページの項目を設計する段階で、この項目を入れる欄があるかどうかで、抜けやすさが変わります。求人の文章の確かめ方は、生成AIで求人票や採用ページの文章を作るとき、中小企業が確かめることに詳しく書いています。
Googleの求人検索の決まりを説明できるか
採用ページに、求人の情報を決まった形式で書き添える(求人の構造化データ、JobPosting)と、Googleの求人検索に表示される対象になります。Googleの説明(Google 検索セントラル:求人情報(JobPosting)の構造化データ)で、依頼先と話しておきたい決まりは次のとおりです。
| Googleの説明 | 依頼先に確かめること |
|---|---|
| 求人を出した日、仕事の説明、採用する会社、勤務地、職種の名前の5つが必須 | この5つを、ページに書いた内容から入れるか |
| 構造化データは、求職者が読める求人の情報と同じページに置く。中身がページと食い違うと違反になる | 条件を直したとき、ページと構造化データの両方が直るか |
| 求人を並べた一覧のページには書かない | 1つの求人を1つのページにする設計か |
| 応募の方法が示されていない求人は掲載できない | 求人ごとのページから、応募に進めるか |
| 期限切れの求人は、締め切りの日を過ぎた状態にする、ページを削除する、構造化データを外すのいずれかで掲載を終える | 募集を終えるときの手順を、誰がどうするか |
構造化データを正しく入れても、表示されるとは限りません。Googleは、構造化データが検索結果に表示されるとは限らないと説明しています(Google 検索セントラル:構造化データに関する一般的なガイドライン)。構造化データの考え方は、構造化データとは。中小企業のサイトで、まず入れるべき種類にまとめています。
応募フォームと、応募した人への連絡
採用サイトのゴールは、応募です。フォームの見た目より、次のことを決めているかを確かめます。
- スマホで、最後まで入力して送れるか
- 最初に聞く項目を、連絡先と希望の職種など最小限にしているか
- 送った人に、受け付けたことがすぐ伝わるか
- 応募の知らせが、社内の誰に、どこに届くか。担当者が休みの日はどうするか
- フォームが止まっていないかを、誰が見ているか
応募した人の情報の扱いにも、職業安定法の決まりがあります。厚生労働省のリーフレットは、求職者の個人情報を集めるときは、何に使うのかを具体的に明らかにし、業務の目的の達成に必要な範囲内で集め、使い、保管しなければならないと説明しています。応募フォームに、集めた情報を何に使うかを書く欄を用意しているかも、依頼先に確かめておきたいところです。
フォームの見直し方は問い合わせフォームを見直すチェックリスト。送信まで迷わせないための15項目に、止まっていないかを見張る方法は予約・問い合わせフォームが止まっていないか、見張る方法に書いています。
写真と社員の声は、誰がどう用意するか
採用サイトでは、実際に働いている人と職場の写真が、確かめに来た人の不安を減らします。素材写真やイメージ画像ばかりのページでは、入社した後の毎日が伝わりません。
依頼の前に、次のことを確かめます。
- 写真を誰が撮るか。撮影の日程を、仕事の邪魔にならないように組めるか
- 写る社員と、社員の声に出る人に、載せてよいかをどう確かめるか
- その社員が辞めたときや、載せるのをやめたいと言われたとき、すぐに外せるか
- 社員の声の中身が、求人の条件と食い違っていないかを、誰が読むか
社員の声は、数より、仕事の中身が具体的に分かる話のほうが役に立つと私たちは考えています。
更新の手間と、募集を終えるとき
採用サイトは、作ったときより、作った後のほうが手間がかかります。募集を増やす、条件を変える、募集を終える。そのたびに、求人媒体、採用サイト、構造化データを直す必要があります。
- 自社で直せるのか、毎回依頼するのか
- 依頼する場合、頼んでから直るまでに、どのくらいかかるか
- 募集を終えた日に、誰がページと構造化データを取り下げるか
- 掲載した日と、直した日をページに書くか
ここがはっきりしないまま作ると、締め切った求人がいつまでも残ることがあります。
応募がどこから来たかを数えられるか
求人媒体、ハローワーク、紹介、SNS、検索。どこから来た人が応募したかが分からないと、次にどこに力を入れるかを決められません。応募フォームに、入口のページや参照元を記録する仕組みを入れ、「どこで知りましたか」も尋ねられるかを確かめます。数え方の考え方は、AIから来た訪問と問い合わせを、どう数えるかに書いています。
避けたい売り文句
次のような言葉が提案に出てきたら、その理由を詳しく聞き、納得できなければ見送ります。
| 売り文句 | 避けたい理由 |
|---|---|
| 「応募が必ず増えます」 | 応募は、求人の条件、入口になる求人媒体や紹介、採用ページの中身が重なって決まります。採用サイトだけで約束できるものではありません |
| 「Googleの求人検索に必ず載せます」 | Googleは、構造化データが検索結果に表示されるとは限らないと説明しています |
| 「検索で1位にします」 | Googleは、SEO業者を選ぶときの注意として、順位を保証する業者を挙げています(Google 検索セントラル:SEO 業者の利用を検討する) |
| 「条件は面接で伝えれば大丈夫です」 | 職業安定法では、自社のホームページでの募集でも、募集の段階で示す労働条件が決まっています |
| 「求人一覧のページにまとめて構造化データを入れます」 | Googleは、求人を並べたページには構造化データを書かないよう説明しています |
| 「雰囲気が伝わるイメージ写真を使います」 | 実際の職場ではない写真は、確かめに来た人の不安を減らせません |
困るのは、こうした約束が守られなかったとき、求人を出した会社として応募者に向き合うのは、依頼した会社だということです。
依頼の前に聞いておきたい質問
打ち合わせの段階で、次の質問をしておくと、比べやすくなります。答えをメモして、各社を同じ表に並べてみてください。
- 求人媒体やハローワークの求人と、採用サイトの条件を、どうやってそろえますか
- 2024年4月から加わった「変更の範囲」などを書く欄は、ページにありますか
- 1つの求人を1つのページにしますか。求人の構造化データは入れますか
- 条件を直したとき、ページと構造化データの両方が直りますか
- 応募フォームから送ったあと、応募した人と社内に、何がどう届きますか
- 写真は誰が撮りますか。写る社員の了解は、どう確かめますか
- 募集の追加や条件の変更は、自社でできますか。依頼する場合、どう頼みますか
- 募集を終えた日に、掲載を終える手順はどうなりますか
- 応募が、どのページから、どこから来たかを数えられますか
- 御社の採用ページでは、同じことをしていますか
質問への答えの良し悪しは、専門知識がなくても判断できます。見るのは、「具体的か」と「できないことを、できないと言うか」の2点です。すべてに「大丈夫です」と答える会社より、「それは御社で決めていただくことです」「それはお約束できません」と言える会社のほうが、任せてからの行き違いが少なくなります。
決める前に、公的な窓口で考えを整理する
採用サイトを作る前に、そもそも誰をどう採るか、どこで人を探すかを、第三者に相談したい場合もあります。大阪・兵庫には、中小企業の人材の確保を支える公的な窓口があります。
| 相談先 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| OSAKAしごとフィールド 中小企業人材支援センター(大阪) | 大阪府の総合就業支援拠点の中にあり、人材確保の課題の見える化、専任のアドバイザーによる採用と定着の相談、採用と定着のセミナー、求職者と出会う機会を設けている。企業向けの案内に「無料でサポートします」と書かれている | OSAKAしごとフィールド:企業の方へ、大阪府:ようこそ OSAKAしごとフィールドへ |
| ひょうご専門人材相談センター(兵庫) | 公益財団法人ひょうご産業活性化センターが開設。兵庫県内の中小企業を対象に、成長に必要な専門人材の採用を支えるため、相談と人材ニーズの掘り起こしを受け付けている | ひょうご専門人材相談センター |
| ひょうご・しごと情報広場(兵庫) | 一般財団法人兵庫県雇用開発協会が兵庫県から受託して運営。企業向けに、企業説明会や面接会、セミナーの情報を載せている。正規雇用の求人を載せたい企業向けのマッチングサイトの案内に「無料」と書かれている | ひょうご・しごと情報広場 |
どの窓口も、特定の制作会社を勧める場ではありませんが、来てほしい人の姿や、求人に書く条件を、制作会社に会う前に整理するのに役立ちます(2026年10月3日確認)。
大阪市・堺市・東大阪市・神戸市・姫路市など、Webやシステムについて市ごとに使える窓口は、大阪・兵庫・関西で、Webやシステムを頼む前に相談できる公的な窓口(地域別のまとめ)に載せています。市の窓口には、対象をその市内の会社に限るものがあるので、自社の所在地から確かめてください。
私たちが強い基準と、向かない会社
最後に、私たちbundlyzeについても、この7つの基準に沿って正直に書いておきます。私たちには、お客様の採用サイトを制作した実績はまだありません。そのため、ここでは自社の採用ページで実践しているところを書きます。
強いと考えている基準
- Googleの求人検索:自社の採用ページでは、1つの職種を1つのページにして、それぞれに求人の構造化データを入れています。職種を並べた一覧のページには入れていません
- 応募フォーム:自社の採用ページの応募フォームでは、希望の職種を選べるようにし、その中に「まだ決めていない・相談したい」という選択肢を用意して、話を聞くところから始められるようにしています
- 計測と更新の仕組み:SEO・LLMOの対策、ホームページ制作、システム開発までを一社で対応しています。応募の経路の記録や、条件を1か所にまとめてページと構造化データを作る仕組みも、同じ会社で考えられます。この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです
向いていないと考えている会社
- 応募の数や、求人検索への表示を約束してほしい会社。私たちは、約束できないことは約束しません
- 採用サイトの制作実績が多い会社に頼みたい会社
- 作例の見た目の華やかさを、いちばん重く見たい会社
- 仕事の中身や条件を整理する時間を取らず、見た目だけを整えたい会社
この基準で比べて、私たちが合わないと感じたら、ほかの会社を選んでいただくのが正しい判断です。進め方は、採用サイト・採用ページ制作のサービスにまとめています。
よくある質問
採用サイトは、採用に強い制作会社に頼むべきですか?
大阪や兵庫の会社に頼んだほうがいいですか?
求人の条件は、制作会社に決めてもらえますか?
今の採用ページを作り直すべきか迷っています。何を確かめればいいですか?
比べる物差しを持てば、作例の見た目に迷わない
採用サイトの制作会社選びで迷う理由の多くは、作例の見た目で比べてしまい、作った後の更新や応募の扱いまで並べて比べられないことです。7つの基準と10の質問を物差しにすれば、会社の規模や知名度に関係なく、自社に合う相手を選べます。
まずは、今出している求人票を1枚選び、自社の採用ページと並べて読んでみてください。食い違っているところが、次の打ち合わせで聞くべきことです。
ご相談
ホームページやLPについて、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。
