AI導入を​外部に​相談する​とき、​資料は​どこまで​見せて​よいか最初の​打ち合わせまでに​用意する​4つの​もの

AI導入を​外部に​相談する​とき、​最初の​打ち合わせまでに​用意するのは、​試したい​業務と​今の​手間、​個人情報を​消した​業務の​見本、​使っている​ツールと​契約、​社内の​決まりの​4つです。​見せて​よい​資料と​見せない​資料の​分け方、​秘密保持の​契約を​結ぶ​時期も​書きます。

この​記事の​結論

AI導入を​外部に​相談する​とき、​最初の​打ち合わせまでに​用意しておくと​話が​早いのは、​試したい​業務を​1つと​今かかっている​手間の​記録、​その​業務の​書類や​データの​見本​(名前や​連絡先、​取引先名を​消した​もの)、​いま​使っている​ツールと​契約している​プランの​一覧、​社内で​決める​人と​AIの​利用の​決まりの​4つです。
反対に、​お客様の​個人データ​その​もの、​取引先と​秘密保持を​約束して​預かった​資料、​パスワードや​システムの​鍵は、​最初の​打ち合わせでは​見せません。
最初の​打ち合わせで​決めるのは​「どの​業務で​試すか」と​「どこまでの​情報を​見せて​よいか」で、​本物の​資料が​要る​段階に​進むなら、​見せる​前に​秘密保持の​契約を​結び、​預けた​情報の​扱い方と​消し方を​確かめます。

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AI導入を​外に​相談しようと​思っても、​何を​持っていけばいいのかが​分からず、​問い合わせの​手前で​止まってしまう​ことがあります。
資料が​そろっていないと​相談してはいけない、ということは​ありません。
ただ、​最初の​打ち合わせで​決めたいことが​分かっていると、​用意する​ものも​絞れます。

最初の​打ち合わせで​決めたいのは、​2つだけです。
1つは、​どの​業務で​AIを​試すか。
もう​1つは、​その​業務の​資料や​データを、​外部の​相手に​どこまで​見せて​よいか、です。
前者が​決まらないと​話が​広がり、​後者が​決まらないと、​試すための​材料が​手元に​届きません。

支援会社に​どんな​ことを​伝えるかは、AI導入支援の​選び方に​6つの​項目の​メモとして​まとめました。
この​記事は、​その​次の​段階の​話です。
メモで​伝える​中身ではなく、​打ち合わせの​場に​実際に​持っていく​もの、​見せる​ものを​決めます。

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候補の​業務は、​たくさん​挙げるより、​1つに​絞って​持っていく​ほうが​話が​進みます。
選ぶ​ときの​4つの​基準​(よく​発生する、​手順が​決まっている、​結果を​人が​すぐ​確かめられる、​間違えた​ときの​影響が​小さい)は、AIで​業務効率化するなら、​何から​任せるかに​書きました。

決めた​業務に​ついて、​1週間だけ、​1回あたり​何​分かかったかと、​週に​何回あったかを​書き留めておきます。
正確でなくて​構いません。
「見積書の​下書きに​1件30分、​週に​10件くらい」といった​程度の​記録でも、​AIで​試す価値が​ありそうか、​どこに​時間が​かかっているのかを、​その​場で​一緒に​見られます。
この​記録は、​試した​後に​「本当に​手間が​減ったか」を​比べる​ときの​基準にもなります。

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相談を​受ける​とき、​私たちが​最初に​知りたいのは、​その​業務で​扱っている​書類や​データの​「形」です。
どんな​項目が​並んでいて、​何件くらい​あり、​どの​書式で、​どこから​どこへ​渡っているのか。
中身の​名前や​数字​その​ものは、​最初の​打ち合わせでは​要りません。

そこで、​実物を​1〜2件選び、​次の​ものを​消すか、​架空の​ものに​置き換えてから​持っていきます。

  • お客様や​社員の​名前、​住所、​電話番号、​メールアドレス
  • 取引先の​会社名と​担当者名
  • 社外に​出していない​金額や、​契約の​条件
  • 案件や​人を​特定できる​番号​(顧客番号、​注文番号など)

表計算の​データなら、​列の​名前と​1〜2行の​架空の​例が​あれば​十分です。
紙の​書類なら、​項目の​欄だけが​見える​状態で​写真を​撮っておきます。

個人情報保護委員会の​ガイドラインは、​個人データの​扱いを​外部に​委託する​場合に、​委託する​業務に​必要のない​個人データを​渡さない​ことは​「当然」としています​(⁠個人情報保護委員会:個人情報の​保護に​関する​法律に​ついての​ガイドライン​(通則編) 3-4-4 委託先の​監督、​2026-10-06 確認)。
相談の​段階では、​まだ​何の​業務も​頼んでいません。
私は、​この​段階で​外部に​見せるのは、​個人を​消した​見本で​足りると​考えています。

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次に、​その​業務で​使っている​ツールを​一覧にします。
表計算、​会計や​販売の​業務システム、​チャット、​メール、​そしてすでに​社員が​使っている​AIの​サービスです。
AIの​サービスは、​名前だけでなく、​無料の​プランか、​会社で​契約した​プランかまで​書いておきます。
同じ​サービスでも、​プランに​よって​入力した​内容の​扱いが​変わる​ことが​あるからです。
ChatGPTでの​違いは、ChatGPTの​情報漏洩対策に​プラン別に​まとめました。

経済産業省の​「AIの​利用・開発に​関する​契約チェックリスト」​(2025年2月)は、​AIの​サービスや​開発を​外部に​頼むときの​契約を、​既存の​AIサービスを​使う​「利用型」と、​何らかの​開発を​伴う​「開発型」に​分けて、​確かめる​点を​整理しています​(⁠経済産業省:AIの​利用・開発に​関する​契約チェックリスト​(PDF) 9ページ、​2026-10-06 確認)。
同じ​チェックリストは、​入力した​情報が、​ほかの​利用者にも​使われる​AIの​改良の​ために​学習に​使われるのか、​自社への​サービスに​必要な​範囲でだけ学習に​使われるのか、​学習には​使われないのかで、​リスクの​範囲が​違うとしています。
どの​場合に​当たるかで、​渡す情報の​範囲を​考えるよう​書かれています。

いま​使っている​ツールの​一覧が​あると、​新しく​何かを​契約しなくても、​手元の​ツールで​試せるか​どうかを​最初に​確かめられます。
作るか、​既製の​サービスで​足りるかの​判断も、​ここから​始まります。

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最後に、​社内の​ことを​2つ​書いておきます。
1つは、​AIを​使うか​どうかを​社内で​誰が​決めるか、​いつ​ごろまでに​決めたいか。
もう​1つは、​AIを​使う​ときの​社内の​決まりが​あるか​どうかです。

決まりが​なくても、​相談は​できます。
その​場合は​「まだない」と​書いておけば​十分です。
総務省と​経済産業省の​「AI事業者ガイドライン​(第1.2版)」は、​AIを​業務で​使う側の​事業者が​気を​つける​点として、​個人情報や​機密情報を​AIの​サービスに​不適切に​入力しないよう注意を​払う​ことを​挙げています​(⁠総務省:AI事業者ガイドライン​(第1.2版)​本編​(PDF) 第5部、​2026-10-06 確認)。
何を​入れて​よいかが​社内で​決まっていないなら、​試す業務と​合わせて、​その​決め方も​最初の​相談の​話題に​入れます。
最初に​決める​5つの​ことは、生成AIを​社内で​使う​ときの​ルールの​作り方に​書きました。

打ち合わせに​出る​人も​考えておきます。
決める​人だけでなく、​その​業務を​実際に​している​人が​1人いると、​手順の​細かい​ところが​その​場で​分かります。

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ここまでの​4つを、​最初の​打ち合わせで​見せる​もの、​まだ​見せない​ものに​分けると、​次のようになります。

資料最初の​打ち合わせ本物の​資料で​試す段階
業務の​流れと、​今の​手間の​記録見せる見せる
名前や​取引先名を​消した​見本見せる見せる
ツールと​契約プランの​一覧見せる見せる
お客様や​社員の​個人データ​その​もの見せない秘密保持の​契約と、​扱い方の​取り決めを​確かめてから
取引先と​秘密保持を​約束して​預かった​資料見せないその​取引先との​契約で、​外部に​見せて​よいかを​確かめてから
パスワード、​システムの​鍵、​管理画面への​入り方見せない渡さずに​済む方法を​先に​相談する

本物の​資料を​使って​試す段階に​進むなら、​私は、​見せる​前に​秘密保持の​契約を​結ぶのが​順番だと​考えています。
AIの​サービスや​開発を​頼む相手との​契約に​ついて、​先ほどの​経済産業省の​チェックリストは、​他者との​契約に​触れる​おそれの​ある​情報や​自社の​秘密情報を​渡すときは、​渡して​よいかを​慎重に​検討する​こと、​渡す前に、​その​情報が​契約で​扱いの​決まった​情報の​定義に​当ては​まるかを​確かめる​ことを​挙げています。
預けた​情報を​いつまで​保管するか、​こちらが​求めた​ときや​契約が​終わった​ときに​消して​もらえるかも、​確かめる​点に​入っています。

本物の​データを​AIの​サービスに​入れて​試す​ときは、​その​サービスの​扱いも​確かめます。
個人データを​入れるなら、​あらかじめ本人の​同意を​得ていない​限り、​入力した​事業者の​側が​個人情報保護法に​違反する​おそれが​ある、と​個人情報保護委員会は​注意を​呼びかけています。
サービスが​その​個人データを​応答の​出力以外に​使う​場合の​話で、​学習に​使わない​ことなどを​入力の​前に​確かめるよう​求めています​(⁠個人情報保護委員会:生成AIサービスの​利用に​関する​注意喚起等、​2023年6月2日公表、​2026-10-06 確認)。

最初の​打ち合わせまでの​準備の​点検表

ここまでを、​打ち合わせの​前に​見直せる​形に​まとめます。
全部が​そろっていなくても​構いません。
埋まらなかった​項目は、​そのまま​「まだ​決まっていない」と​伝えてください。

  • 試したい​業務を​1つに​絞った
  • その​業務の​1回あたりの​時間と、​週の​回数を、​1週間​書き留めた
  • 業務の​見本を​1〜2件選び、​名前・連絡先・取引先名・番号を​消すか​架空の​ものに​した
  • 業務で​使っている​ツールと、​AIの​サービスの​契約プランを​一覧に​した
  • 社内で​AIを​使う​ときの​決まりが​あるか​(ないなら​「ない」)を​確かめた
  • 社内で​決める​人と、​決めたい​時期を​書いた
  • 打ち合わせに、​その​業務を​実際に​している​人が​出られるかを​確かめた
  • 見せない​資料​(個人データ、​預かった​資料、​パスワードや​鍵)を​分けておいた

私たちが​AI導入の​支援で​どんな​段階を​受け持つかは、AI導入支援・業務効率化の​サービスに、​対象業務の​整理から​小さな​試作、​業務の​流れへの​組み込み、​社内の​決まり​づくりまでの​順で​まとめています。
点検表の​うち、​どの​項目が​埋まっていれば​相談しやすいかの​目安にもなるはずです。

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表の​最後の​行に​「渡さずに​済む方法を​先に​相談する」と​書いたのは、​自社でも​同じ線を​引いているからです。

この​サイトでは、​Search Consoleの​検索の​数字を、​AIエージェントに​プログラムを​動かさせて​取っています。
2026年10月3日に​その​仕組みを​作った​とき、​接続に​使う鍵は​サイトの​原稿と​同じ​場所には​置かず、​別の​場所に​ある​ファイルから​プログラムが​読み込む形に​しました。
AIへの​作業の​手順書にも、​鍵を​画面に​出さないと​書いています。
仕組みの​上では、​AIが​扱うのは​取ってきた​数字だけで、​鍵は​原稿の​変更履歴にも​残りません。

外部の​支援会社に​頼むときも、​考え方は​同じです。
管理画面に​入ってもらう​必要が​あるなら、​自社の​アカウントを​貸すのではなく、​相手用の​権限を​分けて​渡せないか、​そもそも​入らずに​済む方法が​ないかを、​本物の​資料を​見せる​前に​相談してください。
AIに​書かせた​記事を​人が​確かめる​手順は、AIで​業務効率化するなら、​何から​任せるかの​最後の​ほうに​書きました。

よく​ある​質問

何を​したいか​決まっていなくても、​AI導入の​相談を​して​よいですか?
かまいません。​困っている​作業や、​時間が​かかっている​業務を​挙げて​もらえれば、​そこから​試す業務を​1つに​絞る​ところから​始められます。​その​場合も、​候補の​業務の​今の​手間を​大まかに​書いておくと​話が​早くなります。
最初の​打ち合わせに、​実際の​顧客データを​持っていく​べきですか?
持っていく​必要は​ありません。​最初の​打ち合わせで​要るのは、​項目の​並びや​件数、​書式といった​データの​形です。​名前や​連絡先、​取引先名を​消すか、​架空の​ものに​置き換えた​見本で​足ります。
秘密保持の​契約は、​いつ​結べばいいですか?
本物の​資料や​データを​見せる​必要が​出た​時点で、​見せる​前に​結びます。​あわせて、​預けた​情報を​いつまで​保管し、​契約が​終わった​ときに​消して​もらえるかを​確かめます。​消した​見本だけで​話す​最初の​打ち合わせなら、​その​時点で​急ぐ​必要は​ありません。
打ち合わせには、​誰が​出ればいいですか?
社内で​AIの​導入を​決める​人と、​その​業務を​実際に​している​人の​2人が​いると​進めやすくなります。​決める​人だけだと​業務の​細かい​手順が​分からず、​業務を​している​人だけだと、​見せて​よい​情報の​範囲を​その​場で​決められない​ことがあります。
公的な​相談窓口と、​民間の​支援会社の​どちらに​先に​相談すればいいですか?
試したい​業務が​まだ​1つに​絞れないなら、​公的な​窓口で​困りごとを​話して​候補を​絞ってから、​支援会社に​資料を​持っていく​順番でもかまいません。​大阪・兵庫の​窓口は、​別の​記事に​まとめています。

bundlyzeは、​グラングリーン大阪​(大阪市北区)を​拠点に、​大阪・兵庫を​中心とした​関西の​会社に​向けて、​AIを​日々の​業務の​流れに​組み込む​手伝いを​していて、​最初の​打ち合わせは​Web会議でも​対面でも​できます。
この​記事を​書いた​津嘉山は、​業務システム開発と​AWSを​専門と​する​技術責任者で、​自社の​記事づくりや​検索の​数字の​集計にも​AIを​使っています。

公的な​窓口から​始める​場合の​大阪・兵庫の​相談先は、大阪・兵庫の​AI導入支援に​まとめました。

まずは、​試したい​業務を​1つ​決めて、​来週1週間、​その​業務に​何分かかったかを​書き留めてみてください。

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