この記事の結論
ホームページからの問い合わせが減ったときは、原因を推測する前に、確かめる順番を決めておくと迷いません。
最初に、フォームやメールが止まっていて「届いていないだけ」ではないかを確かめます。
次に、いつから減ったのかを日付で絞ります。
そのうえで、訪問も減っているなら検索や地図の側を、訪問は変わらないのに問い合わせだけが減ったならページとフォームの側を疑います。
Googleのアップデートや季節のようにサイトの外にある原因は、その日付と照らし合わせて確かめます。
最初に、「減った」のか「届いていない」のかを分ける
アクセスの数字を開く前に、自分でフォームから1件送ってみます。
受け取れていなかっただけなら、数字をいくら眺めても原因は見つからないからです。
送り方と、日ごろの見張り方は予約・問い合わせフォームが止まっていないか、見張る方法に書きました。
ここでは、「減った」と感じたときに、減り始めた時期と結びつけて確かめたい所を挙げます。
通知メールが、迷惑メールに振り分けられていないか
フォームの仕組みを入れ替えた、サイトを引っ越した、という時期と減り始めた日が重なるなら、通知メールの届き方から疑います。
Gmailは、認証されていないメールは迷惑メールに分類されたり、拒否されたりすることがあるとしていて、1日5,000件を超えて送る送信者には、SPF と DKIM に加えて DMARC の設定も求めています(Gmail ヘルプ:メール送信者のガイドライン、2026年10月4日確認)。
送信元の認証は、ドメインの設定(DNS)に書く記録です。
私たちも、下に書くwwwなしのアドレスを引っ越したとき、サイトの向き先を変える前に、送信元の認証(SPF)の記録を先に書き直す必要がありました。
サイトの作業のつもりでも、メールの記録に手が入ることはあります。
wwwなしのアドレスや、ドメインの契約が切れていないか
サイトの証明書が切れると、ブラウザに警告が出て、そこで引き返す人が出ます。
気づきにくいのは、wwwありとwwwなしで、置き場所や証明書が分かれている場合です。
私たちのドメインでも、2026年9月8日に、wwwなしのアドレス(bundlyze.co.jp)で使っていた証明書の更新が終わっていない、という知らせが届きました。
調べると、wwwなしのアドレスだけが以前のサーバーに残っていて、その仕組みでは更新できない形になっていました。
そのままなら9月27日の朝に期限が切れ、wwwなしで来た人だけが警告を見ることになっていました。
wwwありのアドレスは、ふだんどおり開けていたはずです。
私たちの名刺には、wwwなしのアドレスが印刷されています。
名刺を見て入力した人だけが離れていく形なので、wwwありのアドレスで確かめているかぎり、私たちは期限が切れても気づけなかったと思います。
9月15日に、wwwなしのアドレスも自動で更新される仕組みに移し、wwwありへ転送するようにしました(移した手順はSSL証明書の期限切れを防ぐに書いています)。
ドメインの更新の期限も、ドメインを管理している会社の画面で見ておきます。
JPドメインを管理するJPRSは、廃止されたドメイン名が第三者に登録されると、同じメールアドレスを作られて、素性を偽ったメールに悪用されるおそれがあると注意しています(JPRS:ドメイン名の廃止に関する注意、2026年10月4日確認)。
受け付けた記録が、メールとは別に残っているか
私たちのフォームは、問い合わせを受け付けたら、メールを送る前に、原則として内容を記録に残す作りにしています。
メールが送れたかどうかも、記録の側に印を付けています。
こうしておくと、受け付けた記録の数と、届いた通知の数を並べるだけで、メールの側で落ちていないかが分かります。
記録が残らない作りのフォームなら、頼りは通知メールだけなので、自分で送ってみる確認の重みがそのぶん増します。
次に、いつから減ったのかを日付で絞る
届いていないのではないと分かったら、次は「いつから」です。
私は、原因を探す作業の大半は、この日付を決めることだと考えています。
日付が決まれば、その前後にサイトやメールで何を変えたか、Googleの発表と重なっていないかを見比べられるからです。
問い合わせの件数は月ごとに数え、前の月とだけでなく、前の年の同じ月とも比べます。
季節で依頼が増減する仕事なら、前の月より減っていても、毎年のことかもしれません。
Search Console の検索パフォーマンスでは、日付のフィルタで「過去 16 か月」を選ぶと、1年前の同じ時期まで並べて見られます。
Googleは、検索からの訪問が減ったときの調べ方として、クエリ、ページ、国、デバイス、検索での見え方のタブをすべて開き、変化がどれか1つだけで起きていないかを確かめるよう書いています(Google 検索セントラル:Google 検索トラフィックの減少をデバッグする、2026年10月4日確認)。
GA4では、[集客]の[トラフィック獲得]で、検索、直接の入力、SNS、ほかのサイトのリンクなど、どこから来た訪問が減ったのかを分けて見ます(アナリティクス ヘルプ:トラフィック獲得レポート、同日確認)。
数字をためていないと、減ったかどうかも言えない
正直に書くと、私たちのサイトは、まだ「減った」と言える段階にありません。
問い合わせの送信が完了したことをGA4に送る設定(generate_lead)を公開したのは2026年10月1日で、それより前の数字がないからです。
比べられるのは10月1日以降だけで、その間に送信の完了はまだ記録されていません。
検索のほうも、2026年10月2日に Search Console で確かめるまで、表示された検索語は社名だけでした。
来年のいまごろ「減った」と感じたときに比べられるよう、いまは毎月の数を記録に残しています。
問い合わせまで数える設定は、GA4でAIからの流入を確認する方法の後半にまとめています。
訪問も減っているなら、検索と地図の側を見る
問い合わせと一緒に訪問も減っているなら、そもそもサイトに来る人が減っています。
Search Console で、減り始めた日の前後を比べ、クリック数、表示回数、平均掲載順位のどれが動いたかを見ます。
表示回数は変わらないのにクリックだけが減ったなら、検索結果での見え方が変わったのかもしれません。
GoogleのAIによる概要(AI Overview)やAIモードに表示されたときの数字も、Search Console では検索タイプ「ウェブ」に含まれます(Google 検索セントラル:AI 機能とウェブサイト、2026年10月4日確認)。
そのため、この画面だけでは、AIの答えが出るようになってクリックが減ったのかどうかは切り分けられません。
Googleは同じページで、AIによる概要が表示される検索結果からのクリックは、サイトに長く滞在する傾向があり質が高い、と説明しています。
私たちのサイトにはそれを確かめられるだけの数字がまだないので、ここではGoogleの説明として紹介するにとどめます。
表示回数が特定のページだけで減っているなら、そのページを最近直していないか、URLを変えていないか、検索に出さない設定にしていないかを見ます。
Googleは、先に挙げたトラフィック減少の案内で、既存のページのURLを変えると、再クロールされてインデックスに登録し直されるまでの間、ランキングが変動することがあると書いています。
サイト全体で一斉に減っているなら、Search Console の「セキュリティの問題」と「手動による対策」のレポートを開きます。
どちらも、訪問が減ったときの確認先としてGoogleが挙げているものです。
ページがクローラーに読めなくなっていないかは、robots.txt からも確かめます(robots.txtとは)。
Googleのコアアップデートと、日付を照らし合わせる
コアアップデートとは、Googleが年に数回、検索の仕組みに加える大きな変更のことです。
始まった日と終わった日は、Google 検索ステータス ダッシュボードに載ります(2026年10月4日確認)。
この日に見ると、2026年のコアアップデートは、3月27日と5月21日に始まった2回でした。
同じ画面には、スパムに関するアップデートの日付も載っていて、2026年は9月24日に始まったものが最も新しいものでした。
Googleは、コアアップデートが終わってから1週間以上待って Search Console で分析すること、そのとき、始まる前の1週間と比べることを勧めています。
直したことの効果が出るまでには数か月かかることもあり、次のコアアップデートまで待つ必要があるかもしれない、とも書いています(Google 検索セントラル:Google 検索のコア アップデートとウェブサイト、2026年10月4日確認)。
掲載順位が少し下がっただけの場合については、すでにページの成果が良いなら、根本から変えるのは避けたほうがよい、とデバッグの案内にあります。
減り始めた日が、どのアップデートの期間とも重ならないなら、原因は別の所にあると考えて先に進みます。
世の中の関心と、地図の側も見る
どのサイトでも減っているのか、自分のサイトだけなのかをつかむには、Googleトレンドを使うよう、Googleは同じ案内で勧めています。
そこには、新しい流行や季節で人の行動が変わり、特定の検索の需要が変わることもある、と書かれています。
自社のサービス名ではなく、お客様が検索しそうな言葉で、前の年の同じ時期と比べてみます。
地域で探されることの多い仕事なら、Googleマップからの電話や経路の検索が減っていないかも見ます。
プロフィールが変更されていないか、停止されていないかの確かめ方は、Googleマップに会社や店が表示されないときに確かめることにまとめています。
訪問は変わらないのに減ったなら、ページとフォームの側を見る
訪問の数は前と同じなのに問い合わせだけが減ったなら、来た人が問い合わせまでたどり着いていないか、途中でやめています。
ここでも先に、減り始めた日の前後にサイトで何を変えたかを書き出します。
フォームの項目を足した、ボタンの位置を動かした、新しいタグを入れた、といった変更です。
更新を制作会社に任せているなら、その時期の作業の記録を出してもらいます。
数字を見るときは、フォームの入力が始まった回数と、送信が完了した回数のどちらが減ったのかを分けます(数え方は問い合わせが来るホームページ・LPの作り方の後半に書きました)。
入力の開始は減っていないのに送信が減ったなら、フォームまでは来ているので、疑うのはフォームそのものです。
入力の開始から減っているなら、ページの中身か、問い合わせへの入り口を疑います。
スマホで開いて、最初の画面から送信の完了まで、実際に指で操作してもみます。
パソコンで作業していると、スマホでだけボタンが押しにくい、入力欄が隠れる、といった崩れに気づきにくいからです。
フォームの項目の見直し方は問い合わせフォームを見直すチェックリストにまとめています。
症状から、見る画面と疑う原因を引く表
| 症状 | 見る画面 | 疑う原因 |
|---|---|---|
| 自分で送ったテストの通知が届かない | 受信箱と迷惑メールのフォルダ、フォームの受け付けの記録 | 通知先のアドレス、送信元の認証(SPF・DKIM・DMARC)、フォームの不具合 |
| wwwなしなど、一部の入口から開くと警告が出る | ブラウザで見る証明書の期限 | 証明書の更新の失敗、ドメインの更新切れ |
| ある日を境に、訪問も問い合わせも減った | Search Console の期間の比較、GA4のトラフィック獲得 | 検索での評価の変化、技術的な問題、コアアップデート |
| 表示回数は同じで、クリックだけ減った | Search Console のクエリとページのタブ | 検索結果での見え方の変化 |
| 特定のページだけ表示が減った | Search Console のページのタブ、URL検査 | そのページの変更、URLの変更、検索に出さない設定 |
| サイト全体が急に検索に出なくなった | Search Console のセキュリティの問題、手動による対策 | 不正な書き換え、スパムに関するポリシーへの違反 |
| 毎年同じ時期に減る | Search Console の過去16か月、Googleトレンド | 季節や関心の変化 |
| 地図からの電話や経路の検索が減った | Googleビジネスプロフィールのパフォーマンス | プロフィールの変更、停止、重複 |
| 入力の開始は同じで、送信だけ減った | GA4で数えた入力の開始と送信の完了 | フォームの項目の追加、スマホでの不具合、送信のエラー |
| 訪問は同じで、入力の開始から減った | GA4のページ別の数字、スマホでの実際の表示 | ページの中身の変更、ボタンの位置、表示の崩れ |
原因が分かる前に、作り直さない
問い合わせが減ると、サイトを作り直したくなります。
ただ、原因がメールの設定や証明書なら、作り直しても問い合わせは戻りません。
URLが変われば、先に書いたとおり、しばらく検索の順位が揺れることもあります。
私は、減り始めた日が決まり、その日に変わったことが1つに絞れてから、直すものを決めるようにしています。
戻せる変更なら、まず戻して、数字が戻るかを見ます。
作り直すかどうかの判断はホームページのリニューアルは必要かに、まだ人が来ていない段階の切り分けはホームページで集客するにはに書いています。
よくある質問
何件くらい減ったら、原因を調べ始めればいいですか?
コアアップデートで減ったのか、自社の変更で減ったのか、どう見分けますか?
AIの答えが出るようになったせいで、検索からの訪問が減ったのでしょうか?
bundlyzeは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、打ち合わせはWeb会議でも対面でもできます。
全国からオンラインでもご相談いただけます。
この記事を書いた津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアで、文中の自社のドメインとフォームの話は、社内の作業記録をもとに書いています。
まずは、問い合わせが減ったと感じた月を書き出して、その前後にサイトとメールで変えたことを並べてみてください。
ご相談
Webからの集客について、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。
