この記事の結論
淡路島の店や会社が、ホームページや予約の仕組みを外に頼むときは、「橋を渡って車で来る人が、来る前と来る途中に何を調べるか」を先に決めておくと、依頼先との話が具体的になります。兵庫県の観光客動態調査によると、令和6年度に淡路地域(淡路市・洲本市・南あわじ市)を訪れた観光客は延べ1,284万人で、そのうち約90%が日帰りでした。私たちが市ごとに計算すると、延べ入込客数の約71%が淡路市に集まる一方、宿泊客の約半分は洲本市に泊まっています。島の3市と県民局、観光協会がまとめた観光戦略は、ネットの情報に頼る旅行者への対応が足りないことを問題点に挙げています。日帰りの来訪者は、その日の朝や車の中でスマホを見て行き先を決めると私たちは考えていて、営業しているか、駐車場はあるか、どう行くかが、来る前に分かることが出発点です。依頼先を決める前でも、兵庫県よろず支援拠点の淡路県民局でのサテライト相談や、淡路市ビジネスサポートセンター、洲本商工会議所、島内の商工会に相談できます。bundlyzeでは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、全国からオンラインでもご相談いただけます。
淡路島の店や会社は、「橋を渡ってくる人が、来る前に何を調べるか」から考える
「ホームページを作り直したい」「予約をネットで受けたい」と依頼先に話すと、多くの場合、ページの見た目や機能の話から始まります。けれど淡路島の店や会社なら、その前に整理しておきたいことがあります。島の外から来る人が、いつ、どこで、何を調べて行き先を決めているか、です。
兵庫県の観光客動態調査と、淡路島の観光戦略を確かめると、淡路島には次の4つの事情があります。私たちは、依頼の前にこれを自社に当てはめておくとよいと考えています。
| 淡路島の事情 | 出典 | 依頼の前に整理すること |
|---|---|---|
| 令和6年度の観光客は延べ1,284万人。そのうち日帰りが約90% | 兵庫県「令和6年度 兵庫県観光客動態調査報告書」 | 日帰りの人が、その日に自社を選べるだけの情報が、スマホで見られるか |
| 延べ入込客数の約71%が淡路市。宿泊客の約半分は洲本市 | 同上(市ごとの数字を私たちが計算) | 自社のある場所に、島のどこから、どんな人が来るか |
| 2つの橋の開通で、京阪神から車で手軽に行ける観光地に変わり、車での日帰りレジャーの客が増えた | 淡路島観光戦略会議「淡路島総合観光戦略」(2023年度から2027年度) | 車で来る人に、駐車場と道順、入口が伝わっているか |
| 島内の飲食店の営業施設や、新しい営業許可、簡易宿所の許可が増えている。一方、ネットの情報に頼る旅行者への対応が足りない、とされている | 同上 | 増えた選択肢の中で、自社の情報が正しく、新しく出ているか |
島を訪れる人の約9割は、日帰りで来ている
兵庫県の「令和6年度 兵庫県観光客動態調査報告書」によると、令和6年度(2024年4月から2025年3月)に淡路地域を訪れた観光客は延べ1,284万人で、前の年度より3.7%減りました。内訳は、日帰り客が1,157万6千人で全体の90.2%、宿泊客が125万9千人で9.8%です。季節ごとに見ると、春が25.3%、夏が26.4%、秋が23.8%、冬が24.5%で、どの季節にも同じくらいの人が来ています(兵庫県:令和6年度 兵庫県観光客動態調査報告書(PDF)、2026年10月3日確認)。
この調査は、年間の入込客が1万人以上などの観光地や施設、催しで市や町が数えた人数を、県がまとめたものです。複数の場所を訪れた人は重なって数えられる、と報告書に書かれています。実際に島に来た人の数ではなく、観光地や施設に入った人の延べの数として読む必要があります。
淡路島の3市と淡路県民局、淡路島観光協会がまとめた「淡路島総合観光戦略」(2023年度から2027年度)は、淡路島は関西の観光地として発展してきたが、1985年の大鳴門橋、1998年の明石海峡大橋の開通によって、船で行く観光地から、京阪神より車で手軽に行ける観光地へと変わり、車での日帰りレジャーを楽しむ客が増えた、と振り返っています。宿泊客が伸び悩んだ原因については、近畿圏からの日帰り旅行や、1泊2日のマイカー旅行が多いこと、休日や客の多い時期は宿泊施設がほぼ満室になる一方で、平日や閑散期に客が分散していないことと推測しています(兵庫県:淡路島総合観光戦略の策定、淡路島総合観光戦略 本編(PDF)、2026年10月3日確認)。
私たちは、ここから淡路島の店や会社について、1つのことを読んでいます。島に来る人の多くは、何日も前から宿と行き先を決めて来る人ではなく、その日の朝や、橋を渡る車の中で、スマホを見ながら寄る場所を決めている人だ、ということです。そういう人にとっては、「今日は開いているか」「車を停められるか」「どのくらい待つか」が、来る前に分かるかどうかで、行き先が決まると考えています。
来る人は島の北に多く、泊まる人は洲本に多い
同じ報告書の市ごとの表で、令和6年度の延べ入込客数を見ると、淡路市が913万9千人、南あわじ市が254万3千人、洲本市が115万3千人でした。私たちが計算すると、淡路地域の約71%が淡路市、約20%が南あわじ市、約9%が洲本市です。
一方、宿泊客を見ると、洲本市が62万3千人、南あわじ市が43万7千人、淡路市が19万9千人で、私たちが計算すると、宿泊客の約49%が洲本市でした。淡路市に来た人のうち宿泊客は約2%ですが、洲本市では約54%です。
観光戦略も、グルメやレジャー、温泉などの店や施設が北淡路や西海岸に進出し、日帰りを中心とした若い人や家族連れを集めていると書いています。
私たちは、この数字から、島のどこに店や会社があるかで、Webに載せておくことが変わると考えています。
| 自社のある場所 | 来る人の様子(私たちの考え) | Webで先に伝えたいこと |
|---|---|---|
| 来る人の多い島の北のほう | 日帰りの人が多く、近くの店と比べてから決める | 今日の営業、待ち時間や予約の要否、駐車場。近くの店とどう違うか |
| 泊まる人の多い洲本のまわり | 宿に着いてから、夕方や翌朝に行く場所を探す | 夜や朝の営業時間、宿からの行き方、宿の人に紹介してもらえる情報 |
| 橋から離れた南のほうや、島の真ん中 | 島の北から足をのばすかどうか、時間を見ながら決める | 島の北や橋から車でどのくらいかかるか、寄り道してまで来る理由 |
検索する人は、「淡路島」と市の名前、「北淡路」や「西海岸」のような呼び方を混ぜて調べると私たちは考えています。ホームページや地図に、住所の市の名前だけでなく、「淡路島」と、島のどのあたりにあるかを書いておくと、探している人に見つけてもらいやすくなります。
店が増えた島で、ネットの情報に答えきれていない
観光戦略によると、島内の飲食店の営業施設は、2016年度の2,353施設から2021年度には2,456施設に、飲食店の新しい営業許可は2016年度の160件から2021年度には267件に増えています。旅館業法に基づく簡易宿所の許可も、2016年度の105件から2021年度には224件に増えました。私たちが計算すると、新しい営業許可は約1.7倍、簡易宿所の許可は約2.1倍です。
同じ戦略は、これまでの取り組みの問題点として、ネットの情報に頼る旅行者層への対応が足りないこと、高速バスと島内の交通の乗り継ぎの情報や、公共交通とレンタカーを組み合わせる情報の発信が足りないことを挙げ、情報発信の内容と方法を工夫することを課題にしています。
私たちは、ここに淡路島の店や会社がWebで気をつけたい点があると考えています。店や宿が増えると、来る人は地図アプリや検索で、いくつかの候補を並べて比べます。そのとき、営業時間が古いまま、写真が数年前のまま、予約の仕方が分からない、という店は、それだけで候補から外れやすくなります。作ることより、少ない人数でも「今日の情報」を出し続けられる形にしておくことが大事です。
観光客と直接関わらない会社でも、取引先に飲食店や宿、土産物の店があるなら、その取引先のお客様の動きが、自社の仕事の量や時期に関わってきます。休日に注文や問い合わせが集中するなら、受付や在庫の管理を、休日に回る形にしておく必要があると私たちは考えています。
Webに、「来る前に分かること」を置く
日帰りの人が多い島では、Webが店の前の看板より先に、来る人の目に入ると私たちは考えています。淡路島の店や会社なら、次のことを確かめておくとよいと考えています。
| 確かめること | 載せる場所 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 今日、開いているか | Googleビジネスプロフィール、ホームページ、SNS | 定休日と臨時の休み、売り切れで早く閉める日を、地図とホームページで同じにする。誰が、いつ直すかを決めておく |
| 車で来られるか | ホームページ、Googleビジネスプロフィール | 駐車場の場所と台数、満車のときの停め先、最後の曲がり角や入口の写真 |
| 予約が要るか、待つか | ホームページ、予約の画面 | 休日と平日で混み方が違うなら、それを書く。平日に来てほしいなら、平日の良さを書く |
| 島のどのあたりにあるか | ホームページ、Googleビジネスプロフィール | 市の名前に加えて、橋や主な道からの時間を書く。車を使わない人向けには、バスの降り場からの行き方を書く |
| 問い合わせへの返事 | 問い合わせフォーム、LINE、電話 | 営業中に電話に出られないなら、返事の目安を書き、よく聞かれることを先にページに載せておく |
地図の検索での見え方はMEO対策とは。来店型のお店でない会社が、Googleマップに出るためにやることに、店の名前や住所、営業時間を検索やAIに正しく伝える書き方は構造化データとは。中小企業のサイトで、まず入れるべき種類にまとめています。よく聞かれることを先に載せる書き方はよくある質問ページの作り方。検索とAIに拾われる、問いと答えの書き方が参考になります。予約の仕組みを入れるかどうか迷うときは、予約管理システムの選び方。比較表を見る前に、自社の「予約の型」を書き出すにまとめています。
淡路島で、依頼先を決める前に使える相談先
淡路島には、依頼先を決める前の段階から使える相談先があります。兵庫県全体の窓口は神戸・兵庫で、Web集客やシステムを頼むときの選び方と、使える公的な相談先に、ほかの市の窓口は大阪・兵庫・関西で、Webやシステムを頼む前に相談できる公的な窓口。地域別のまとめにまとめています。
| 今の段階 | 相談先 | 確かめたこと(2026年10月3日) |
|---|---|---|
| Web集客やITを、何から始めるか相談したい | 兵庫県よろず支援拠点 | 国(中小企業庁)が各都道府県に置く無料の経営相談所で、利用の回数に制限はない。相談のテーマにIT活用やマーケティングが挙がっている。事前予約制で、淡路エリアでは淡路県民局でサテライト相談所を開いている |
| 淡路市で、創業や経営の相談をしたい | 淡路市:淡路市ビジネスサポートセンター | 淡路市商工会の中に開設されていて、専門相談員の経営支援アドバイザーが無料で相談を受ける。平日に、事前予約のうえで相談する。創業支援、事業承継、融資、補助金などの相談を受ける |
| 淡路市の商工会に、店や事業所まで来てもらって相談したい | 淡路市商工会:経営相談 | 相談は原則無料。事業所を直接訪ねる巡回訪問も行っている。相談に応じて専門家が事業所を訪ねる制度もあり、無料で使える場合がある |
| 洲本市で、これから店や会社を始めたい | 洲本商工会議所:創業支援 | 経営指導員が、開業の準備や資金調達、税務・労務などの相談に応じ、創業計画書の作成や、県や市の創業補助金の情報提供・申請も支援している |
| 洲本市の起業の支援をまとめて知りたい | 洲本市:あなたの起業を応援します! | 市独自の起業の補助や融資と、洲本商工会議所、五色町商工会、兵庫県よろず支援拠点などの相談先への案内が載っている |
| 南あわじ市で、経営や販路の相談をしたい | 南あわじ市商工会 | 経営力の向上、創業、事業承継、経営革新、農商工連携などを支援していて、専門家派遣による無料のアドバイスや、各種のセミナーも開いている |
| 島の観光の方向性を知りたい | 兵庫県:淡路島総合観光戦略の策定 | 戦略の本編と概要、アクションプランが公開されている。観光にかかわる店や会社が、島として何をめざしているかを確かめられる |
淡路市で新しく起業する人には、市の新規起業者支援事業補助金があります。確かめた時点(2026年10月3日)の市のページでは、対象の経費は、内装や改装の工事費(市内の事業者の施工に限る)、機械設備の導入費、店舗の賃借料で、ホームページの制作は挙がっていません。淡路市商工会の経営指導などによる推薦を受けていることが条件の1つです(淡路市:新規起業者支援事業補助金)。受付の状況や対象の業種は、市や淡路市商工会に確かめてください。
補助の対象や受付の時期は、年度ごとに変わることがあります。申し込みや依頼先との契約の前に、必ず公式ページで最新の内容を確かめてください。
依頼先や相談先に会う前に、自社について次の3行を書いておくと、話が早くなります。「お客様の多くは、休日に島の外から車で来る日帰りの人」「よく電話で聞かれるのは、今日の営業と駐車場」「地図とホームページの営業時間を直しているのは、店主一人」のように、この記事の事情を自社に当てはめた一文にしておくと、そのまま依頼先への説明にも使えます。
依頼先には、お客様がどこから来て、いつ調べているかを最初に伝える
依頼先を選ぶときに確かめたい点は、大阪で、システム開発やホームページ制作を頼むときの選び方にまとめていて、淡路島の店や会社でも同じです。そのうえで淡路島の店や会社なら、最初の打ち合わせで、次の3つを伝えてみてください。
- 自社は島のどのあたりにあり、お客様は島の外から来る人か、島に住む人か。来るのは休日か、平日か
- お客様が来る前に、電話や問い合わせでよく聞いてくることは何か
- 営業時間や休みの変更、問い合わせへの返事を、誰が、どのくらいの時間でできるか
この3つを聞いて、ページの見た目だけでなく、地図とホームページの情報のそろえ方や、少ない人数でも「今日の情報」を出し続けられる仕組みまで話が広がる相手かどうかが、淡路島の店や会社の事情まで考えてくれる依頼先かどうかの目安になります。
bundlyzeでは、ホームページ制作から、検索やAIで見つけてもらう対策、予約や問い合わせを受ける仕組みまでを一社で対応しているので、来る前に調べる人に向けた情報の出し方と、それを少ない人数で保つ仕組みを、分けずに考えられます。この記事を書いている技術責任者の津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアです。
よくある質問
淡路島に来る観光客は、日帰りと宿泊のどちらが多いですか?
日帰りのお客様が多い店は、Webで何を整えればいいですか?
淡路島で、ITやWebのことを無料で相談できる窓口はありますか?
淡路市の起業の補助金で、ホームページの費用は対象になりますか?
来る前に調べることが分かれば、作るWebが決まる
淡路島の店や会社がホームページや業務の仕組みを外に頼むときは、島に来る人の多くが日帰りであること、来る人と泊まる人で島の中の行き先が違うこと、店が増えた島で来る人がネットの情報で比べていることの3つを、自社に当てはめてから依頼先と話すと、提案が具体的になります。整理に迷ったら、兵庫県よろず支援拠点の淡路のサテライト相談や、島の商工会議所、商工会を頼れます。
まずは、自社の名前と「淡路島」で検索し、地図とホームページに出ている営業時間と駐車場の情報が、今日の内容と合っているかを確かめてみてください。
ご相談
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