この記事の結論
Google広告は、自社で始められます。
ただし、広告を出す設定より先に、3つを整えておきます。
会社が持つGoogleアカウントで広告アカウントを作り、社内の管理者を2人にすること。
支払いの名義と請求書の受け取り手を決めること。
そして、GA4とGoogleタグマネージャーで、広告から来た問い合わせを数えられるようにすることです。
そのうえで、検索広告を1つ、地域を絞って小さく始め、最初の30日は検索語句と問い合わせの中身を毎週見ます。
自社で回すか代行に頼むかは、この週1回の確認と直しを社内の誰が受け持てるかで決まります。
Google広告を始める手順は、配信の前に半分が終わっている
Google広告のアカウントは、ビジネスの名前とURL、キャンペーンの目標と予算、支払い情報の3つを入れれば作れます。
Googleのヘルプも、登録を3つのステップで説明しています(Google 広告 ヘルプ:Google 広告アカウントを作成する、
画面の案内に沿って進めると、最初のキャンペーンまで一気に作れてしまいます。
私はそこで一度止まることを勧めています。
同じヘルプに、キャンペーンを作らずにアカウントだけを作ることもできる、と書かれているので、先にアカウントと計測を整え、キャンペーンはその後に作ります。
全体の順番は、次のとおりです。
| 順 | やること | 誰が持つか・誰がやるか | 済んだかの確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 1 | 会社が持つGoogleアカウントで、広告アカウントを作る | 会社。個人のアカウントにしない | 管理者が社内に2人いる |
| 2 | 支払いの名義と方法、請求書の受け取り手を決める | 会社の経理と担当者 | お支払いプロファイルが会社の情報になっている |
| 3 | GA4と広告アカウントをつなぎ、問い合わせを成果として取り込む | 担当者。代行や制作会社に頼む場合も中身は社内で把握する | 自分で送った問い合わせが、GA4と広告の管理画面の両方に出る |
| 4 | 最初のキャンペーンを、検索広告1つで作る | 担当者 | 地域・配信先・キーワードの設定を、もう1人が読み直した |
| 5 | 広告の審査と、求められたら広告主の確認を済ませる | 管理者 | 広告のステータスが「有効」に |
| 6 | 最初の30日、毎週の確認と直しをする | 社内の担当者か代行 | 週ごとに、見たことと直したことの記録が残っている |
1〜3は、広告を出す前の準備です。
ここを後回しにしても配信はできますが、あとから直すのは手間がかかります。
私は、ここに時間をかけるのがいちばん安上がりだと考えています。
アカウントは会社が持ち、社内の管理者を2人にする
広告アカウントの持ち主は、会社です。
担当者の個人のGmailで作ると、その人が異動や退職をしたときに、アカウントに入れる人がいなくなります。
代行会社のアカウントの中で作ってもらう形も、契約を終えるときに記録の扱いで困りやすくなります。
会社で管理するメールアドレスのGoogleアカウントで作り、社内の管理者を2人にしておくと、どちらかが休んでいても困りません。
Google広告のアクセス権には、管理者、標準、読み取り専用、メール専用、お支払いとご請求の5つがあります。
人の追加やアクセス権の変更ができるのは管理者だけです(Google 広告 ヘルプ:Google 広告アカウントのアクセス権の概要、
社内の管理者のほかは、作業に要る範囲だけを付けます。
経理の方には「お支払いと
管理者が3人を超えるアカウントでは、ユーザーの追加や削除、役割の変更に、ほかの管理者の承認が要ります。
「複数の
管理者が多いアカウントでは、人を足す作業がその場で終わらないことがあります。
代行会社や制作会社に権限を渡す日が決まっているなら、ほかの管理者にも前もって伝えておきます。
代行会社に渡す権限の範囲と、契約を終えるときの外し方は、Web広告の運用代行とはに書いています。
支払いは、名義と請求書の受け取り手を先に決める
アカウントを作ると、お支払いプロファイルが一緒に作られます。
プロファイルの種類は、初めは「組織」に
会社で出す広告なら、組織のまま、会社の名前と住所で作ります。
ここで決めておきたいのは、誰のカードや口座から払うかと、請求の書類を誰が受け取るかです。
担当者の個人のカードで立て替える形で始めると、経費の処理が毎月の手間になりますし、その人が辞めたときに支払いが止まって、配信も止まります。
経理の方に「お支払いと
予算の仕組みも、経理の方と一緒に確かめておきます。
Google広告の予算は「1日の
そのかわり、月の終わりの時点で、1日の平均予算の30.4倍を超えて請求されることはありません(Google 広告 ヘルプ:超過配信と 1 日の平均予算について、
ある日だけ多く使われていても設定の誤りとは限らない、と先に分かっていれば、管理画面を見て慌てずに済みます。
配信の前に、GA4とGTMで問い合わせを数えられるようにする
広告を出す前に、広告から来た問い合わせを1件と数えられる状態にします。
Google広告は、サイト上の申し込みや購入、電話などを「コンバージョン」として
GA4を使う場合の流れは、次の4つです。
- GA4で、問い合わせの送信が終わったときのイベントを「キーイベント」に
しておく。タグはGoogleタグマネージャー(GTM)で 入れる - GA4の管理画面から、Google広告のアカウントとつなぐ。GA4の管理者か編集者で、Google広告の管理者権限も持っている人が行う(アナリティクス ヘルプ:Google 広告を Google アナリティクスに接続する、
2026年10月7日確認) - Google広告の「目標」から、
GA4のイベントを選んでコンバージョンを作る。反映には最大で24時間ほどかかることがある(Google 広告 ヘルプ:Google 広告で Google アナリティクスのイベントからコンバージョンを作成する、 2026年10月7日確認) - 自分で問い合わせを1件送り、GA4のイベントと、広告の管理画面のコンバージョンの両方に出るかを確かめる
広告をクリックした人のURLに「gclid」という
フォームでこの印を問い合わせと一緒に受け取れるようにしておけば、どの問い合わせが広告のクリックから来たのかを、一件ずつ確かめられます。
何を1件と数えるかは、送信ボタンが押された時点ではなく、問い合わせが受け付けられた後にしておきます。
理由と、GoogleとMetaの数字を足してはいけない話はGoogle広告とMeta広告、どちらから始めるかに書きました。
計測のタグをページごとに貼らず、1か所で管理するやり方は全ページの計測タグを、1か所で管理する方法にあります。
よくあるのは、ページのボタンに計測用の目印を付けたのに、それをGA4へ送るGTMの設定が抜けている形です。
この場合、ボタンが押されたかどうかを、あとからさかのぼって知る方法はありません。
広告では、これが「費用は
配信の前に、4の確かめを一度やっておく理由です。
最初のキャンペーンは、検索広告1つ、地域を絞って小さく組む
最初のキャンペーンは、検索広告を1つにします。
キャンペーンの中は、サービスごとに広告グループを分けます。
たとえば修理と点検を扱うなら、修理の言葉の広告グループと、点検の言葉の広告グループです。
数を増やすほど1つあたりの件数が少なくなり、何が効いたかが分かりにくくなるので、最初は2つか3つで足ります。
検索広告とMeta広告のどちらから始めるかで迷っているなら、Google広告とMeta広告、どちらから始めるかを先に読んでください。
作るときに、3つの設定を見直します。
1つ目は地域です。
初めの設定は「所在地や
来られる範囲の人に限りたいときは「所在地」に
大阪や兵庫で来店や訪問ができる範囲の仕事なら、ここを確かめずに始めないようにします。
2つ目は配信先です。
検索広告のキャンペーンを作ると、Google検索のほかに「検索パートナー」が
同じネットワークの設定に「Google ディスプレイ ネットワークを含める」という
最初の30日は、Google検索だけの数字を見たいので、どちらも外して始め、検索での数字が読めるようになってから足すかを決める形を勧めています。
3つ目はキーワードの一致の幅です。
キーワードは、記号を付けずに入れると、一致の範囲がいちばん広いマッチタイプになります。
二重引用符で囲むとフレーズ一致、角かっこで囲むと完全一致になり、広告が出る検索を狭くできます(Google 広告 ヘルプ:キーワードのマッチタイプについて、
最初は狭い一致から始め、検索語句を見て、取りこぼしがあれば広げるほうが、予算の使われ方を追いやすいと考えています。
予算の額は、この記事では書きません。
商品や地域、1件の問い合わせの重みで変わるからです。
決め方の考え方だけ書くと、30日のうちに、何かを判断できるだけのクリックと問い合わせが集まる額にします。
それに届かない額で2つ3つのキャンペーンに分けるくらいなら、1つに集めます。
最初の30日は、検索語句と問い合わせの中身を見る
配信を始めたら、最初の30日は週に1回、決まった順番で見ます。
私が勧める見る順番は、次のとおりです。
| 時期 | 見るもの | 直すこと |
|---|---|---|
| 始めた日〜3日目 | 広告の審査、支払い、広告主の確認の通知 | 審査で止まった広告を直す。確認を求められたら期限内に済ませる |
| 1週目 | 検索語句レポート | 関係のない検索語句を、除外キーワードに入れる |
| 2週目 | 問い合わせの件数と中身 | 管理画面に出た成果の数が、メールで届いた問い合わせの数と合っているかを見る |
| 3週目 | 最適化案と変更履歴 | 自動で適用された変更がないかを見る。分からない変更は戻す |
| 4週目 | 30日分の検索語句と問い合わせ | 続けるか、言葉や地域を変えるか、止めるかを決める |
広告の審査は、ほとんどの場合1営業日以内に終わります(Google 広告 ヘルプ:広告の審査プロセスについて、
アカウントによっては「広告主様の
確認が済むまでアカウントが一時停止されることもあるので、通知のメールが届いたら後回しにしません(Google 広告ポリシー ヘルプ:広告主様の適格性確認、
いちばん時間をかけたいのは、1週目の検索語句レポートです。
設定したキーワードではなく、実際に検索された言葉と、それで広告が出たかが分かります。
関係の薄い語句は除外キーワードに入れると、その検索では広告が出なくなります(Google 広告 ヘルプ:検索語句レポートについて、除外キーワードについて、いずれも2026年10月7日確認)。
検索の回数が少ない語句は、プライバシーの決まりでレポートに出ないことがあるので、全部が見えるわけではありません。
たとえば「修理」で
3週目の最適化案は、
自動適用はいつでもオンとオフを切り替えられ、適用されたものは変更履歴で一つずつ確かめられます(Google 広告 ヘルプ:最適化案の自動適用について、
変更履歴には、過去2年分の変更が、誰がいつ何を変えたかと一緒に残ります(Google 広告 ヘルプ:変更履歴について、
最初の30日は、自分の知らないところで設定が変わらないよう、自動適用の設定を一度は開いて確かめておきます。
2週目の突き合わせで数が合わなければ、広告を直すより先に計測を直します。
数え方が崩れたまま広告の言葉を変えても、良くなったのか悪くなったのかが分からないからです。
自社で回すか、代行に頼むかは、週1回の確認を誰が受け持てるかで決まる
ここまでの手順のうち、1〜3の準備は一度きりです。
続くのは、週1回の確認と直しです。
自社で回すか代行に頼むかは、この週1回を社内の誰が、何か月続けられるかで決まると私は考えています。
| いまの状況 | 合う形 |
|---|---|
| サービスが1つか2つで、地域が決まっている。週に1回、1時間ほど管理画面を見られる人がいる | 自社で回す。準備の段階だけ、外の人に読み直してもらう形もある |
| 検索語句を見ても、どれが仕事になる言葉か社内で判断できる | 自社で回しやすい。この判断は、業界を知っている社内のほうが早いことが多い |
| 担当者が他の仕事と兼ねていて、週1回の確認が続かない | 代行に頼む。確認の結果と、直した理由の報告を受け取る |
| Meta広告やYouTubeなど、複数の媒体を同時に動かしたい | 代行に頼むほうが合いやすい |
| 広告の画像や動画、行き先のページの見直しまで一緒に必要 | 制作まで受け持てる代行に頼む |
| いずれ社内で回したいが、最初の設定に自信がない | 準備と最初の数か月だけ頼み、その間に引き継いでもらう |
自社で回すときに気をつけたいのは、始めたときの担当者しか中身を分からなくなることです。
週1回の確認で見たことと直したことを、短くても記録に残しておくと、担当が変わっても続けられます。
代行に頼むときも、アカウントの持ち主と社内の管理者、何を1件と数えるか、の3つは手放しません。
この3つが社内にあれば、代行会社を変えるときも、これまでの記録を残したまま、権限を付け替えるだけで済みます。
私たちがGoogle広告の運用を受け持つときも、アカウントはお客様の会社の名義で作ることを勧めていて、こちらには作業に要る権限だけを付けていただく形です。
頼み先の種類や、契約の前に聞く質問、手数料の型はWeb広告の運用代行とはにまとめています。
Instagramに広告を出すときの素材の作り方は、Instagram広告の動画・画像サイズにあります。
よくある質問
Google広告は自分で始められますか?
代行に頼むと、何をしてくれますか?
Google広告を始めるのに、何を準備すればいいですか?
最初の予算は、どう決めればいいですか?
始めてすぐに、問い合わせは来ますか?
代行会社が作ったアカウントは、自社のものになりますか?
bundlyzeは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社から、Google広告を始める前のアカウントと計測の準備、その後の運用の相談を受けています。
打ち合わせはWeb会議でも対面でもできます。
書いた津嘉山は業務システム開発とAWSが専門のエンジニアで、自社サイトのGA4とGTMの設定も自分で受け持っています。
まずは、自社の広告アカウントで「管理者」
まだアカウントがなければ、作る前に、どのGoogleアカウントで作るかを決めるところからです。
Web広告について、
いまの状況をお聞かせください
「何から
- 24時間以内に、担当者からご連絡します。
- 全国からご相談いただけます。打ち合わせはWeb会議でも、対面でも可能です。
