この記事の結論
ホームページのスマホ対応とは、スマホの画面で指で拡大しなくても文字が読め、ボタンやリンクを指で押し間違えずに押せ、問い合わせのフォームを最後まで送れる状態のことです。
画面に収まって表示されるだけでは足りません。
Googleは、検索のための登録と順位づけに、スマートフォン用のクローラーで読み取ったモバイル版のページを使うと説明していて、作り方としては、1つのページが画面の幅に合わせて組み替わるレスポンシブ ウェブ デザインをすすめています。
確かめるのに特別な道具は要りません。
手元のスマホで実際にページを読み、押し、フォームを送ってみることが基本で、表示の速さはPageSpeed Insightsで測れます。
Search Consoleにあった「モバイル ユーザビリティ」のレポートはいまはないので、点検は自分の手で行います。
スマホ対応とは、読めて、押せて、送れること
「うちのサイトはスマホでも見られるから大丈夫」と聞くことがあります。
ただ、パソコン用のページがそのまま縮んで画面に収まっているだけ、という場合も「見られる」には入ってしまいます。
文字が小さすぎて指で広げないと読めない、ボタン同士が近くて隣を押してしまう、フォームの入力欄が画面からはみ出す。
こうしたページは、表示はされていても、スマホで使えるとは言えません。
私は、拡大しなくても本文が読め、ボタンやリンクを押し間違えずに押せて、問い合わせや予約のフォームを最後の送信まで終えられる状態を、スマホ対応と呼んでいます。
最後のフォームでつまずくと、読んでもらえても連絡は来ません。
フォームそのものの見直しは問い合わせフォームを見直すチェックリストに書いたので、この記事ではページ全体の話をします。
Googleは、スマホ版のページを見て登録している
スマホ対応が検索にも関わるのは、Googleがスマホで見たときのページをもとにサイトを登録しているからです。
Googleは、インデックスへの登録とランキングに、スマートフォン エージェントでクロールしたモバイル版のサイト コンテンツを使う、と説明しています。
同じ案内で、モバイルサイトにもパソコンサイトと同じコンテンツを含めること、見出しや構造化データ、titleとメタ ディスクリプションもパソコン版とそろえることを求めています(Google 検索セントラル:モバイルサイトとモバイルファースト インデックスに関するおすすめの方法、2026年10月5日確認)。
ここで気をつけたいのは、画面が狭いからと、スマホ版でだけ文章や表を削る作りです。
もう1つは、ボタンを押すまで本文を読み込まない作りで、Googleは同じ案内で、メインのコンテンツを、スワイプやクリック、入力といった操作をしたときに初めて読み込む形にしないよう書いています。
スマホ版に載っていない文章は、検索のうえでも載っていないものとして扱われうる、と考えておくのが安全だと私は思います。
レスポンシブとは:1つのページが、画面の幅に合わせて組み替わる作り
スマホ対応の作り方は、大きく分けて3つあります。
| 作り方 | 中身 | 気をつけること |
|---|---|---|
| レスポンシブ ウェブ デザイン | 1つのURL・1つのHTMLを、画面の幅に合わせてCSSで組み替える | 幅ごとに崩れがないか、実際の画面で見る必要がある |
| 見る機器で出し分ける | URLは同じで、スマホとパソコンで別のHTMLを返す | 2つの版の中身がずれやすい |
| スマホ用の別のサイト | スマホ用のURL(例:m.〜)を別に持つ | 2つのサイトを両方直し続ける手間がかかる |
Googleは、この中で実装と維持が最も簡単なデザイン パターンとして、レスポンシブ ウェブ デザインをすすめています(出典は上と同じ案内)。
私たちのサイトもレスポンシブで、記事もサービスのページも、1つのページを幅に合わせて組み替えています。
レスポンシブのページには、HTMLの頭に <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1"> のような1行が入っています。
この1行がないと、スマホのブラウザの多くはページをパソコン向けの幅で組んでから画面に合わせて縮めて見せる、という動きが一般に知られていて、全体が小さな字のまま表示されます。
ページを開いて文字が豆粒のように小さく、指で広げないと読めないなら、レスポンシブで作られていない可能性が高いです。
自分で確かめる方法:見る所と、どの画面で見るか
いちばん確かなのは、手元のスマホで、お客様になったつもりでページをたどることです。
トップから入って、サービスの説明を読み、問い合わせのフォームを送るところまで。
下の表は、そのとき見る所をまとめたものです。
| 確かめること | どうやって | どの画面で |
|---|---|---|
| 指で広げなくても本文が読めるか | ページを開いて、そのまま1段落読む | 手元のスマホ(縦向き) |
| 横にずれないか | 本文の途中で画面を左右に動かしてみる。動いたら何かがはみ出している | 手元のスマホ |
| ボタンやリンクを押し間違えないか | メニュー、電話番号、問い合わせのボタンを、親指で1つずつ押す | 手元のスマホ(片手で持って) |
| 表や画像が切れていないか | 料金表や図のあるページを開き、右端まで見えるか、横に送れるかを見る | 手元のスマホと、幅の狭い機種 |
| 文字が語の途中で折り返されていないか | 見出しと本文の行末を読む | iPhoneのSafariと、AndroidのChrome |
| フォームを最後まで送れるか | 実際に入力して送信し、完了の画面と、確認のメールが届くかまで見る | 手元のスマホ |
| パソコン版と同じ中身が載っているか | スマホとパソコンで同じページを開き、見出しの数や表、FAQを見比べる | スマホとパソコン |
| 表示の速さ | PageSpeed Insightsに、トップと問い合わせのページのURLを入れる | パソコンのブラウザ |
自分のスマホ1台で見て問題がなくても、それで終わりにはしないでください。
画面の幅は機種で違い、同じ幅でもiPhoneのSafariとAndroidのChromeでは文字の描き方が違います。
パソコンのChromeなら、開発者ツールの機種の切り替え(デバイス モード)で、いろいろな幅を試せます。
ただ、これはChromeの描き方で幅を変えているだけなので、Safariでだけ起きる崩れは見つかりません。
iPhoneを持っている人に1度見てもらうのが、いちばん早いと思います。
ボタンの大きさの目安
押しやすさには、Googleが開発者向けに出している目安があります。
web.devの記事では、タッチの対象の最小の大きさとして約48デバイス非依存ピクセルをすすめていて、これは実寸で一辺9ミリほど、指の腹と同じくらいの面積だと説明しています。
対象どうしは、縦と横に8ピクセルほど間を空けるよう書かれています(web.dev:タップ ターゲットのユーザー補助機能、2026年10月5日確認)。
定規を当てる必要はなく、親指で押して隣が反応しないかを見れば、だいたいの見当はつきます。
文章の中のリンクが何行も続けて並んでいる所や、フッターの小さな文字のリンクは、狭くなりがちです。
数字で見るなら:PageSpeed InsightsとCore Web Vitals
スマホでの表示の速さや、読み込み中にレイアウトがずれないかは、目で見るより数字のほうが分かります。
Googleは、ページの読み込み、操作への反応、見た目の安定性について、実際のユーザーの体験を測る指標をCore Web Vitalsと呼んでいます。
「良好」とされる値は、次のとおりです。
| 指標 | 何を見るか | 良好の目安 |
|---|---|---|
| LCP(Largest Contentful Paint) | 主な中身が表示されるまでの時間 | 読み込み開始から2.5秒以内 |
| INP(Interaction to Next Paint) | 押したり入力したりしたときの反応 | 200ミリ秒未満 |
| CLS(Cumulative Layout Shift) | 読み込み中に、文字やボタンの位置がずれないか | 0.1未満 |
Googleは、Core Web Vitalsを、ほかのページ エクスペリエンスの要素とともに、コア ランキング システムが考慮する要素として挙げていて、測る道具としてSearch ConsoleのCore Web Vitalsレポートと、PageSpeed Insightsを挙げています(Google 検索セントラル:Core Web Vitals と Google 検索の検索結果について、2026年10月5日確認)。
ただ、この数字がよければ上位に出る、という話ではありません。
私は、数字は「読む人を待たせていないか」を確かめるものとして見ています。
PageSpeed Insightsは、URLを入れるだけで使えます。
見るのはスマホの結果のほうで、トップだけでなく、問い合わせのページや、写真の多いページも入れてみてください。
点数そのものより、どの画像が重いか、といった直す所の手がかりのほうが役に立ちます。
Search Consoleの「モバイル ユーザビリティ」は、いまはない
以前は、Search Consoleに「モバイル ユーザビリティ」というレポートがありました。
いまはこのレポートはありません。
ページを機械で点検するなら、Chromeの道具であるLighthouseがあります(Chrome for Developers:Lighthouse の概要、2026年10月5日確認)。
古い解説記事に「Search Consoleでスマホ対応を確認する」と書かれていても、その画面は探しても見つかりません。
いまは、先の表のように自分の手で見るのと、PageSpeed InsightsやLighthouseで測るのを組み合わせます。
私たちのサイトで、スマホの表示を見直したこと
iPhoneでだけ崩れていた
2026年9月11日の午前、代表メッセージのページの文章を差し替えました。
そのとき、日本語を文節で折り返すために、CSSの1行で済む指定(word-break: auto-phrase)を使いました。
パソコンのChromeでは問題なく見えていたのですが、この指定はiPhoneのSafariでは効かず、iPhoneでだけ語の途中で行が折り返されていました。
差し替えた後に気づき、同じ日の昼前に、文節の区切りに目印を入れる方法へ戻して直しています。
自分のパソコンで見て崩れていなくても、iPhoneでは崩れていることがある、と身をもって知った出来事でした(直し方の詳しい話は日本語が単語の途中で改行される原因と直し方に書いています)。
6つの幅と、2つの描き方で全ページを見た
この件もあって、2026年10月4日に、サイト全体の文字の組み方を点検しました。
画面の幅は360・390・430・768・1280・1440の6つ。
描き方は、iPhoneのSafariと同じ仕組みのWebKitと、Chromeの仕組みのChromiumの2つです。
記事は全本を390と1280で、代表的な記事6本と、一覧・サービス紹介・会社のページは6つの幅すべてで表示し、合わせて852回の表示を、Playwrightという道具で自動で調べました。
見つかったのは、手元のスマホ1台では気づきにくいものばかりでした。
サービス紹介のページのうち3枚では、幅390px以下になると、箇条書きの帯の文字が1字分の幅まで縮み、縦に並んでいました。
コラム一覧のページ送りは、幅360pxでだけ、数字と「前へ」「次へ」が縦に割れていました。
どちらも、幅の広めの機種では起きません。
いずれも同じ日のうちに直し、直した後に同じ点検をもう一度通しています。
本文と入力欄の文字の大きさ
同じ点検で、文字の大きさも測りました。
コラムの本文は、スマホの幅で16pxです。
一方、サービス紹介のページの本文は、スマホで15.5pxになっていました。
わずか0.5pxですが、同じサイトの中で記事より小さいのは筋が通らないので、16pxにそろえています。
問い合わせの入力欄は、スマホの幅で16px以上にしていて、点検でも16px未満の欄は0件でした。
16pxにしているのは、入力欄の文字が16pxより小さいと、iPhoneのSafariでは欄を押したときに画面が拡大される、という挙動が一般に知られているからです。
拡大されると、送る前に指で戻す手間が増えます。
作り直す前に、いまのページを1周してみる
スマホで崩れているのを見つけると、作り直したくなるかもしれません。
ただ、文字が小さい、ボタンが近い、表がはみ出す、といった崩れの多くは、CSSを直せば済みます。
作り直しが要るのは、そもそもレスポンシブで作られておらず、パソコン用のページを縮めて見せている場合や、スマホ用の別のサイトを持っていて、2つを直し続けられない場合だと私は考えています。
作り直すかどうかの判断はホームページのリニューアルは必要かに書いています。
よくある質問
スマホ対応しているかどうかは、どうやって確認すればいいですか?
レスポンシブとは何ですか?
スマホ対応していないと、検索の順位に影響しますか?
Search Consoleでスマホ対応を確認できますか?
bundlyzeは、大阪市北区のグラングリーン大阪を拠点に、大阪・兵庫を中心とした関西の会社からのご相談に対応していて、打ち合わせはWeb会議でも対面でもできます。
全国からオンラインでもご相談いただけます。
この記事を書いた津嘉山は、業務システム開発とAWSを専門とするエンジニアで、このサイトのページを書き出す仕組みと、スマホとパソコンの幅で表示を点検する手順も自分で組んでいます。
まずは、自社のトップページをスマホで開いて、問い合わせのボタンまで親指だけでたどり着けるかを試してみてください。
ご相談
ホームページやLPについて、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。
