この記事の結論
動画を作るAIは、撮影なしで、質感のある短い映像を何本も作れます。向いているのは、場所の雰囲気、光や質感、抽象的な場面といった「文字のない映像」です。一方で、日本語の文字を映像の中に入れることや、伝えたいことが決まっていない動画づくりには向いていません。私たちが実際に作った範囲では、日本語を入れた映像は読める形にならず、目的を決めずに作った動画は「何に使えるのか分からない」ものになりました。
動画を作るAIで、できるようになったこと
文章や画像で指示を出すと、数秒から十数秒の映像を作ってくれるAIが増えています。撮影の手配も、機材もいりません。光の入り方や、ものの質感まで、写真と見分けがつかないほどの映像が作れることもあります。
私たちも2026年9月に、SNS用の短い動画の素材を、動画を作るAIでまとめて作りました。そこで分かった向き不向きを書きます。
向いていること
| 向いていること | 例 |
|---|---|
| 場所や空間の雰囲気 | 朝の光が入る部屋、静かな作業場、窓の外の景色 |
| 質感や光の動き | 布の揺れ、水面の反射、ゆっくり動く光 |
| 抽象的な場面 | 形が組み上がっていく、光が集まっていく |
| 同じ雰囲気で、何本も作る | 背景や素材として、似たトーンの映像をそろえる |
映像を「背景」や「素材」として使い、言葉は投稿文や、後から重ねる字幕で伝える使い方が、いちばん安定します。

向いていないこと
1. 日本語の文字を、映像の中に入れる
映像の中に日本語の文字を入れさせる指示も試しましたが、読める形では出てきませんでした。文字が崩れたり、それらしく見えるだけの存在しない字になったりします。映像は文字のない形で作り、言葉は後から重ねるのが確実です(AIで広告画像やSNS投稿を作るとき、日本語の文字を崩さない作り方)。
2. 実在の人物や、自社の人を出す
AIが作る人物は、実在しない人です。広告やSNSで、実在しない人をお客様やスタッフのように見せると、誤解を招きます。私たちは、動画には人物を入れない形にしています。人を出すなら、自社で撮った映像を使います。
3. 伝えたいことが決まっていない動画
これが一番の落とし穴でした。雰囲気の良い映像を何本も作っても、「誰に、何を伝えて、見た後にどうしてほしいのか」が決まっていないと、見た人に何も残りません。作った映像を見て「これは何に使えるのか」となったことが、私たちにもありました。
使い方の手順
- 先に、1本の動画の目的を決める。 誰に見てほしいか、見た後にどうしてほしいか(プロフィールを見る、問い合わせる、など)
- 流れを決める。 最初の1秒で何を見せるか、どんな順で場面をつなぐか、最後に何を伝えるか
- 必要な場面だけを、AIで作る。 流れに必要なカットを決めてから作ると、無駄な生成が減ります
- 言葉は、あとから重ねる。 字幕や、投稿文で伝えます。型を決めておくと早くなります(SNS投稿を、少人数で続けるための「型」の作り方)
- 見た人の反応で、直す。 最後まで見られているか、プロフィールや問い合わせにつながったかを見ます
AIで作った映像を使う前に、そのサービスの利用規約で、商用利用が認められているかを確かめます。実在のブランドや、他社の作品に似すぎていないかも確認します。AIで作ったものを使うときに著作権の侵害になるかは、AIを使わない場合と同じく、既存の作品と似ているか、それをもとにしたかで判断される、と文化庁が整理しています(文化庁:AIと著作権について、2026-10-02 確認)。
撮影との使い分け
AIの映像は、撮影の代わりにすべてがなるものではありません。自社の人、実際の現場、実際の商品は、撮影した映像のほうが伝わります。AIの映像は、背景、雰囲気、場面のつなぎとして組み合わせると、撮影の手間を減らしながら、本数を増やせます。
AIの映像と撮影した映像、投稿文や字幕をどう組み合わせて運用するかは、SNS運用と画像・動画の制作のサービスで紹介しています。
よくある質問
動画を作るAIだけで、リールを作り続けられますか?
英語の文字なら、映像に入れても大丈夫ですか?
作った動画の著作権はどうなりますか?
AIに任せるのは映像まで。目的は人が決める
動画を作るAIは、撮影なしで質の高い映像を作れる強力な道具です。ただし、何を伝えるかを決めるのは、人の仕事です。目的と流れを先に決め、必要な場面だけをAIで作り、言葉は後から重ねる。この順番を守ると、AIの映像が、伝わる動画の一部になります。
ご相談
広告やSNSのクリエイティブについて、いまの状況をお聞かせください。
「何から手をつければいいか分からない」という段階からで構いません。返信は担当者が直接お送りします。


